神戸新聞杯
レース回顧

ワグネリアンは中団の外につけ、メンバー2位の34.2秒で外から差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分25秒6。メイショウテッコンが逃げて前半5F61.9秒のスローペース。ラスト4Fからペースアップして11.8−11.2−11.3−12.1秒。後半5F58.7秒、ラスト3Fは34.6秒。データ通りメンバー1、2位の上がりを繰り出した2頭で決着した。ワグネリアンは3、4コーナーで外を回って進出して前を射程圏に入れ、最後は逃げたメイショウテッコンを力で捻じ伏せた。ダービー馬が2番人気だったが、まずは順当勝ち。馬体が10キロ増えて春よりパワーアップしていた。次走は菊花賞ではなく適性を考慮して天皇賞(秋)に向かうことになった。ダービー馬が菊花賞に出走しないのは、これで4年連続。1着賞金は菊花賞が1億1500万円、天皇賞(秋)が1億5000万円、ジャパンCが3億円、凱旋門賞が3億7000万円。距離的なこともあるが、菊花賞の存在意義が以前より薄れてきている。

エタリオウは最後方からメンバー最速の33.9秒で大外から追い込んで0.1秒差の2着。友道厩舎のワンツー決着となった。スローの上がり勝負で最後方からのレースになったが、ダービーで強烈な末脚を繰り出して4着まで追い上げたのがダテではないことを示した。青葉賞、ダービー、神戸新聞杯と一戦ごとにパフォーマンスをアップしている。馬体が14キロ増えて全体的にパワーアップしていた。長い距離をこなすステイゴールド産駒。次走は菊花賞。まだ未勝利戦しか勝っていない1勝馬だが、いよいよG1が見えてきた。

メイショウテッコンは前半5F61.9秒のスローペースで逃げ、メンバー4位の34.7秒でまとめて0.1秒差の3着。スローペースで隊列が縦長になる理想的な展開になった。エポカドーロがスタートで躓いて後方からのレースになり、プレッシャーをかける馬がいなかったことも良かったのだろう。使い込んで減った馬体が回復し14キロ増えていたことも次走に繋がりそうだ。次走は菊花賞。坂のあるコースより平坦コースが合うタイプ。梅花賞と白百合Sを勝った京都で今回よりも粘りが増しそうだ。

エポカドーロはスタートで躓いて後方を進み、直線で外からメンバー3位の34.5秒で伸びて0.5秒差の4着。3、4コーナーで仕掛けてワグネリアンを追いかけたが、直線で伸び切れなかった。これまで3着を外していない堅実さが評価されて1番人気に支持されたが、大きな落とし穴が待っていた。予想では軽視して無印(消し)にしたが、スタートで躓いたことが大き過ぎたため、消しが正解だったとは言い切れない(馬券的には正解)。次走は菊花賞。超スローペースがありえるため、再度消すかはまだ分からない。

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