新潟大賞典
レース回顧

メールドグラースは外枠スタートから中団の外につけ、メンバー3位の33.0秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分58秒6。ブラックスピネルが逃げて前半5F60.8秒のスローペース。後半5Fは57.8秒、ラスト4Fは11.9−11.1−11.1−11.5秒の高速ラップ。メールドグラースは中団の外で折り合って直線で早めに抜け出し、追い込んできたミッキースワロー、ロシュフォールを完封した。今週から日本で騎乗し、日曜の東京で4勝を挙げたレーン騎手が勝つにはこれしかないという乗り方で持ってきた。来日直後の外国人騎手がいきなりここまで活躍するのは稀。まだ25歳だが、かなりの技術力がある。メールドグラースは条件戦から3連勝で重賞初制覇。使い込んでもへこたれないタフな馬で体力がある。次走は鳴尾記念に向かう予定。芝2200mは[2−1−1−0]だけに結果次第で宝塚記念に向かうことになりそうだ。

ミッキースワローは後方を進み、内から馬群を捌いてメンバー2位の32.9秒で追い込んで0.1秒差の2着。1枠1番がアダになり、直線で横山典騎手が苦労しながら捌いてきた。もう少し外枠なら勝っていたかもしれない。トップハンデ57.5キロを背負って32.9秒で上がったようにあらためて力があることを示した。以前はタフな馬場をこなしたが、軽い馬場の方が持ち味を生かせるタイプになっている。17年に勝ったセントライト記念、今回の新潟大賞典は全面野芝。軽い馬場で追い込みが決まる展開になりそうなときは要注意。

ロシュフォールは出遅れて最後方を進み、直線で馬群を割ってメンバー最速の32.8秒で追い込んで0.1秒差の3着。2着とはハナ差。出遅れて位置取りが悪くなり、直線で前が壁になって追い出しが遅れるロスがあったが、それでも0.1秒差の3着まで追い上げた。スムーズならあっさり勝っていたのではないか。スタートを含め、まだ課題はあるが、相馬眼的にG1を狙える馬になりそうだ。次走は未定だが、東京コースが合うため、エプソムCか。天皇賞(秋)に向けて賞金を加算したい。

ルックトゥワイスは中団の後ろからメンバー4位の33.2秒で伸びて0.2秒差の4着。直線で外からクリノヤマトノオー(和田騎手)にぶつけられてバランスを崩すロスがあった。勝負どころで反応が悪いのはいつものことだが、そこで置かれるぶん差して届かないレースが続いている。勝ったメールドグラースより1キロ重い55キロ背負っており、G3ならいつ勝ってもおかしくない。次走は目黒記念に向かう予定。

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