スワンS
2020/10/31 京都競馬場 芝1400m

レース展望

過去10年で1番人気は[3−2−1−4]で5連対。古馬は前走勝ち馬[2−1−0−0]だが、前走負けた馬は[0−1−1−3]で不振。2番人気は[4−1−1−4]で5連対、3番人気は[2−1−0−7]で3連対。6〜9番人気が4連対、10番人気以下が1連対。過去5年の馬連は9倍、63倍、132倍、3倍、6倍で堅いか波乱両極端。4歳馬が1番人気になると連対して堅く収まる傾向がある。

連対馬14頭に重賞勝ち、残る6頭のうち4頭に重賞3着以内があった。別定G2でレベルが高く、重賞実績のない馬では通用しにくい。惨敗馬も巻き返しており、重賞実績があれば前走着順は問われない。牡馬は[9−10−8−97]、牝馬は[1−0−2−27]。牝馬は2番人気以内[1−0−1ー1]、3番人気以下[0−0−1−26]。6番人気以下で連対した5頭は全て牡馬。穴で前走芝1200m出走の牡馬に注意。

サウンドキアラは京都金杯、京都牝馬S、阪神牝馬Sを3連勝。前走ヴィクトリアマイルは大外枠から3番手につけ、メンバー12位の33.8秒で上がって0.7秒差の2着。アーモンドアイには完敗だったが、3着ノームコアにクビ差先着した。ディープインパクト産駒で好位につけて高速ラップでまとめられるタイプ。京都芝は[6−1−0−1]の巧者。松山騎手とは[4−1−0−0]で好相性。54キロで出走できる。

アドマイヤマーズは昨年のNHKマイルC勝ち馬。昨秋の富士Sは中団の外から伸び切れず9着に終わったが、次走香港マイルを1分33秒2で制した。前走安田記念で3番手から伸び切れず0.7秒差6着。高速馬場で切れ負けしたが、最後までしぶとく伸びていた。ドバイ遠征明けの影響もあったか。今回は休み明けで他馬より重い58キロを背負い、しかも初の芝1400m。地力でどこまで踏ん張れるか。鞍上は川田騎手。

前走京王杯SC2着のステルヴィオ、前走朱鷺Sを勝ったカテドラル、高松宮記念5着馬シヴァージ、前走京成杯SH3着のボンセルヴィーソ、19年の阪急杯勝ち馬スマートオーディンなど。ステルヴィオは18年のマイルCS勝ち馬。今年は阪急杯5着、高松宮記念9着に終わったが、京王杯SCで先行してダノンスマッシュに0.2秒差の2着に入った。マイルCSを勝った京都で久々の勝利なるか。池添騎手が騎乗する。

カテドラルは昨年のNHKマイルC3着馬。初の芝1400mとなった前走朱鷺Sは外からメンバー最速の34.8秒で差し切り1分21秒2で優勝。成績にムラがある追い込みタイプ。展開&馬場の助けがあれば。シヴァージは芝1400mでは阪神カップ7着。ダ1400mは[2−5−2−0]で距離は合っている。現在5戦連続芝1200mで最速上がり。距離1F延長で届く位置につけて最速上がりを繰り出せれば。


