中日新聞杯
2023/12/9 中京競馬場 芝2000m

レース展望

12月に移動した過去6年で1番人気は[1−1−1−3]で2連対。過去4年はアイスバブルが9着、ヴェロックスが3着、アドマイヤビルゴが10着、プログノーシスが4着に終わった。2番人気は[2−0−1−3]で2連対、3番人気は[0−1−0−4]で1連対。連対馬12頭のうち7頭が5番人気以内、残る5頭は8、8、9、12、17番人気。過去6年の馬連は15倍、158倍、69倍、52倍、1060倍、29倍でかなり荒れている。

前走勝ち馬は[0−1−0−10]、前走2着は[1−0−0−5]で各1連対のみ。前走3〜5着は[0−0−2−19]で3着止まり。連対馬12頭のうち10頭が前走7着以下。前走10着以下から4頭が連対しており、前走OP以上なら着順不問。6番人気以下で連対した5頭は前走OP以上で7着以下、2走前もOP以上で5着以下に負けていた。4頭には芝中距離重賞で3着以内があった。前走着順は無視して中距離重賞で実績がある人気薄を絡めたい。

過去6年でノーザンF生産馬は[3−1−1−25]で2、2、5番人気が勝ち、1番人気が2着、1番人気が3着。カントル、キラーアビリティ、シュヴァリエローズ、ジャンカズマ、スパイダーゴールド、ハヤヤッコ、ユーキャンスマイル、リューベック、ワンダフルタウンが該当する。社台F生産馬は[1−1−0−15]で1番人気が勝ち、3番人気が2着。カレンルシェルブルが該当する。社台馬主の馬はキラーアビリティ、シュヴァリエローズ(キャロットF)の2頭のみ。

ヤマニンサルバムは前走オクトーバーSを逃げて1分58秒0(重)で優勝。3着ディープモンスターは次走アンドロメダSを制した。中京芝は[4−0−0−1]で芝2000mは[2−0−0−1]。今年の金鯱賞は2番手から伸び切れず0.7秒差の7着に終わった。芝で逃げたときは[2−2−1−0]で3着以内を確保。ユニコーンライオンとの兼ね合いがカギになる。今年の芝重賞で三浦騎手は[1−0−1−34]。

ピンハイは3歳時にチューリップ賞で2着、桜花賞で5着、オークスで4着に入った。西宮Sを1分44秒3で勝った後は9、8、11着に終わったが、前走カシオペアSで中団から5位の34.3秒で上がって0.1秒差の2着に入り復調してきた。左回りはオークス4着、東京新聞杯8着が勝ち馬と0.5秒差。中京コース、芝2000mは初めてになる。高倉騎手では[1−2−0−3]。最軽量の54キロで出走できる。

ダービー6着馬ホウオウビスケッツ、福島記念3着馬カレンルシェルブル、昨年の勝ち馬キラーアビリティ、中山記念6着馬リューベック、4連勝でOP入りしたスパイダーゴールド、関越S3着馬シュヴァリエローズ、小倉日経オープン勝ち馬カントルなど。ホウオウビスケッツはダービーで2番手からしぶとく伸びて0.2秒差の6着。フリージア賞の後半5Fは57.7秒。丸田騎手が強気にラスト5Fからスパートすれば結果は違ったかもしれない。4着ベラジオオペラはチャレンジC、5着ノッキングポイントは新潟記念を制している。

カレンルシェルブルは芝2000m[4−2−3−7]で中京では[1−1−1−1]。前4走芝2000mのハンデG3で10、9、5、3着と着順を上げてきた。叩き2戦目で斎藤新騎手に戻る。キラーアビリティは昨年の中日新聞杯を後方から3位の34.0秒で差し切って1分59秒4で優勝。12月は[2−0−0−0]でホープフルSも勝っている。昨年より3キロ重い59キロがどう出るか。ムルザバエフ騎手が騎乗する。シュヴァリエローズは中京芝2000m[1−1−0−0]。昨年9勝、今年63勝の佐々木大騎手が騎乗する。


