■2/3 物凄いインパクト、スーパースターになれるディープインパクト

サンデー産駒の高素質馬で新馬戦は単勝1.1倍の断然人気に支持された。レースでは中団を進み、直線で武豊騎手が軽く気合をつけただけで一気に後続を突き放して4馬身差で楽勝。前半5F66.0秒の超スローペースだったが、上がり3Fは33.1秒と新馬戦では考えられないものだった。これをほとんど追うことなくに出したのだから恐れ入る。アグネスタキオンの新馬戦での切れ味も凄かったが、上がり3Fは33.8秒だった。

2戦目の若駒Sではテイエムヒットベが速いペースで逃げてディープインパクトはかなり後方を進んだが、直線に向くと他馬が止まって見える末脚で楽々と差し切って5馬身差で楽勝。上がり3Fはメンバー2位のインプレッションを1.4秒上回る33.6秒。逃げた馬との差が大きかったため、4コーナー手前から仕掛けたが、勢いがついてからは馬なりだった。こういうレースを見ると鳥肌が立つものだが、なぜか笑ってしまった。それくらいインパクトのあるレースだった。

半姉に藤沢和厩舎から5歳夏にデビューして5連勝の後にスプリンターズSで4着したレディブロンド、全兄にスプリングSを制したブラックタイドという良血馬。兄はボリューム感のある馬体の持ち主でエンジンが掛かりが遅かったが、弟は450キロ台の小柄な馬で軽快さが出た印象。鞍上が指示を出せばすぐにトップギアに入るし、スピードに乗ると持ち前のバネのあるフットワークでそれを持続できるのだから凄い。

馬体はまだ成長段階だが、素質は超一級品。このまま順調にいけば、スーパースターになれる資質を備えている。メジロマックイーンで菊花賞、ノーリーズンで皐月賞を制している池江泰郎調教師。当然、ダービーを目標にローテーションを組んで来るだろう。馬主は昨年のダービーをキングカメハメハで制した金子真人氏。2年連続ダービー制覇の可能性は十分ありそうだ。名前通りのレースを見せるディープインパクト。スーパースターになるまでの過程を楽しみたい。

★ディープインパクト
牡3歳 鹿毛
[栗]池江泰郎厩舎
馬主:金子真人
父:サンデーサイレンス
母:ウインドインハーヘア
母父:Alzao
全成績:2-0-0-0
誕生日:02/03/25

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