アイビスSD
2020/7/26 新潟競馬場 芝1000m

レース展望

過去10年で1番人気は[7−1−0−2]で8連対。現在7年連続連対中。単勝1、2倍台[4−1−0−0]で堅実。2番人気は[0−2−0−8]で2連対、3番人気は[0−3−2−5]で3連対。6〜9番人気は4連対、10番人気以下は[0−0−2−67]で3着止まり。過去5年の馬連は47倍、3倍、43倍、10倍、10倍。最近の傾向から1番人気に6〜9番人気を絡めて中穴を狙うのが妙味。

牡馬は[5−5−5−77]、牝馬は[5−5−5−52]で互角。459キロ以下は[0−1−0−24]で1連対のみ。小柄な馬は人気でも過信禁物。1枠と3枠は[0−0−0−34]で3着以内がなく不振。人気馬も不振が続いている。直線1000mは外枠が有利な傾向。過去10年6〜8枠が連対しなかった年はない。8枠は[4−2−1−17]で6連対。ただし大外枠は[0−1−0−8]で1連対のみ。

ライオンボスは昨年のアイビスSD勝ち馬。直線1000mは[4−1−0−0]、良馬場では[4−0−0−0]で勝率100%。昨年のルミエールAD(稍重)は58キロを背負ってレジーナフォルテにクビ差の2着。前走韋駄天Sはトップハンデ57.5キロを背負って54.2秒で優勝。今回は前走から0.5キロ減の57キロになるが、昨年のアイビスSDより1キロ増える。内枠に入ると波乱度が高まる。

ラブカンプーは18年のスプリンターズS2着以降、3着以内がなく不振が続いていたが、前走CBC賞を13番人気で逃げ切って重賞初制覇を飾った。アイビスSDは18年がダイメイプリンセスに0.2秒差の2着(51キロ)、19年が先行して失速し18着(55キロ)。これまで55キロ以上では[0−0−0−7]で9着が最高。今回は前走より5キロ重い56キロを背負う。藤田菜騎手に乗り替わる。

前走韋駄天S2着のジョーカナチャン、同3着のダイメイプリンセス、ダ1200m以下[5−0−0−1]のモンペルデュ、前走テレビユー福島賞を逃げて圧勝したアユツリオヤジ、過去3年のアイビスSDで3、4、5着のレジーナフォルテ、前走韋駄天S5着のナランフレグ、昨年のセントウルS3着馬イベリスなど。週末は雨が降る予報が出ている。新潟は開幕週で馬場がいいため、少しの雨なら大きな影響ないか。

ジョーカナチャンは直線1000m[2−1−0−1]で前走韋駄天Sで逃げてライオンボスに頭差の2着。今回はライオンボスとの斤量差が4.5キロから3キロ差になるが、前走は休み明けだった。今年は前に行く馬が揃った。菱田騎手が逃げ争いを制して粘らせるか。ダイメイプリンセスは直線1000m[3−0−1−1]、秋山騎手では[3−0−1−0]。夏場に走るタイプでアイビスSDは18年が1着(54キロ)、19年が6着(55キロ)。今年は56キロを背負う。過去10年で7歳以上の牝馬は[0−0−0−9]。


