東京スポーツ杯2歳S
2020/11/23 東京競馬場 芝1800m

レース展望

過去10年で1番人気は[5−1−1−3]で6連対。キャリア1戦は[2−0−1−2]だが、キャリア2戦は[3−1−0−1]で堅実。2番人気は[2−3−0−5]で5連対、3番人気は[0−2−2−6]で2連対。連対馬17頭が4番人気以内、残る3頭は7、8、10番人気。過去5年の馬連は13倍、14倍、1.7倍、247倍、3倍。18年は8−7−4番人気で馬連247倍、3連単59万馬券が飛び出した。

連対馬17頭が前走1着、全馬が前走連対していた。前走人気で勝った馬が連勝することが多い。前走2着から連対した3頭は前走OP以上だった。前走3着は[0−0−1−6]、前走4着以下は[0−0−0−21]。前走新馬戦は[3−2−3−23]で5連対、未勝利戦は[1−3−3−23]で4連対。素質があればキャリアは問われない。前走1勝クラスは[0−1−0−14]、勝ち馬は[0−1−0−4]で1連対のみ。

ダノンザキッドは阪神芝1800mの新馬戦を5番手からメンバー最速タイの34.7秒で抜け出して1分48秒3で3馬身差で圧勝。抜け出してからは流す余裕があった。2、3着馬は次走未勝利戦を勝っている。セレクトセールで1億800万円で取り引きされた安田隆厩舎のジャスタウェイ産駒で半兄にミッキーブリランテ、オールザワールドがいる。雄大な馬体が目立つ馬。北村友騎手から川田騎手に乗り替わる。今年の東京芝重賞で川田騎手は[0−1−0−7]で2着は京王杯SCのステルヴィオ。

ドゥラヴェルデは新潟芝1800mの新馬戦を出遅れて中団の後ろからメンバー最速の33.1秒で差し切って1分49秒5で3馬身差で圧勝。出遅れたが二の脚でカバーし、直線で馬群を割って抜け出すと最後は北村宏騎手が股の間から後ろを見る余裕があった。DMMバヌーシーで3600万円で募集された新種牡馬ドゥラメンテ産駒。今年下河辺牧場の2歳馬はドゥラヴェルデしか勝ち上がっていない。ルメール騎手に乗り替わる。今年の東京芝重賞でルメール騎手は[6−3−0−10]で6勝を挙げている。

前走萩S2着のジュンブルースカイ、前走百日草特別2着のレインフロムヘヴン、前走中山芝1800mを勝ったタイトルホルダー、前走東京芝1800mの未勝利戦を勝ったプラチナトレジャーなど。ジュンブルースカイは中京芝2000mの新馬戦を好位から最速タイの34.1秒で抜け出して2分2秒6で優勝。前走萩Sは好位からメンバー最速タイの34.1秒で伸びて半馬身差の2着。3着ワンダフルタウンを完封した。友道厩舎のドゥラメンテ産駒。過去10年で武豊騎手は[1−1−0−2]、4番人気以内なら[1−1−0−0]。

レインフロムヘヴンは東京芝2000mの新馬戦を早め先頭から抜け出して2分4秒5(稍重)で優勝。前走百日草特別は後方から早めに押し上げて0.2秒差の2着。堀厩舎のドゥラメンテ産駒で半姉にアッフィラートがいる。馬主は社台RH。3戦連続でMデムーロ騎手が騎乗する。タイトルホルダーは中山芝1800mの新馬戦を逃げてメンバー3位の35.9秒でまとめて1分51秒4で優勝。セレクトセールで2160万円で取り引きされた栗田厩舎のドゥラメンテ産駒で半姉にメロディーレーンがいる。少頭数でスローで逃げて粘り込むか。


