プロキオンS
2020/7/12 阪神競馬場 ダ1400m

レース展望

今年は阪神ダ1400mで行われる。過去10年で1番人気は[2−2−4−2]で4連対。前走勝った馬は[0−0−3−1]で3着止まり。2番人気は[2−3−2−3]で5連対、3番人気は[0−3−0−7]で3連対。連対馬18頭が5番人気以内。6〜9番人気、10番人気以下は各1連対のみ。最近5年の馬連は17倍、8倍、8倍、27倍、19倍。上位人気馬が堅実で馬連は20倍台までに収まっている。

連対馬15頭が前走3着以内、18頭が前走5着以内。残る2頭は前走6着。前走7着以下は[0−0−2−39]。最近7年の連対馬14頭のうち12頭が前走連対、残る2頭は3、5着。前走OP以上で連対した馬に注目。年齢別では4歳[5−2−1−15]、5歳[2−5−4−34]、6歳[3−1−1−25]、7歳以上[0−2−4−47]。4歳馬は1着、5歳馬は2着が多い。7歳以上の高齢馬は未勝利。

サクセスエナジーは天王山S(59キロ)を2番手から抜け出して3馬身差で圧勝し、前走栗東S(58キロ)を前半3F33.8秒のハイペースで逃げて1分21秒9(重)で優勝。ダ1400mは[7−3−1−8]、阪神では[1−1−0−2]。今回は57キロで出走できる。コーラルSでレッドルゼルに0.1秒差の2着に負けたが、斤量2.5キロ差が1キロ差になる。使い込んでいるため、デキ落ちがないことが条件。

レッドルゼルはダ1400m[3−3−0−1]、阪神では[2−1−0−0]。2走前のコーラルSで3番手から抜け出して1分22秒5で優勝。2着サクセスエナジーは天王山S、栗東Sを連勝した。前走天保山Sはスタートで煽って中団からのレースになり、メンバー3位の36.1秒で伸びて0.1秒差の2着。前走より1キロ軽い56キロで出走できる。安田隆厩舎のロードカナロア産駒。北村友騎手から川田騎手に乗り替わる。

フェブラリーS&かしわ記念3着のサンライズノヴァ、黒船賞とかきつばた記念を連勝したラプタス、昨年のプロキオンS2着馬ミッキーワイルド、昨年のJBCレディスクラシック(浦和ダ1400m)勝ち馬ヤマニンアンプリメ、阪神ダ1400mのOP特別3勝のスマートダンディー、3連勝で欅Sを勝ったトップウイナー、前走根岸S3着のスマートアヴァロンなど。週末は雨が降る予報。馬場が渋ることを考慮しておきたい。

サンライズノヴァは終い一辺倒から脱却し、南部杯でG1初制覇。ダ1400mは[2−2−0−3]で昨年のプロキオンSは追い込んで0.5秒差の4着。右回り、59キロの克服がカギ。ラプタスは右回りのダ1400m[6−0−0−0]。馬場状態を問わず、現在地方交流重賞を2連勝中。前走栗東Sをハイペースで逃げ切ったサクセスエナジーとの兼ね合いがカギ。今年の阪神ダ1400mで幸騎手は[2−6−3−25]。

ミッキーワイルドはダ1400m[2−4−1−1]で昨年のプロキオンSは0.1秒差の2着。前走欅Sで2着に入り復調してきた。経験の少ない右回りの克服がカギ。テン乗りの松山騎手が騎乗する。ヤマニンアンプリメはダ1400m[2−3−2−7]で重賞では[1−2−1−1]。昨年のJBCレディスクラシックの勝ちタイム1分24秒5(重)はJBCスプリントより0.4秒速かった。3戦連続で武豊騎手が騎乗する。