レース回顧

2020年 7月26日(日) 2回新潟2日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第20回アイビスサマーダッシュ
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(特指)  芝 1000m・直線   18頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 5  9  ジョーカナチャン   牝 5 菱田裕二  54  0.54.5 32.8  2 460 (栗)松下武士
2 7 13  ライオンボス       牡 5 鮫島克駿  57  0.54.5 32.6  1 538 (美)和田正一
3 6 12  ビリーバー         牝 5 杉原誠人  54  0.54.5 32.0  9 462 (美)石毛善彦
4 8 17  メイショウカズヒメ 牝 6 西村淳也  54  0.54.6 32.4 15 508 (栗)南井克巳
5 4  8  ダイメイプリンセス 牝 7 秋山真一  56  0.54.6 32.2  3 498 (栗)森田直行
6 8 18  ミキノドラマー     牡 7 菊沢一樹  56  0.54.8 32.1 13 482 (美)南田美知
7 5 10  イベリス           牝 4 浜中俊    54  0.54.8 32.7  8 478 (栗)角田晃一
8 2  4  カッパツハッチ     牝 5 丸山元気  54  0.54.8 32.6 11 478 (美)矢野英一
9 3  5  ナランフレグ       牡 4 丸田恭介  56  0.54.8 32.0  5 482 (美)宗像義忠
10 1  2  ラブカンプー       牝 5 藤田菜七  56  0.55.0 33.1 10 442 (栗)森田直行
11 4  7  レジーナフォルテ   牝 6 三浦皇成  54  0.55.3 33.1 14 502 (美)佐藤吉勝
12 6 11  アユツリオヤジ     牡 6 柴田大知  56  0.55.5 33.2  7 506 (栗)村山明
13 1  1  ノーワン           牝 4 福永祐一  54  0.55.6 32.4 16 482 (栗)笹田和秀
14 2  3  ワンアフター       牡 7 和田竜二  56  0.55.6 33.1 17 476 (美)武市康男
15 8 16  クールティアラ     牝 4 石橋脩    54  0.56.1 33.6 12 480 (美)矢野英一
16 7 14  ゴールドクイーン   牝 5 古川吉洋  56  0.56.7 34.6  4 464 (栗)坂口智康
17 3  6  ナインテイルズ     牡 9 松山弘平  56  0.56.9 34.7 18 476 (栗)長谷川浩
18 7 15 $モンペルデュ       牝 4 西田雄一  54  0.57.5 35.1  6 484 (栗)松永幹夫
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LAP :11.7-10.0-10.4-10.8-11.6
通過:32.1-42.9-54.5  上り:54.5-42.8-32.8  平均:1F:10.90 / 3F:32.70
単勝   9 \780 
複勝   9 \230 / 13 \130 / 12 \400 
枠連   5-7 \560 (1) 
馬連   09-13 \870 (1) 
ワイド 09-13 \380 (1)/ 09-12 \2010 (21)/ 12-13 \930 (8) 
馬単   09-13 \2190 (3) 
3連複 09-12-13 \5000 (9/816) 
3連単 09-13-12 \27030 (52/4896) 

ジョーカナチャンは前半3F32.1秒でハナを切って外ラチ沿いにつけ、メンバー10位の32.8秒でまとめて最後はライオンボスとの叩き合いを制した。勝ちタイムは54.5秒。例年以上に前に行く馬が揃っていたが、テンに速いゴールドクイーン、モンペルデュのダッシュがひと息で例年通りの流れになり前残りになった。ジョーカナチャンはスタートが少し遅かったが、抜群のダッシュ力でライオンボスのハナを叩いて道中勢いを削ぎ、相手に早めに追い出させたことがプラスに働いている。今年は例年活躍する芝1200mを1分7秒台で勝ってきた馬がおらず、前哨戦の韋駄天Sで連対した2頭で決着。これで直線1000mは[3−1−0−1]となった。次走は北九州記念。芝1200mは[0−1−0−3]。今年のスプリント路線はレベルが低いため、芝1200mでも侮れない。

ライオンボスはスタートを決めて外ラチにつけたが、ジョーカナチャンに内から前に入られ、メンバー7位の32.4秒で上がって頭差の2着。前に入られて勢いを削がれたぶん届かなかった。昨年は56キロで勝ったが、今年は57キロを背負っていたことも影響したのだろう。これで直線1000mは[4−2−0−0]となった。昨年はアイビスSDの後にキーンランドCを使って11着。芝1200mでは8、11、16着だが、賞金を加算できたため、セントウルSからスプリンターズSを狙うことになりそうだ。

ビリーバーは後方からメンバー最速タイの32.0秒で追い込んで頭+クビ差の3着。最後に外から馬群を捌きながら鋭く伸びてきた。勝ったジョーカナチャンの上がりを0.8秒上回っている。直線1000mが初めてでこの走りは評価できる。直線1000mを一度でも使っていれば勝っていたかもしれない。前走3勝クラスを勝った馬が通用したように今のスプリント路線はレベルが低い。

ダイメイプリンセスは中団からメンバー4位の32.2秒で伸びて0.1秒差の5着。56キロを背負って速い上がりを繰り出しているが、前に行った2頭が止まらなかった。56キロは牡馬換算で58キロ。54キロでもう少し外枠から勝ち負けできたのではないか。7歳牝馬でも衰えはない。森田厩舎はスプリント重賞で一変することが多い。今後も注意していきたい。

ミキノドラマーは大外からメンバー3位の32.1秒で追い込んで0.3秒差の6着。雨が降る予報が出ていたが全く降らず、気温が上がって馬場が回復したことが堪えた。もう少し時計が掛かれば突っ込めたのではないか。ルミエールADで馬場が渋ったら注意したい。

ナランフレグは後方2番手からメンバー最速タイの32.0秒で追い込んで0.3秒差の9着。出遅れて位置取りが悪くなり、直線でも少し捌くのに手間取った。勝ったジョーカナチャンの上がりを0.8秒上回っている。展開と位置取りが嵌まれば通用してもおかしくない。



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