阪神大賞典
2020/3/22 阪神競馬場 芝3000m

レース展望

過去10年で1番人気は[6−2−2−0]で8連対。単勝1倍台は[4−1−1−0]。2番人気は[0−1−1−8]で1連対、3番人気は[3−1−2−4]で4連対。連対馬18頭が5番人気以内、残る2頭は6、7番人気。最近5年の馬連は17倍、6倍、1.4倍、12倍、27倍で20倍台止まり。

連対馬13頭が前走4着以内。前走5着以下から連対した7頭のうち5頭に3000m以上の長距離重賞で連対があった。長距離重賞実績馬なら巻き返し可能。前走有馬記念で惨敗した馬の巻き返しが多い。6番人気以下で3着以内に入った4頭は6、6、7、10番人気。前走は重賞5、9、13着、3勝クラス3着。前走重賞で負けた馬が激走することが多い。穴で前走重賞で5着以下に負けた7番人気前後を絡めたい。

キセキは国内G1[1−3−1−3]で17年の菊花賞(不良)を勝っている。昨年春は大阪杯2着、宝塚記念2着だったが、秋はフォワ賞3着、凱旋門賞7着、有馬記念5着に終わった。前走有馬記念では出遅れて追い込むレースになった。休み明けは[1−2−2−3]。川田騎手では[0−3−3−1]。昨年11月以降の重賞で川田騎手は1番人気では[2−1−1−6]、中山以外では[0−1−1−6]で未勝利。

ユーキャンスマイルは3000m以上で菊花賞3着、万葉S2着、ダイヤモンドS1着、天皇賞(春)5着。昨年G1では5、4、5着に終わったが、天皇賞(春)(秋)は58キロを背負った影響もあるか。今回は56キロで出走できる。休み明けは[2−1−0−1]で久々は苦にしない。過去10年の阪神大賞典で岩田騎手は[3−0−1−4]、3番人気以内なら[3−0−1−0]。届く位置で進められるかがカギ。

3連勝してOP入りしたボスジラ、前走ダイヤモンドS2着のメイショウテンゲン、AR共和国杯勝ち馬ムイトオブリガード、同2着馬タイセイトレイル、菊花賞5着馬メロディーレーンなど。ボスジラは芝2400〜2600mで3連勝。芝3000m以上は初めてになる。ポポカテペトル(菊花賞3着馬)の全弟。武豊騎手が持ってくるか。メイショウテンゲンは消耗戦になったダイヤモンドSでスタミナを証明。4歳馬で前走と同じ55キロで出走できる。メロディーレーン、ガンバって!


レース回顧

2020年 3月22日(日) 1回阪神9日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第68回阪神大賞典
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定)  芝 3000m・内   10頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 8 10  ユーキャンスマイル 牡 5 岩田康誠  56  3.03.0 35.8  2 500 (栗)友道康夫
2 4  4  トーセンカンビーナ 牡 4 藤岡康太  55  3.03.3 35.8  5 454 (栗)角居勝彦
3 6  6  メイショウテンゲン 牡 4 松山弘平  55  3.03.4 36.0  4 462 (栗)池添兼雄
4 3  3  ムイトオブリガード 牡 6 藤岡佑介  57  3.03.4 36.3  6 506 (栗)角田晃一
5 2  2  メロディーレーン   牝 4 岩田望来  53  3.03.4 36.2 10 342 (栗)森田直行
6 5  5  タイセイトレイル   牡 5 福永祐一  56  3.03.5 36.8  7 498 (栗)矢作芳人
7 8  9  キセキ             牡 6 川田将雅  57  3.03.6 36.7  1 506 (栗)角居勝彦
8 7  7  ボスジラ           牡 4 武豊      55  3.03.6 36.5  3 508 (美)国枝栄
9 1  1  レノヴァール       牡 5 幸英明    56  3.04.2 36.6  9 532 (栗)高野友和
10 7  8  ドレッドノータス   セ 7 坂井瑠星  57  3.06.9 40.1  8 460 (栗)矢作芳人
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LAP :13.2-12.2-12.3-12.2-12.7-12.4-12.2-12.4-11.6-11.7-11.9-11.9-11.8-12.0-12.5
通過:37.7-49.9-62.6-75.0  上り:71.8-60.1-48.2-36.3  平均:1F:12.20 / 3F:36.60
単勝   10 \590 
複勝   10 \240 / 4 \430 / 6 \320 
枠連   4-8 \970 (5) 
馬連   04-10 \3720 (12) 
ワイド 04-10 \1120 (12)/ 06-10 \730 (8)/ 04-06 \1430 (15) 
馬単   10-04 \7120 (24) 
3連複 04-06-10 \7550 (28/120) 
3連単 10-04-06 \40140 (132/720) 

ユーキャンスマイルは後方から内をロスなく回って押し上げ、メンバー最速タイの35.8秒で差し切りレースを制した。勝ちタイムは3分3秒0。ドレッドノータスが逃げて前半5F62.6秒のスローペース。ラスト7Fから11秒台のラップが5F続き、ラスト2Fが12.0−12.5秒。早めにラップが上がったことで上がりの掛かる消耗戦になった。ユーキャンスマイルはインを突くのが上手い岩田騎手が内から捌いて抜け出し快勝。菊花賞3着、ダイヤモンドS1着があるステイヤーが2番人気で重賞3勝目を挙げた。昨年秋のG1は4、5着に終わったが、強いメンバーと戦って地力が強化されている。次走は天皇賞(春)。立ち回り次第でチャンスがありそうだ。

トーセンカンビーナは出遅れて後方2番手からメンバー最速タイの35.8秒で馬群を捌いて突っ込み0.3秒差の2着。出遅れて最後方からのレースになったが、末脚の威力で最後に突っ込んできた。昨年秋以降4戦3勝で前走3勝クラスを勝った馬がいきなりG2で連対した。今年は重賞実績のある上位人気馬が不振に終わり、上がり馬が激走することが非常に多い。競走馬のレベルが下がっているのではないか。折り合いに不安がなく距離をこなすタイプ。末脚のしっかりした馬。今年はどこかで重賞を勝てそうだ。

メイショウテンゲンは中団の後ろからメンバー3位の36.0秒で大外から伸びて0.4秒差の3着。上がりの掛かる消耗戦になり、最後に大外から突っ込んできた。勝ち切れないが、ステイヤーズS4着、ダイヤモンドS2着、阪神大賞典3着と長距離戦で堅実に走っている。母メイショウベルーガは5歳になって本格化した。メイショウテンゲンはレースを使われながら着実に地力が強化されている。

ムイトオブリガードは4番手から早めに動いて直線で先頭に立ったが、そこから甘くなって0.4秒差の4着。上がりはメンバー5位の36.3秒。前に行った馬の中では最先着。ラスト7Fからペースアップして差し馬向きの展開になったことが堪えている。調教の動きは良かったが、馬体が18キロ増えていた。次走はひと叩きされて上積みが見込める。

キセキは大きく出遅れて最後方からスタンド前で押し上げて3番手につけたが、直線で伸び切れず0.6秒差の7着。上がりはメンバー8位の36.7秒。前走有馬記念でも出遅れたように馬が走りに前向きでなくなってきている。G1で厳しいレースが続いたせいなのか。角居調教師がどう立て直してくるか注目したい。



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