CBC賞
2020/7/5 中京競馬場 芝1200m

レース展望

過去10年で1番人気は[3−1−1−5]で4連対。前走牡馬混合G2以上は[2−1−1−2]、58キロ以上は[2−0−1−0]。2番人気は[3−1−2−4]で4連対、3番人気は[1−1−3−5]で2連対。6〜9番人気は5連対、10番人気以下は1連対。最近5年の馬連は26倍、11倍、114倍、183倍、79倍で荒れている。過去4年のうち3年が3連単10万以上。ハンデ戦でかなり波乱傾向が強い。

52キロ以下は[0−3−0−29]で7、7、9番人気が2着。軽量馬は2着に絡めたい。56キロは[4−1−4−21]だが、57キロは[0−0−1−10]で不振。トップハンデは[2−0−3−5]で2連対。11〜13年は58キロ以上のトップハンデが1番人気で1、3、1着と結果を出したが、14年以降は[0−0−2−4]で不振。今年は阪神芝1200mで行われる。阪神コースで実績のある馬に注意。

クリノガウディーは前走高松宮記念で3番手から6位の33.8秒で抜け出して1位入線も斜行して他馬の進路を妨害したため4着に降着になった。2着グランアレグリアは安田記念、3着ダイアトニックは函館スプリントSを制した。高松宮記念1位入線が評価され、トップハンデ58キロを課せられた。過去10年で58キロは[1−0−1−2]、2番人気以内なら[1−0−1−0]。和田騎手から横山典騎手に乗り替わる。

アウィルアウェイは2走前にシルクロードSを優勝。前走高松宮記念は流れに乗れず見せ場なく11着。芝1200mは[3−0−1−3]、右回りでは[3−0−1−1]で4着以内を確保。ハンデはシルクロードSから0.5キロ増の55.5キロ。過去10年で牝馬は[2−4−2−43]で6連対。高野厩舎のジャスタウェイ産駒で半兄にインディチャンプ。松山騎手からシルクロードSで騎乗した川田騎手に乗り替わる。

昨年のCBC賞勝ち馬レッドアンシェル、前走鞍馬Sを勝ったタイセイアベニール、3連勝でOP入りしたミッキースピリット、昨年のセントウルS3着馬イベリス、阪神牝馬S3着馬ディメンシオン、前走パラダイスS6着のグランドロワなど。レッドアンシェルはシルクロードS18着、京王杯SC11着に終わった。ハンデは昨年のCBC賞より1キロ重い57キロ。阪神芝は[1−1−2−1]。得意の阪神で巻き返すか。

タイセイアベニールは芝1200m[5−7−1−5]で前走鞍馬Sを中団から2位の32.6秒で差し切って1分7秒7で優勝。前4走1、1、3、1着で一戦ごとにパフォーマンスを引き上げている。今年重賞7勝の松山騎手が持ってくるか。グランドロワは阪神芝1200m[1−1−1−1]で4走前に大阪−ハンブルクC(重)を逃げ切っている。高松宮記念でクリノガウディーに騎乗していた和田騎手が騎乗する。


レース回顧

2020年 7月 5日(日) 4回阪神2日  天候: 晴   馬場状態:稍重
11R  第56回CBC賞
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 1200m・内   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 2  3  ラブカンプー       牝 5 斎藤新    51  1.08.7 35.2 13 442 (栗)森田直行
2 3  6  アンヴァル         牝 5 北村友一  54  1.09.0 35.2 11 472 (栗)藤岡健一
3 1  2  レッドアンシェル   牡 6 福永祐一  57  1.09.3 35.3  3 470 (栗)庄野靖志
4 5  9  タイセイアベニール 牡 5 松山弘平  56  1.09.3 34.7  2 498 (栗)西村真幸
5 3  5  エイシンデネブ     牝 5 幸英明    53  1.09.5 34.1 10 430 (栗)坂口智康
6 8 15  ノーワン           牝 4 浜中俊    53  1.09.6 34.1 12 486 (栗)笹田和秀
7 6 11  アウィルアウェイ   牝 4 川田将雅 55.5 1.09.6 34.5  6 468 (栗)高野友和
8 2  4  グランドロワ       牡 6 和田竜二  55  1.09.6 35.3  7 492 (栗)鈴木孝志
9 8 16  ジョイフル         牡 6 川又賢治  56  1.09.7 35.4  9 512 (栗)吉村圭司
10 4  8  ロケット           牝 5 酒井学    52  1.09.9 36.0  5 480 (栗)石橋守
11 7 14  ディメンシオン     牝 6 松田大作  53  1.10.0 36.3  8 452 (栗)藤原英昭
12 4  7  クリノガウディー   牡 4 横山典弘  58  1.10.0 35.8  1 492 (栗)藤沢則雄
13 1  1  ナインテイルズ     牡 9 中井裕二  53  1.10.1 35.3 16 472 (栗)長谷川浩
14 7 13  ミッキースピリット 牡 4 松若風馬  54  1.10.4 36.3  4 490 (栗)音無秀孝
15 6 12  ダイシンバルカン   牡 8 国分優作  52  1.10.5 36.8 15 504 (栗)吉田直弘
16 5 10  ショウナンアンセム 牡 7 鮫島克駿  56  1.10.8 36.5 14 488 (美)田中剛
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LAP :12.0-10.7-10.8-11.1-11.7-12.4
通過:33.5-44.6-56.3-68.7  上り:68.7-56.7-46.0-35.2  平均:1F:11.45 / 3F:34.35
単勝   3 \9310 
複勝   3 \1580 / 6 \1350 / 2 \290 
枠連   2-3 \7870 (26) 
馬連   03-06 \138600 (95) 
ワイド 03-06 \22590 (91)/ 02-03 \7540 (57)/ 02-06 \5050 (46) 
馬単   03-06 \294520 (190) 
3連複 02-03-06 \242890 (311/560) 
3連単 03-06-02 \2444630 (2025/3360) 