レース回顧

2023年12月 9日(土) 4回中京3日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第59回中日新聞杯
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 2000m   17頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 4  7  ヤマニンサルバム   牡 4 三浦皇成  57  1.58.8 34.2  2 502 (栗)中村直也
2 6 11  ハヤヤッコ         牡 7 幸英明   58.5 1.58.9 33.9 13 484 (美)国枝栄
3 8 15  ピンハイ           牝 4 高倉稜    54  1.58.9 34.1  4 408 (栗)田中克典
4 6 12  キラーアビリティ   牡 4 ムルザバ  59  1.59.0 34.3  8 478 (栗)斉藤崇史
5 2  4  シュヴァリエローズ 牡 5 佐々木大  56  1.59.1 34.3  7 462 (栗)清水久詞
6 3  5  サトノエルドール   牡 7 荻野極    56  1.59.1 34.1 17 472 (美)国枝栄
7 3  6  マイネルファンロン 牡 8 丸山元気  56  1.59.3 34.0 15 480 (美)手塚貴久
8 5  9  ユーキャンスマイル 牡 8 モリス    58  1.59.5 34.7 10 518 (栗)友道康夫
9 5 10  リューベック       牡 4 吉田隼人  57  1.59.6 34.9  1 510 (栗)須貝尚介
10 7 13  カレンルシェルブル 牡 5 斎藤新    57  1.59.6 34.1  6 514 (栗)安田翔伍
11 1  1 $ユニコーンライオン 牡 7 国分優作 58.5 1.59.7 35.7  9 532 (栗)矢作芳人
12 4  8  ホウオウビスケッツ 牡 3 丸田恭介  56  1.59.7 35.7  3 504 (美)奥村武
13 8 16  スパイダーゴールド 牡 4 鮫島克駿  56  1.59.7 35.2  5 498 (美)鹿戸雄一
14 8 17  ワンダフルタウン   牡 5 和田竜二  57  1.59.8 34.6 14 474 (栗)高橋義忠
15 1  2  カントル           牡 7 ドイル    57  2.00.0 34.9 11 490 (栗)藤原英昭
16 7 14  ジャンカズマ       牡 5 小沢大仁  54  2.00.0 35.6 16 498 (栗)小栗実
17 2  3  ドルチェモア       牡 3 団野大成  57  2.00.3 35.5 12 476 (美)上原佑紀
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LAP :12.6-10.5-11.6-12.8-12.7-12.0-11.8-11.3-11.5-12.0
通過:34.7-47.5-60.2-72.2  上り:71.3-58.6-46.6-34.8  平均:1F:11.88 / 3F:35.64
単勝   7 \490 
複勝   7 \210 / 11 \660 / 15 \300 
枠連   4-6 \1340 (5) 
馬連   07-11 \9180 (37) 
ワイド 07-11 \2530 (35)/ 07-15 \800 (4)/ 11-15 \3690 (49) 
馬単   07-11 \11690 (47) 
3連複 07-11-15 \19800 (69/680) 
3連単 07-11-15 \102660 (353/4080) 

ヤマニンサルバムはスタートを決めて内ラチ沿いの好位につけ、直線で少し外に持ち出すとメンバー6位の34.2秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分58秒8。ホウオウビスケットが逃げて前半5F60.2秒。後半5F58.6秒、上がり34.8秒、ラップは11.3−11.5−12.0秒。ヤマニンサルバムは2着以下に差し追い込み馬が来る中、正攻法のレースで押し切った。スタート後に外隣りのホウオウビスケットが前に行ったときに外に出して外から来る馬をブロックしながら自身が好位につけることができた。三浦騎手は前週のチャンピオンズCでムルザバエフ騎手がドゥラエレーデで同じように外に出したことを真似したのではないか。それによって内ラチ沿いの絶好位につけることができた。前走オクトーバーSを逃げて1分58秒0(重)の好タイムで勝った馬が2番人気で重賞初制覇を飾った。今年の重賞で三浦騎手は[2−2−1−36]で東京新聞杯のウインカーネリアンに続き2勝目になった。

ハヤヤッコは14番手の外を進み、メンバー最速の33.9秒で追い込んで0.1秒差の2着。22年に極悪馬場の函館記念を勝ってから7戦馬券圏内がなかったが、58.5キロを背負った7歳馬が13番人気で激走した。国枝厩舎が最終調教で3頭併せであっさり遅れて良く見えないようにしていたのはダマシ調教だったのか。今年の金鯱賞でプログノーシスに0.5秒差の4着。同斤7キロのヤマニンサルバムは0.7秒差の7着だった。今回はヤマニンサルバムが57キロ、ハヤヤッコが58.5キロで1.5キロ差。それによってヤマニンサルバムに逆転されたが、前走惨敗を度外視すれば狙える馬だった。成績にムラはあるが、前走惨敗した後に激走するタイプ。18年以降の中京芝重賞で幸騎手は[2−6−4−24]で複勝率33.3%。6番人気以下では[1−5−2−23]で8頭が激走している。中京芝重賞では幸騎手の人気薄に注意していきたい。

ピンハイは11番手の外を進み、メンバー3位タイの34.1秒で上がって0.1秒差の3着。2着ハヤヤッコとはクビ差。外から伸びてきたが、ハヤヤッコに競り負けた。距離が延びると切れが鈍るところを見るとベストは芝1800mなのだろう。馬体が8キロ減って少し細くなっていたが、一時期の不振を脱して堅実に走るようになってきている。

キラーアビリティは8番手の外からメンバー7位タイの34.3秒で上がって0.2秒差の4着。トップハンデ59キロを背負って直線で伸びてきたが、外から伸びた2頭に切れ負けした。ムルザバエフ騎手は59キロが堪えたとコメント。これで12月はホープフルS1着、中日新聞杯1着、4着。寒くなると調子を上げるタイプなのだろう。

ホウオウビスケッツはハナを切って前半5F60.2秒で進み、直線で一杯になって0.9秒差の12着。スタートして1枠1番のユニコーンライオンが行く気を見せたが、すぐに交わして先頭に立って折り合いを欠き、直線で伸び切れなかった。ユニコーンライオンがスローで逃げて2番手が理想だったが、逃げて折り合いを欠いては厳しかった。



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