エルムS
レース回顧

ハイランドピークは3番手から徐々に進出し、メンバー2位の36.7秒で抜け出してレースを制した。重馬場で勝ちタイムは1分42秒0。ドリームキラリが逃げて前半4F47.7秒。ラスト3Fは11.5−12.1−13.1秒でラップが落ちたが、差してくる馬がいなかった。ハイランドピークは46.5秒のハイペースになった前走マリーンS(函館、稍重)で2着に粘ったが、今回は重馬場で前走より楽な流れで押し切った。スピードの絶対値が高いため、スピードを生かせる脚抜きのいい馬場も合うのだろう。重賞初挑戦となったマーチSは父の横山典騎手が出遅れて9着に終わったが、乗り慣れた息子の横山和騎手に替わって人馬とも重賞初制覇となった。これでハイランドピークとは[3−4−0−1]。今後はチャンピオンズCに向けて賞金を加算していきたい。

ドリームキラリは前半4F47.7秒で逃げてメンバー3位タイの36.9秒で上がって0.2秒差の2着。昨年のエルムSは前半4F47.5秒(重)で逃げて2着テイエムジンソクにハナ差の3着に粘ったが、今年も同じような流れで逃げてひとつ着順を上げた。2着に負けたが、藤岡佑騎手が逃げて持ち味を引き出している。前走馬体が10キロ減っていたが、今回は12キロ戻ってボリュームアップしていた。これで札幌ダ1700mは[1−1−2−0]。滞在競馬と小回りコースが合うのだろう。6歳馬でも衰えはない。ダ1400〜1700mで逃げたときは[4−1−3−1]。この条件で注意したい。

ミツバは最後方からメンバー最速の35.8秒で追い込んで0.5秒差の3着。2着とは2馬身差。内枠から前に行けず後方からのレースになったが、最後は地力で伸びてきた。外枠からスムーズなら違ったかもしれないが、脚抜きのいい馬場、小回りコースの高速決着が合わないタイプなのではないか。距離も短かった。前に行った2頭が粘るレースで惨敗してもおかしくなかったが、最近はどんなレースになっても崩れにくくなっている。

ロンドンタウンは中団からメンバー3位タイの36.9秒で伸びて0.5秒差の4着。3着ミツバとはハナ差。直線で蛯名騎手は3着を確信したのか、最後手綱を動かしただけで流し気味だった。まともに追っていれば3着だったのではないか。油断騎乗までいかない。ロンドンタウンは北海道に輸送したが、馬体が絞れていなかった。近走はずっと太め残りで走っている。次走は昨年制した韓国のコリアCに向かう予定。馬体が絞れるかがひとつのポイントになる。

アンジュデジールは4番手からメンバー6位タイの37.2秒で内から伸びて0.8秒差の5着。休み明け、牡馬を相手に初のダ1700mでよく走っている。厳しい流れを経験したのは今後の糧になるのではないか。JBCレディスクラシックに向けて地方交流重賞で注目していきたい。

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