七夕賞
2020/7/12 福島競馬場 芝2000m

レース展望

サマー2000シリーズの第1戦。過去10年で1番人気は[2−1−2−5]で3連対。最近6年は[1−0−1−4]で1連対のみ。前走重賞4着以下は[0−0−1−1]、単勝5倍以上は[0−0−1−1]で不振。2番人気は[1−2−1−6]で3連対、3番人気は[2−0−0−8]で2連対。6〜9番人気、10番人気以下は各4連対。最近5年の馬連は38倍、22倍、14倍、232倍、27倍で荒れている。

前走勝ち馬は[0−1−3−7]で1連対、2着馬は[2−1−1−11]で3連対。前走6〜9着から2頭、前走10着以下から8頭が連対している。最近2年は前走11、10着馬が優勝。ローカルの芝2000mで実績のある馬に注意。トップハンデは[1−2−2−11]、3番人気以内は[1−0−2−3]、4番人気以下は[0−2−0−8]。昨年3番人気のミッキースワローが制したが、連対できない馬が多い。

先週日曜3場メインの巴賞、CBC賞、ラジオNIKKEI賞は逃げ馬と先行馬で決着。エクリプスSは逃げたガイヤースが優勝。ジャパンダートダービーは前に行った2頭で決着。前残り傾向が強まっている。馬場や展開にもよるが前残りをケアしておきたい。ただし前残りという騎手心理が働いて各騎手が前に行って流れが速くなると一転して差し追い込みが決まる可能性もある。週末は雨が降って馬場が渋ることも考慮したい。

クレッシェンドラヴは芝2000m[3−2−0−3]、福島芝2000m[1−2−0−0]で七夕賞(55キロ)2着、福島記念(55キロ)1着がある。昨年の七夕賞は後方から捲って2着に終わったが、福島記念は中団から捲って重賞初制覇を飾った。今年は57キロを背負うが、これまで57キロで3勝している。タフな馬場をこなすステイゴールド産駒。先週代打で重賞を制した内田博騎手が中団につけて持ってくるか。

ジナンボーは芝2000m[2−1−0−2]で新潟記念2着(54キロ)がある。今年は小倉大賞典(55キロ)で3番手から0.3秒差の3着に粘り、前走大阪杯は2番手から粘って0.5秒差の6着。重賞でやれるメドは立っている。堀厩舎の管理馬で父ディープインパクト、母アパパネという3冠馬配合。まだ重賞を勝っていないが、ハンデは56キロ。道悪をこなすタイプ。レーン騎手はまた人気で消えるのかどうか。

前走福島民報杯を勝ったマイネルサーパス、前走新潟記念4着のブラヴァス、中山金杯2着馬ウインイクシード、昨年の紫苑S勝ち馬パッシングスルー、前走マーメイドS3着のリュヌルージュなど。15年は2−8−16番人気で3連単100万馬券、18年は11−4−12番人気で3連単256万馬券が出ている。昨年は超大穴馬ロードヴァンドール(12人)が3着。今年も超人気薄の穴馬を見抜けるかがポイントになる。

マイネルサーパスは福島芝[2−1−0−0]でラジオNIKKEI賞(不良)2着、福島民報杯(重)1着がある。重賞では[0−1−0−4]。ハンデは前走から0.5キロ増の56.5キロ。得意の福島で重賞初制覇なるか。ブラヴァスは芝2000m[3−1−1−3]で前走新潟大賞典で0.3秒差の4着。母はヴィクトリアマイルを2勝したヴィルシーナ。先行してしぶとい脚を使えるタイプ。バテない強みを発揮するか。

ウインイクシードは芝2000m[2−3−3−3]で福島記念4着、福島民報杯3着がある。道悪をこなし、先行してしぶとい脚を使え、相手なりに堅実に走るタイプ。パッシングスルーは昨年福島芝2000mの1勝クラス(稍重)を3馬身差で圧勝。前2走はダートを使って3、9着。福島、54キロでどこまで変わるか。リュヌルージュは芝2000m[3−2−3−3]。Mデムーロ騎手では[1−0−2−0]。道悪巧者。


