レパードS
レース回顧

ハヤヤッコは後方を進み、直線で外からメンバー2位の37.8秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分51秒3。ハヤブサナンデクンが逃げて前半3F34.6秒、5F60.1秒の速い流れになり、差し追い込み馬が1〜4着を独占。ハヤヤッコは流れが速くなるとみた田辺騎手が後方に控え、外から豪快に差し切って重賞初制覇。白毛馬初のJRA重賞制覇となった。美浦の南Wで改修中で使用できないため、ハヤヤッコ(国枝厩舎)は新潟で調整していた。輸送での消耗がなく、白毛馬で暑さにも強いのだろう。前崩れの展開とそのあたりが上手く噛み合っての勝利。田辺騎手は今年の重賞で26戦3着以内がなかったが、これで騎乗機会4連勝(ブレイキングドーン、アルクトス、ライオンボス、ハヤヤッコ)となった。

デルマルーヴルは中団の内から早めに押し上げて直線で先頭に立ったが、外からハヤヤッコに差されてクビ差の2着。上がりはメンバー4位の38.3秒。前に行ったサトノギャロスを見ながら早めに動いて勝ちに行ったが、前崩れの展開になり結果的に動くのが少し早かったか。それでもこれまでの重賞実績がダテではないことを示した。ドバイ遠征後にJDDで2着し、中2週で新潟への長距離輸送と厳しいローテーションだったが、馬体細化がなくパドックでは走る気がみなぎっていた。ただしこういう使われ方をした馬は急に走らなくなることが多い点を考慮しておきたい。

トイガーは後方から内を通って押し上げ、直線で最内からメンバー3位の38.1秒で伸びて0.1秒差の3着。最内から抜け出しかけて一瞬見せ場を作ったが、最後は伸び切れなかった。前走JDDで2着デルマルーヴルに0.6秒差の6着だったが、今回は半馬身差まで詰めた。強い馬とレースをしながら力をつけている。祖母に名牝ロジータ。体型的にもっと長い距離が合うのではないか。次走は2勝クラスで賞金加算を狙うことになりそうだ。

ブルベアイリーデは後方から大外をブン回してメンバー最速の37.7秒で追い込んで0.2秒差の4着。4コーナーから直線で大外に出したが、4コーナーで大きく外に振られるロスがあった。ラストの伸びは良かっただけにそこがスムーズなら勝ち負けに加われたのではないか。これまで短い距離を使われて速い流れを経験しているが、その割りに位置取りが後ろになったことも堪えている。体型的にベストはダ1400〜1600mだが、立ち回り次第でダ1800mもこなせる。

サトノギャロスは外枠スタートから押して2番手につけ、メンバー5位の38.8秒で上がって0.3秒差の5着。前半2F目から10.5−11.7秒と速くなったことで前に行った馬には厳しい展開になった。道中掛かり気味に走り、4コーナーで外に膨れるロスがあったが、前崩れの展開で前に行った馬の中では最先着。かなり強いレースをしており、もう少しまともなレースができればあっさり勝っていたのではないか。川島騎手はダート重賞[0−1−0−14]。今年の全レースでサトノギャロスを除くと4番人気以内では[0−1−0−11]。これはサトノギャロスが強いことを示している。

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