桜花賞
レース回顧

アーモンドアイは後方2番手からメンバー最速の33.2秒で大外から豪快に差し切ってレースを制した。勝ちタイム1分33秒1は桜花賞レコード。コーディエライトが逃げて前半3F34.5秒、5F58.7秒。人気馬が上位を独占し、能力通りの結果になった。アーモンドアイは後方2番手で前とはかなり差があったが、強烈な末脚で一気に差し切った。上がりは2位を1.0秒上回っており、一頭だけ次元の違うレースをしている。JRA発表のレーティングは115で過去14年でトップ。ブエナビスタ、ハープスターを上回った。2着ラッキーライラックは1分33秒4で走っており、例年なら勝ってもおかしくないレベル。アーモンドアイの能力と末脚の凄さが際立つレースになった。相馬眼的に評価できる馬で他馬とはバネ、推進力が違う。社台はラッキーライラックと使い分けでダービーを狙う手もありそうだが、牡馬との兼ね合いもある。3冠牝馬アパパネを出した国枝厩舎の管理馬。次走東京でどんな走りを見せてくれるのか今から楽しみだ。

ラッキーライラックは1枠1番スタートから内ラチ沿いの3番手につけ、直線で少し外に持ち出してスペースを確保し、追い出しをギリギリまで我慢して直線で抜け出したが、アーモンドアイに一気に交わされて0.3秒差の2着。上がりはメンバー8位の34.5秒。阪神JFは前半5F59.9秒、チューリップ賞は前半5F59.5秒で今回は前半5F58.7秒。阪神JF、チューリップ賞は最速上がりを繰り出したが、今回はその2戦より速い流れで3番手につけたため、33秒台の上がりを繰り出せなかった。それでも自分のレースをして力を出し切っている。アーモンドアイが強過ぎたとしか言いようがないが、流れが速くなって差し馬に向いたのも確か。相馬眼的に評価できる馬。次走のオークスでは緩い流れである程度前につけて高速ラップでまとめれば、アーモンドアイの位置取り次第で逆転があってもおかしくない。

リリーノーブルは6番手からメンバー3位タイの34.9秒で伸びて0.4秒差の3着。チューリップ賞では0.4秒差をつけられたラッキーライラックに半馬身差まで迫った。ひと叩きされて上手くガス抜きして調子を上げていたが、これで3戦連続でラッキーライラックに先着を許した。デビューから5戦全て芝1600mを使っているが、最速上がりを繰り出したのは新馬戦のみ。マイルではスパッと切れない。次走はオークス。東京の新馬戦を最速上がりで圧勝したルーラーシップ産駒。東京芝2400mで変わり身に注意したい。

トーセンブレスは後方からメンバー2位の34.2秒で追い込んで0.7秒差の4着。阪神JFは後方からメンバー最速タイの33.7秒で追い込んで0.6秒差の4着。現状はG1では足りないが、メンバー1、2位の上がりを繰り出したように末脚は確かなものがある。4着に入って出走権を獲ったたため、次走はオークスになりそうだ。前崩れの展開になれば。

プリモシーンは出遅れて後方からメンバー3位タイの34.3秒で追い込んで0.9秒差の10着。出遅れて位置取りが悪くなり、直線でもスムーズさを欠き、全く力を出せなかった。戸崎騎手はG1で駄乗が続いている。次走はNHKマイルCに向かう予定。東京芝1600mの未勝利戦を後方からメンバー最速の33.2秒でテトラドラクマを差し切った馬。社台が外国人騎手を乗せてきたら要注意。

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