キーンランドC
レース回顧

ダノンスマッシュは7番手からメンバー5位の35.3秒で外から差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分9秒2(稍重)。ナックビーナスが逃げて前半3F33.2秒のハイペースになり、差し追い込み馬が1〜4着に入った。ダノンスマッシュは7枠13番スタートから外々を回り、4コーナーで外に振られるロスがあったが、そこから最後までいい脚を長く使って差し切った。勝負どころで川田騎手の手が動いて厳しいレースになったが、きっちり差し切って地力強化を示した。これで芝1200mは[3−1−0−1]で重賞3勝目。父はスプリントG1で6勝したロードカナロア。ここにきて馬体がボリュームアップして心身ともに本格化してきている。次走はスプリンターズS。まだ本気で走っていないタワーオブロンドンが強敵になりそうだ。

タワーオブロンドンは少しスタートが遅く後方から馬群を捌いてメンバー最速タイの34.9秒で伸びて0.1秒差の2着。ロスなく回ってきたこともあるが、勝ったダノンスマッシュの上がりを0.4秒上回った。ダノンスマッシュより1キロ重い58キロを背負っており、実質は勝ちに等しい内容。芝1200mでは2戦したが、函館スプリントS、キーンランドCとも58キロ、稍重、後方から差すレースをしており、目一杯に走らせていない。スプリンターズSに向けて仕上げ切らず、スプリント戦に慣らしているのだろう。相馬眼的にデビュー当時から短距離で素質が開花するとみていた馬。次走のスプリンターズSは57キロで出走できる。スタートを決めて中団の外で流れに乗れればG1初制覇があってもおかしくない。

リナーテは大外16番枠から中団につけ、メンバー4位の35.2秒で伸びて0.1秒差の3着。外々を回って勝ったダノンスマッシュの上がりを0.1秒上回った。これで芝1200mは[4−1−1−2]で北海道では[3−0−1−1]。適度に時計が掛かる洋芝が合うのだろう。以前は成績にムラがあったが、京都牝馬S2着、京王杯SC2着、UHB賞1着、キーンランドC3着と堅実に走っている。サトノダイヤモンドの半妹が本格化してきている。芝1400m以下の重賞では[0−2−1−0]。どこかで重賞制覇がありそうだ。

ライトオンキューは後方からメンバー3位の35.1秒で伸びて0.2秒差の4着。7枠14番スタートから大外を回るロスの大きいレースになったが、最後までいい脚を使って能力を示した。ただし勝ち馬より1キロ、2着馬より2キロ軽い56キロだったことは考慮しておきたい。

ナックビーナスは1枠1番からハナを切って前半3F33.2秒(稍重)のハイペースで逃げ、直線で後続を引き離したが、最後に一杯になって0.4秒差の5着。昨年のキーンランドCを逃げ切ったときは前半3F33.7秒(稍重)。ライオンボスに競られて流れが速くなったことが堪えた。

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