高松宮記念
レース回顧

モズスーパーフレアは前半3F34.2秒で逃げ、直線でしぶとく粘ってハナ差の2位入線もクリノガウディーが斜行で降着になり1位に繰り上がった。上がりは11位タイの34.5秒。勝ちタイムは1分8秒7(重)。外差しが決まる馬場だったが、馬場が徐々に乾き、かつ緩い流れで前残りになった。モズスーパーフレアはハイペースで飛ばして粘り込むタイプだが、前半3F34.2秒のマイペースで進み、ラスト3Fを11秒台でまとめて押し切った。昨年の高松宮記念は2番人気に支持され、調教が強過ぎて馬体が減り15着に終わったが、今年はオーシャンSを使わず馬体を維持でき、マイペースに持ち込んで粘り込んだ。差し馬が外差し馬場でじっくり構え過ぎた感もある。昨年のスプリンターズSで2着に粘った馬がG1初制覇。今年7年目の松若騎手もG1初制覇となった。

グランアレグリアは後方からメンバー最速タイの33.1秒で追い込んでハナ差の2着。前が残る展開で強烈な末脚を繰り出し、タイム差なしの2着まで追い上げた。かなり強い内容。このメンバーでは力が抜けている可能性がある。初の芝1200m、初の重馬場で厳しい位置から最速上がりを繰り出したことを評価したい。桜花賞をレコードで勝ったようにマイルも守備範囲。次走は未定だが、ヴィクトリアマイルに向かうことになりそうだ。

ダイアトニックは4番手からメンバー4位タイの33.7秒で伸びてハナ+頭差の3着。直線でクリノガウディーが斜行した不利を受けたが、最後の伸びを見るとスムーズなら勝っていたかもしれない。安田隆厩舎のロードカナロア産駒。安田隆厩舎は2番人気のダノンスマッシュも出走していたが、人気がないダイアトニックの方が連対した。初の芝1200mは全く問題がなかった。

クリノガウディーは3番手からメンバー6位の33.8秒で抜け出して1位入線も斜行してダイアトニック、モズスーパーフレアの進路を妨害したため4着に降着。和田騎手は騎乗停止になった。朝日杯FSで2着に入った馬が初の芝1200mで激走した。一昨年の朝日杯FS1着のアドマイヤマーズは香港マイル1着、3着グランアレグリアは桜花賞&阪神カップ1着。朝日杯FSで上位に入った馬の活躍が目立っている。

シヴァージは後方からメンバー最速の33.1秒で追い込んで0.3秒差の5着。外から鋭く伸びてきたが、前に行った馬が残る展開で届かなかった。これで3戦連続で最速上がり。以前はダートで先行していたが、追い込むレースを覚えて末脚の威力が増している。

ダノンスマッシュはスタートで躓いて押して好位に取りつき、直線で伸び切れず1.0秒差の10着。この流れなら好位につけて直線であっさり抜け出しそうだが、スタートで躓いたことが影響したのか、重馬場が影響したのか、直線で全く伸びなかった。川田騎手は人気馬で駄乗が目立つため注意したい。

タワーオブロンドンは中団から伸び切れず1、2秒差の12着。中団の外につけたが、直線で全く伸びなかった。仕上がりは良かったが、ベタ爪で重馬場が影響した可能性が高い。福永騎手は8Rで落馬。その影響もあったか。これまで堅実に走ってきた馬が惨敗して楽を覚えると走らなくなることが多い。

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