レース回顧

2020年 7月12日(日) 4回阪神4日  天候: 曇   馬場状態:稍重
11R  第25回プロキオンS
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定)  ダート 1400m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 3  6  サンライズノヴァ   牡 6 松若風馬  59  1.21.8 34.4  5 530 (栗)音無秀孝
2 6 11  エアスピネル       牡 7 鮫島克駿  56  1.22.1 35.3  8 488 (栗)笹田和秀
3 8 16  ヤマニンアンプリメ 牝 6 武豊      56  1.22.2 35.8  9 496 (栗)長谷川浩
4 1  2  デュープロセス     牡 4 斎藤新    57  1.22.4 34.5 14 482 (栗)安田隆行
5 6 12  トップウイナー     牡 4 浜中俊    56  1.22.4 36.1  6 464 (栗)鈴木孝志
6 4  7  ラプタス           セ 4 幸英明    57  1.22.5 36.3  3 456 (栗)松永昌博
7 5  9  スマートダンディー 牡 6 秋山真一  56  1.22.7 36.1  4 502 (栗)石橋守
8 3  5  レッドルゼル       牡 4 川田将雅  56  1.22.7 36.3  1 484 (栗)安田隆行
9 8 15  ワンダーリーデル   牡 7 藤井勘一  57  1.22.7 35.3 12 526 (栗)安田翔伍
10 7 14  サクセスエナジー   牡 6 和田竜二  57  1.22.9 36.4  2 544 (栗)北出成人
11 5 10  スマートアヴァロン 牡 8 西村淳也  56  1.23.0 35.5 11 514 (栗)西園正都
12 7 13  ダノンフェイス     牡 7 川須栄彦  56  1.23.0 35.8 13 534 (栗)大久保龍
13 2  4  ミッキーワイルド   牡 5 松山弘平  56  1.23.1 36.2  7 506 (栗)安田隆行
14 4  8  ブルベアイリーデ   牡 4 岩田望来  56  1.23.8 37.1 10 492 (栗)杉山晴紀
15 1  1  カフジテイク       牡 8 荻野極    56  1.23.9 36.7 15 504 (栗)湯窪幸雄
16 2  3  サトノファンタシー 牡 7 鮫島良太  56  1.25.8 38.6 16 500 (栗)松田国英
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LAP :12.3-10.7-11.3-11.9-11.7-11.6-12.3
通過:34.3-46.2-57.9-69.5  上り:69.5-58.8-47.5-35.6  平均:1F:11.69 / 3F:35.06
単勝   6 \1100 
複勝   6 \400 / 11 \930 / 16 \730 
枠連   3-6 \1590 (6) 
馬連   06-11 \22160 (54) 
ワイド 06-11 \5110 (50)/ 06-16 \3760 (42)/ 11-16 \11650 (79) 
馬単   06-11 \41200 (99) 
3連複 06-11-16 \140380 (254/560) 
3連単 06-11-16 \826670 (1380/3360) 

クレッシェンドラヴは後方から徐々に押し上げ、メンバー最速の36.6秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分2秒5(重)。パッシングスルーが逃げて前半5F61.3秒。中盤のラップが緩まず、上がりは37.3秒、ラップは12.1−12.2−13.0秒。中盤に流れが緩まず、上がりの掛かる消耗戦になった。クレッシェンドラヴは内枠スタートから馬場のいいギリギリのところを通って押し上げ、最後は力で捻じ伏せた。4コーナーで外を回さずに上がって来れたことが大きかった。休み明けで完調ではなさそうだったが、福島コースの適性と地力、内田博騎手の上手い立ち回りで勝てたのだろう。昨年は七夕賞の後、ひと息入れてオールカマーを使ったが、今年は勝っためサマー2000シリーズの優勝を狙ってきそうだ。

ブラヴァスは5、6番手の外からメンバー5位の37.2秒で抜け出して0.2秒差の2着。外を回っていい脚を長く使ったが、コース巧者のクレッシェンドラヴにロスなく立ち回れて差し切られた。もう少しロスの少ないレースができれば際どかったかもしれないが、重馬場が得意ではないため、福永騎手が馬場のいいところを選んで走らせたこともあるのだろう。上がりの掛かる消耗戦で持ち味のバテない強みを発揮し力は出している。福永騎手はコントレイルで無敗の2冠を達成した効果なのか、最近は重賞で乗れている。

ヴァンケドミンゴは中団からメンバー4位の37.1秒で伸びて0.3秒差の3着。福島で4戦4勝の巧者が6番人気で3着に激走した。外を回っていい脚を長い、福島適性を示した。全兄に皐月賞2着馬サンリヴァル。秋の福島記念が軽ハンデならチャンスがありそうだ。今年の芝2000m重賞で酒井騎手は[1−0−3−1]で7番人気(サマーセント)で1着、4、6、11番人気で3着と乗れているので注意したい。

ヒンドゥタイムズは出遅れて後方2番手からメンバー2位の36.7秒で追い込んで0.6秒差の4着。4コーナーから直線で外に出して最後はいい脚を使ったが、さすがに位置取りが後ろ過ぎた。スタートがまともなら馬券圏内があったかもしれない。2〜4着に2走以内に3勝クラスを勝った4歳馬。最近の競馬はトップレベルを除くと全体的にレベルが低下しているような感がある。

レッドローゼスは11番手からメンバー7位の37.3秒で伸びて0.7秒差の7着。いつもより前につけて直線で伸びればというレースができたが、伸び切れなかった。昨年の福島民報杯(54キロ)を勝ってからずっとハンデ56キロが続いている。不振が続いてハンデが少し軽くなったら注意したい。



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