レース回顧

2020年11月23日(祝) 5回東京7日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第25回東京スポーツ杯2歳S
2歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(指定)  芝 1800m   10頭立
------------------------------------------------------------------------------
着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
------------------------------------------------------------------------------
1 3  3  ダノンザキッド     牡 2 川田将雅  55  1.47.5 33.5  1 520 (栗)安田隆行
2 2  2  タイトルホルダー   牡 2 戸崎圭太  55  1.47.7 33.9  5 470 (美)栗田徹
3 8 10  ジュンブルースカイ 牡 2 武豊      55  1.47.8 33.6  3 428 (栗)友道康夫
4 6  6  プラチナトレジャー 牡 2 田辺裕信  55  1.47.9 33.6  6 472 (美)国枝栄
5 7  7  ヴェローチェオロ   牡 2 横山典弘  55  1.48.1 34.0  7 460 (栗)須貝尚介
6 1  1  ドゥラヴェルデ     牡 2 ルメール  55  1.48.3 34.3  2 514 (美)木村哲也
7 8  9  モリノカンナチャン 牝 2 横山和生  54  1.48.6 34.2  8 438 (美)大江原哲
8 4  4  レインフロムヘヴン 牡 2 M.デム  55  1.48.7 35.5  4 460 (美)堀宣行
9 7  8  モメントグスタール 牡 2 大野拓弥  55  1.49.5 35.5  9 460 (美)高木登
10 5  5  トーセンジャック   牡 2 山田敬士  55  1.50.6 35.9 10 502 (美)小桧山悟
------------------------------------------------------------------------------
LAP :13.1-11.2-11.5-12.2-12.5-12.7-11.9-11.0-11.4
通過:35.8-48.0-60.5-73.2  上り:71.7-59.5-47.0-34.3  平均:1F:11.94 / 3F:35.83
単勝   3 \170 
複勝   3 \110 / 2 \230 / 10 \200 
枠連   2-3 \1370 (5) 
馬連   02-03 \1330 (5) 
ワイド 02-03 \490 (6)/ 03-10 \320 (2)/ 02-10 \1070 (14) 
馬単   03-02 \1580 (5) 
3連複 02-03-10 \2170 (7/120) 
3連単 03-02-10 \7080 (23/720) 

ダノンザキッドはスタートを決めて3番手につけ、メンバー最速の33.5秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分47秒5。レインフロムヘヴンが後続を離して逃げ、前半5F60.5秒のスローペース。2番手以下は離れており、スローの上がり勝負。レースの上がりは34.3秒、ラップは11.9−11.0−11.4秒。3、2番手につけた2頭で決着した。ダノンザキッドは道中少し折り合いを欠いたぶん、直線で少し反応が鈍かったが、持ち前の瞬発力で抜け出して押し切った。決め手のある馬が馬場の荒れた内を突いて伸び切れなかったことも良かったのだろう。休み明けで馬体が24キロ増えていたが、ほとんどが成長分で太くはなかった。セレクトセールで1億円で取り引きされたノーザンファーム生産馬。次走はホープフルSに向かう予定。

タイトルホルダーは2番手からメンバー4位の33.9秒で上がって0.2秒差の2着。スローの上がり勝負で前残りの展開になり、2番手からしぶとく伸びて粘り込んだ。新種牡馬ドゥラメンテ産駒が初めて重賞で連対した。半姉に菊花賞5着馬メロディーレーンがいる。今回は展開が味方しての2着。次走は真価が問われる。

ジュンブルースカイは中団からメンバー2位タイの33.6秒で伸びて0.3秒差の3着。輸送が堪えたのか、馬体が10キロ減って少し細くなっていた。428キロの小柄な馬でもっといい馬場の方が良さそうだ。前走萩Sで0.1秒差の2着に入った馬が3着。今後の重賞戦線でひとつの目安になりそうだ。

プラチナトレジャーは後方2番手から2位の33.6秒で追い込んで0.4秒差の4着。前半は中団にいたが、途中から田辺騎手が後方2番手に下げ、直線で馬場の荒れた内を突いていた。荒れた内を突いてダノンザキッドとは上がりが0.1秒差。中団の外から差すレースをすれば勝ち負けできたのではないか。

ドゥラヴェデは1枠1番からずっと荒れた内を通って伸び切れず6着。前走芝1800mの新馬戦を圧勝し2番人気に支持されたが、ルメール騎手が絶対に来ない乗り方をしていた。馬主はDMM、生産は下河辺牧場。ルメール騎手はノーザンファーム生産馬でも個人馬主だと重賞では勝たないので注意したい。社台の有力馬がいるレースでは裏の力が働くため、馬券で勝負するなら社台の有力馬がいないレースにした方が良さそうだ。馬主のゴドルフィンは社台の有力馬がいると騎手が社台に忖度するため、社台の有力馬いないレースを選んで出走させている。馬主も馬券師も社台対策が必要な時代。



[Home]