レース回顧

2020年10月31日(土) 4回京都7日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第63回毎日放送賞スワンS
3歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定)  芝 1400m・外   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 2  4  カツジ             牡 5 岩田康誠  56  1.21.2 34.3 11 500 (栗)池添兼雄
2 8 16  ステルヴィオ       牡 5 池添謙一  57  1.21.4 34.3  3 494 (美)木村哲也
3 1  2  アドマイヤマーズ   牡 4 川田将雅  58  1.21.5 34.5  2 482 (栗)友道康夫
4 7 14  アルーシャ         牝 5 武豊      54  1.21.5 34.0  4 452 (美)藤沢和雄
5 3  6 $シヴァージ         牡 5 藤岡佑介  56  1.21.5 33.4  5 506 (栗)野中賢二
6 7 13  キングハート       牡 7 小崎綾也  56  1.21.6 33.9 16 498 (美)星野忍
7 5  9  カテドラル         牡 4 福永祐一  56  1.21.6 33.9  6 490 (栗)池添学
8 4  7  ベステンダンク     牡 8 北村友一  56  1.21.6 34.2 10 524 (栗)安達昭夫
9 3  5  メイショウオーパス 牡 5 幸英明    56  1.21.6 33.7  8 512 (栗)飯田祐史
10 1  1  サウンドキアラ     牝 5 松山弘平  54  1.21.7 34.4  1 458 (栗)安達昭夫
11 5 10  ボンセルヴィーソ   牡 6 木幡巧也  56  1.21.7 34.7  7 490 (栗)池添学
12 4  8  レインボーフラッグ 牡 7 和田竜二  56  1.21.7 33.8 13 464 (栗)小崎憲
13 6 12  プロディガルサン   牡 7 国分優作  56  1.21.9 34.9 12 502 (美)国枝栄
14 8 15  スマートオーディン 牡 7 藤井勘一  56  1.22.2 34.4  9 502 (栗)池江泰寿
15 2  3  ロケット           牝 5 酒井学    54  1.22.2 35.1 14 478 (栗)石橋守
16 6 11  タイムトリップ     牡 6 柴山雄一  56  1.23.2 34.9 15 492 (美)菊川正達
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LAP :12.6-11.2-11.7-11.4-11.1-11.0-12.2
通過:35.5-46.9-58.0-69.0  上り:68.6-57.4-45.7-34.3  平均:1F:11.60 / 3F:34.80
単勝   4 \14370 
複勝   4 \1840 / 16 \200 / 2 \190 
枠連   2-8 \15390 (22) 
馬連   04-16 \34820 (44) 
ワイド 04-16 \8120 (49)/ 02-04 \6010 (41)/ 02-16 \490 (3) 
馬単   04-16 \109710 (100) 
3連複 02-04-16 \43000 (82/560) 
3連単 04-16-02 \662610 (773/3360) 

カツジは前半3F35.5秒、5F58.0秒で内ラチ沿いを逃げ、メンバー8位タイの34.3秒でまとめてレースを制した。勝ちタイムは1分21秒2。各騎手が荒れた内を避ける中、岩田康騎手が内をロスなく進めてコース取りでアドバンテージを取れたことが大きかった。近走大不振に陥っていたが、初の芝1400m、11番人気で大穴をあけた。カツジは17年のデイリー杯2歳S2着馬。デイリー杯2歳S勝ち馬ジャンダルムは初の芝1400mとなった信越Sを勝っている。ジャンダルムの母は短距離G1馬ビリーヴ。カツジの母は北九州記念勝ち馬メリッサ。このパターンで一変する馬が出てきている点に注意したい。次走はマイルCSに向かう予定。カツジは18年のマイルCSで0.2秒差の4着に入っている。

ステルヴィオは大外枠から5番手につけ、メンバー8位タイの34.3秒で伸びて0.2秒差の2着。前走京王杯SCで2着に入った馬が同じ1400mのG2でまた2着に入った。逃げたカツジを捕まえられなかったが、1キロ重い57キロを背負い、外を通ったこともあるのだろう。18年のマイルCSを勝った馬が復調してきている。今後はひと息入れて阪神カップに向かう予定。社台の使い分けだが、距離適性もあるのだろう。

アドマイヤマーズは2番手からメンバー12位の34.5秒で上がって0.3秒差の3着。休み明け、初の芝1400m、58キロ、内枠と厳しい条件が揃っていたが、2番手から地力で3着に粘った。昨年富士S9着の後に香港マイルを勝ったように叩き良化型。次走はマイルCSまたは香港カップに向かうことになりそうだ。

アルーシャは中団の外からメンバー6位の34.0秒で伸びて0.3秒差の4着。外を回ったロスもあるが、もうひとつ伸び切れなかった。これで京都芝1400m重賞は4、17、4着。関西への長距離輸送が良くないのか、馬体が6キロ減っていた。左回りの芝1400mは4戦4勝。オーロCで注意したい。

カテドラルは中団の後ろからメンバー4位タイの33.9秒で伸びて0.4秒差の7着。外を回ったこともあるが、いつもほど切れなかったのは馬体8キロ増の影響か。福永騎手が同じ社台のステルヴィオを交わさないように乗っていた感もある。賞金を加算できなかったため、次走はキャピタルSに向かうことになりそうだ。



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