■9月10日 ディープインパクトの近親から大物誕生 バネが凄いリルダヴァル

小倉芝1800mの新馬戦は中団の後ろを進み、4コーナーで外に出して軽く仕掛けると鋭く伸びて楽々と差し切った。直線では逆手前で走っており、最後はまだ余力十分。時計の出やすい馬場だったが、この時期の2歳馬がラスト4Fを11秒台でまとめたことは評価できる。仕掛けられてから反応、バネの利いたフットワークは走る馬のそれ。レースは前半5F63.7秒のスローペースでラスト4Fが11.8−11.8−11.4−11.5秒。レースの上がりは34.5秒に対し、リルダヴァルの上がりはメンバー最速の34.0秒。このあたりからリルダヴァルはラスト4Fを尻上がりラップでまとめている。小回りの小倉でこのラップは価値がある。

父はアグネスタキオンで半兄にガンズオブナバロン(父スペシャルウィーク)。母ヴェイルオブアヴァロンは米G3の勝ち馬でひとつ下の半妹にレディブロンド、5つ下の半弟にディープインパクトがいるウインドインハーヘア一族。リルダヴァルは父アグネスタイオンとウインドインハーヘア一族のバネが上手く融合された感がある。馬っ気を出したり、フワフワしたり、まだ子供っぽさが残っているため、どこかで躓くことがありそうだが、順調に行けば来年のクラシックで有力馬になっているのではないか。池江郎厩舎の管理馬はある一線を越えると急激にパフォーマンスを引き上げることが多い。深くは書かないが、スターが欲しいJRAの期待もあるのだろう。

★リルダヴァル
牡2歳 栗毛
[栗]池江泰郎
馬主:サンデーレーシング
生産:ノーザンファーム
父:アグネスタキオン
母:ヴェイルオブアヴァロン
母父:Thunder Gulch
全成績:1−0−0−0
誕生日:2007/04/08

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