日経賞
レース回顧

メイショウテッコンはハナを切って前半5F62.8秒のスローペースで進め、メンバー3位の35.4秒で後続を引き離しレースを制した。勝ちタイムは2分34秒2。勝負どころでエタリオウに外からプレッシャーをかけられたが、ラスト5Fを58.9秒でまとめて押し切った。これで逃げたときは[3−0−1−1]。スローペースで前に行けば上がりをまとめられるタイプ。その持ち味を武豊騎手が上手く引き出した。今年の重賞で武豊騎手は3勝しているが、全て逃げ切り。武豊騎手が逃げると誰も競りかけて来ない。次走は天皇賞(春)に向かう予定。菊花賞は14着に終わったが、スタートが遅く道中力んで走っていた。ライバルになるシャケトラと同じマンハッタンカフェ産駒。今回のようにスローに落としてラスト5Fの勝負に持ち込めるかがカギになりそうだ。

エタリオウは中団を進み、ラスト5Fを過ぎたところで外から上がって2番手に押し上げ、メンバー5位の35.6秒で上がって0.2秒差の2着。スローを見越して外から早めに動いて逃げたメイショウテッコンにプレッシャーをかけたが、最後まで捕まえることができなかった。休み明けで道中少し力んで走っていたことが影響している。勝ったメイショウテッコンは内ラチ沿いをロスなく回って楽をしていただけにペースアップしたラスト5Fから外から上がって行ったことで余計に厳しくなった。これで7回目の2着。神戸新聞杯、菊花賞に続き、3戦連続で2着になった。詰めが甘く勝ち切れないが、少し噛み合えばいつG2以上を勝ってもおかしくない。次走は天皇賞(春)。叩き2戦目は全て京都で[1−2−0−0]。今回中団で進められたことが繋がるかもしれない。

サクラアンプルールは内ラチ沿いの5番手につけ、直線で最内からメンバー最速の35.2秒で伸びて0.4秒差の3着。前の2頭には追いつけなかったが、最速上がりを繰り出して3着を確保。8歳馬でも大きな衰えはなさそうだ。これでG2以下で横山典騎手では[1−2−1−1]。右回りの小回りコースで少し時計の掛かる馬場が合うタイプ。今後は鳴尾記念から宝塚記念、または昨年と同様に函館記念から札幌記念か。

ルックトゥワイスは後方からメンバー2位の35.3秒で追い込んで0.8秒差の6着。勝負どころで上がって行けず、外に出してからしぶとく伸びてきたが、逃げ馬が高速ラップでまとめて押し切る展開で後方からでは厳しかった。戸崎騎手は「道中ノメっていた。稍重の馬場が影響した」とコメントしている。勝負どころでズブさがあるため、下り坂のある京都外回りが合うタイプ。天皇賞(春)に出走したら少し注意したい。

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