■5/9 名牝の仔は名牝 ｱﾄﾞﾏｲﾔｸﾞﾙｰｳﾞ
4月13日の桜花賞で2着したｱﾄﾞﾏｲﾔｸﾞﾙｰｳﾞと取り上げたい｡昨年のｴﾘｶ賞を素質だけで勝った時点で相当な素質と能力を感じさせたが､若葉Sでの勝負強さ､桜花賞での豪脚を見てその思いは確信に変わった｡前半35.0秒で後方からの馬には辛い流れだったが､ﾒﾝﾊﾞｰ最速の34.5秒で追い込んでｽﾃｨﾙｲﾝﾗﾌﾞに0.3秒差まで詰め寄った｡
一頭だけ別次元の競馬｡とにかく強烈なｲﾝﾊﾟｸﾄ｡G1を獲れる器であることは間違いないだろう｡誰もがそう感じたはずだ｡ｵｰｸｽでは800mの距離延長と東京の長い直線が待ち受けるが､ｱﾄﾞﾏｲﾔｸﾞﾙｰｳﾞにとってはどちらもﾌﾟﾗｽに働く｡ｽﾃｨﾙｲﾝﾗﾌﾞのｽﾋﾟｰﾄﾞ能力は相当なものだが､距離延長と切れ味で今度はｱﾄﾞﾏｲﾔｸﾞﾙｰｳﾞが優位に立つ番だろう｡
桜花賞当日は馬体重がﾏｲﾅｽ10ｷﾛ｡それほど細くは見えなかったが448ｷﾛまで落ち込んだ馬体が心配材料だろう｡ただしｵｰｸｽまで中5週あるのでそれなりにｹｱはできるはず｡橋田厩舎の腕は確かだ｡普通の状態ならｽﾃｨﾙｲﾝﾗﾌﾞを除いた桜花賞組には負けない｡この馬を負かすとすれば別路線の馬だろう｡
3歳女王ﾋﾟｰｽｵﾌﾞﾜｰﾙﾄﾞが骨折から立ち直って坂路調教を開始した｡このまま無事ならｵｰｸｽに出走するようだ｡相馬眼的にｱﾄﾞﾏｲﾔｸﾞﾙｰｳﾞと遜色ないだけに負かすとすればこの馬だろう｡あとはﾏｲﾈｻﾏﾝｻ｡ｽｲｰﾄﾋﾟｰSで楽勝したﾒﾓﾘｰｷｱﾇに忘れな草賞で楽勝しているのだから不気味だ｡
ｱﾄﾞﾏｲﾔｸﾞﾙｰｳﾞの母はｴｱｸﾞﾙｰｳﾞ｡ｵｰｸｽ､天皇賞(秋)､ｼﾞｬﾊﾟﾝC2年連続2着した名牝だ｡父はｻﾝﾃﾞｰｻｲﾚﾝｽで今の日本でこれ以上は望めない血統｡ｴｱｸﾞﾙｰｳﾞの母ﾀﾞｲﾅｶｰﾙもｵｰｸｽを制した名牝だった｡名牝の仔は名牝｡ｱﾄﾞﾏｲﾔｸﾞﾙｰｳﾞには母子3代ｵｰｸｽ制覇がかかっている｡ｴｱｸﾞﾙｰｳﾞでｵｰｸｽを制した武豊騎手がどんな手綱捌きを見せるか｡昨年のﾀﾞｰﾋﾞｰのﾀﾆﾉｷﾞﾑﾚｯﾄのように力で捻じ伏せるような競馬を期待したい｡
★ｱﾄﾞﾏｲﾔｸﾞﾙｰｳﾞ
牝3歳 鹿毛
[西]橋田満厩舎
馬主:近藤利一
父:ｻﾝﾃﾞｰｻｲﾚﾝｽ
母:ｴｱｸﾞﾙｰｳﾞ
母父:ﾄﾆｰﾋﾞﾝ
全成績:3-0-1-0
誕生日:00/04/30
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