ラブカンプーは2枠3番から好スタートを切って前半3F33.5秒で飛ばし、メンバー5位タイの35.2秒で後続を引き離してレースを制した。勝ちタイムは1分8秒7(稍重)。18年のスプリンターズS2着以降、15戦連続で7着以下に終わっていた馬が復活Vを飾った。復活できたのはスプリント路線のレベルが低いこともあるのだろう。今年になって調教の動きが良くなり穴気配があったため、シルクロードSで超絶の大穴(15番人気)として狙った馬が13番人気で激走した。穴で狙った馬はそのとき来なくても次走または数戦後に激走することが多い。これで右回りの芝1200m、52キロ以下、2番手以内につけたときは[1−1−1−0]。夏場に走るタイプで重馬場のセントウルSでファインニードルの2着に入った馬。馬場が乾いて内が有利になり、斎藤新騎手が強気な逃げを打ったことも良かったのだろう。2年目の斎藤新騎手は重賞初制覇となった。函館スプリントSでダイメイフジ(10人気)が2着に入ったように森田厩舎は夏のスプリント重賞に強い。今後はアイビスSD、北九州記念、セントウルSと例年通りのステップになりそうだ。

アンヴァルは2番手からメンバー5位タイの35.2秒で伸びて0.3秒差の2着。3着には2馬身差。内枠から内をロスなく回った馬が1〜3着を独占。馬場が乾く途中で内が有利になったことがプラスに働いている。人気馬が7番手より後ろからのレースになり、前を負かしに行く強い馬がいなかったことも良かったのだろう。スタートを決めて先行させた北村友騎手も上手く乗っている。夏馬タイプの牝馬のワンツー決着。最近は斤量の軽い牝馬の激走が目立つので注意したい。母と祖母は小倉2歳S勝ち馬。次走は北九州記念か。

レッドアンシェルは1枠2番から7番手につけ、メンバー7位タイの35.3秒で伸びて0.6秒差の3着。流れたため福永騎手が控えたが、前に行った2頭よりも上がりが0.1秒遅かった。57キロを背負っていたこともあるが、まだ完調ではないのだろう。昨年勝ったレースで陣営が仕上げたこともあり、馬体、気配は前走より良くなっていた。福永騎手で芝1500m以下なら[4−0−1−1]で複勝率83.3%。

タイセイアベニールは12番手からメンバー4位の34.7秒で伸びて0.6秒差の4着。直線で前が壁になって内に切り返すロスがあった。最後は鋭く伸びてきただけにもう1列前につけてスムーズなら連対できたかもしれない。4着に終わったが、重賞でやれるメドは立った。調教の動きが目立ったように今デキがいい。スタートダッシュがそれほど速くない点にリスクがあるが、少し展開が味方すれば重賞でも突っ込めそうだ。

クリノガウディーはスタートが遅く中団につけ、直線で前が詰まってスムーズさを欠き1.3秒差の12着。ガツンと切れるタイプでないだけにスタートを決めて先行できなかった時点で厳しくなった。前走高松宮記念で目一杯に走り、トップハンデ58キロも堪えたか。これまで3番人気以内では[0−0−0−3]で全て7着以下。人気になると走らないダイタクヘリオスのようなタイプか。和田騎手で巻き返しを期待したい。



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