レース回顧

2020年 7月12日(日) 4回阪神4日  天候: 曇   馬場状態:稍重
11R  第25回プロキオンS
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定)  ダート 1400m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 3  6  サンライズノヴァ   牡 6 松若風馬  59  1.21.8 34.4  5 530 (栗)音無秀孝
2 6 11  エアスピネル       牡 7 鮫島克駿  56  1.22.1 35.3  8 488 (栗)笹田和秀
3 8 16  ヤマニンアンプリメ 牝 6 武豊      56  1.22.2 35.8  9 496 (栗)長谷川浩
4 1  2  デュープロセス     牡 4 斎藤新    57  1.22.4 34.5 14 482 (栗)安田隆行
5 6 12  トップウイナー     牡 4 浜中俊    56  1.22.4 36.1  6 464 (栗)鈴木孝志
6 4  7  ラプタス           セ 4 幸英明    57  1.22.5 36.3  3 456 (栗)松永昌博
7 5  9  スマートダンディー 牡 6 秋山真一  56  1.22.7 36.1  4 502 (栗)石橋守
8 3  5  レッドルゼル       牡 4 川田将雅  56  1.22.7 36.3  1 484 (栗)安田隆行
9 8 15  ワンダーリーデル   牡 7 藤井勘一  57  1.22.7 35.3 12 526 (栗)安田翔伍
10 7 14  サクセスエナジー   牡 6 和田竜二  57  1.22.9 36.4  2 544 (栗)北出成人
11 5 10  スマートアヴァロン 牡 8 西村淳也  56  1.23.0 35.5 11 514 (栗)西園正都
12 7 13  ダノンフェイス     牡 7 川須栄彦  56  1.23.0 35.8 13 534 (栗)大久保龍
13 2  4  ミッキーワイルド   牡 5 松山弘平  56  1.23.1 36.2  7 506 (栗)安田隆行
14 4  8  ブルベアイリーデ   牡 4 岩田望来  56  1.23.8 37.1 10 492 (栗)杉山晴紀
15 1  1  カフジテイク       牡 8 荻野極    56  1.23.9 36.7 15 504 (栗)湯窪幸雄
16 2  3  サトノファンタシー 牡 7 鮫島良太  56  1.25.8 38.6 16 500 (栗)松田国英
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LAP :12.3-10.7-11.3-11.9-11.7-11.6-12.3
通過:34.3-46.2-57.9-69.5  上り:69.5-58.8-47.5-35.6  平均:1F:11.69 / 3F:35.06
単勝   6 \1100 
複勝   6 \400 / 11 \930 / 16 \730 
枠連   3-6 \1590 (6) 
馬連   06-11 \22160 (54) 
ワイド 06-11 \5110 (50)/ 06-16 \3760 (42)/ 11-16 \11650 (79) 
馬単   06-11 \41200 (99) 
3連複 06-11-16 \140380 (254/560) 
3連単 06-11-16 \826670 (1380/3360) 

クレッシェンドラヴは後方から徐々に押し上げ、メンバー最速の36.6秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分2秒5(重)。パッシングスルーが逃げて前半5F61.3秒。中盤のラップが緩まず、上がりは37.3秒、ラップは12.1−12.2−13.0秒。中盤に流れが緩まず、上がりの掛かる消耗戦になった。クレッシェンドラヴは内枠スタートから馬場のいいギリギリのところを通って押し上げ、最後は力で捻じ伏せた。4コーナーで外を回さずに上がって来れたことが大きかった。休み明けで完調ではなさそうだったが、福島コースの適性と地力、内田博騎手の上手い立ち回りで勝てたのだろう。昨年は七夕賞の後、ひと息入れてオールカマーを使ったが、今年は勝っためサマー2000シリーズの優勝を狙ってきそうだ。

ブラヴァスは5、6番手の外からメンバー5位の37.2秒で抜け出して0.2秒差の2着。外を回っていい脚を長く使ったが、コース巧者のクレッシェンドラヴにロスなく立ち回れて差し切られた。もう少しロスの少ないレースができれば際どかったかもしれないが、重馬場が得意ではないため、福永騎手が馬場のいいところを選んで走らせたこともあるのだろう。上がりの掛かる消耗戦で持ち味のバテない強みを発揮し力は出している。福永騎手はコントレイルで無敗の2冠を達成した効果なのか、最近は重賞で乗れている。

ヴァンケドミンゴは中団からメンバー4位の37.1秒で伸びて0.3秒差の3着。福島で4戦4勝の巧者が6番人気で3着に激走した。外を回っていい脚を長い、福島適性を示した。全兄に皐月賞2着馬サンリヴァル。秋の福島記念が軽ハンデならチャンスがありそうだ。今年の芝2000m重賞で酒井騎手は[1−0−3−1]で7番人気(サマーセント)で1着、4、6、11番人気で3着と乗れているので注意したい。

ヒンドゥタイムズは出遅れて後方2番手からメンバー2位の36.7秒で追い込んで0.6秒差の4着。4コーナーから直線で外に出して最後はいい脚を使ったが、さすがに位置取りが後ろ過ぎた。スタートがまともなら馬券圏内があったかもしれない。2〜4着に2走以内に3勝クラスを勝った4歳馬。最近の競馬はトップレベルを除くと全体的にレベルが低下しているような感がある。

レッドローゼスは11番手からメンバー7位の37.3秒で伸びて0.7秒差の7着。いつもより前につけて直線で伸びればというレースができたが、伸び切れなかった。昨年の福島民報杯(54キロ)を勝ってからずっとハンデ56キロが続いている。不振が続いてハンデが少し軽くなったら注意したい。



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