クイーンC
レース回顧

テトラドラクマは2番手から早めに先頭に立ち、メンバー8位タイの35.9秒でまとめて1分33秒7で制した。アルーシャが逃げて前半3F34.6秒、5F57.8秒のハイペース。ラスト3Fは12.0−11.5−12.4秒に落ちたが、差してきた馬がキャリア1戦のフィニフティしかいなかった。速い流れで地力が問われると実績馬が有利だが、キャリア1戦の馬が2着に入ったところに実績馬のレベルを示している可能性がある。テイクドラクマは東京芝1600mの未勝利戦でプリモシーン(フェアリーS1着)にクビ差の2着に入り、続く未勝利戦を3番手からメンバー最速の34.6秒で抜け出して1分33秒9の好タイムで5馬身差で圧勝していた。前走フェアリーSは6着に終わったが、コースロスのある大外枠から出遅れて前半に脚を使っている。重賞を好タイムで制し、あらためて能力があることを示した。小西調教師は98年のガーネットSをスーパーナカヤマで制して以来20年ぶりの重賞制覇になった。

フィニフティは中団からメンバー2位の35.0秒で伸びて0.1秒差の2着。最近のトレンド通り、キャリア1戦の馬が重賞で激走した。ハイペースで厳しいレースになったが、1分33秒8で走って2着に入ったことを評価したい。藤原英厩舎のディープインパクト産駒でステファノスの全妹。最終調教を見てこの馬は走ると分かったが、その通り一気にパフォーマンスを引き上げた。ここで賞金を加算できたのは大きい。小柄な馬だけに今後は桜花賞に直行する可能性が高そうだ。

アルーシャはハナを切って前半5F57.8秒のハイペースで飛ばし、直線でテトラドラクマに交わされた後もしぶとく粘り0.4秒差の3着。馬体はかなり地味に映るが、いい脚を長く使えるディープインパクト産駒。ロスなく回って持ち味のしぶとさをルメール騎手が上手く引き出した。これから馬体に実が入ってしっかりしてくればもっと走れる。心肺機能が高そうな馬。各馬がバテ合いになるタフなレースで注意したい。

オハナは中団の外からメンバー5位の35.3秒で伸びて0.4秒差の4着。外から最後までしぶとく伸びてきたが、道中外を回ったぶん伸び切れなかった。最後にひと伸びしていたように距離が延びても対応できるタイプ。石橋騎手が目一杯に追ったため、次走は馬体がガレていないことが条件。

マウレアは3番手から伸び切れず0.5秒差の5着。ハイペースで前に行き過ぎた感があるが、前に行った2頭が1、3着に粘っている。道中ツヅミモン(Mデムーロ騎手)にプレッシャーをかけられたことが影響した感もある。ハイペースを経験できたのは良かったが、賞金を加算できなかったのは痛い。

レッドベルローズは後方から大外を回ってメンバー3位タイの35.2秒で追い込んで0.7秒差の10着。今日の馬場で大外ブン回しでは厳しい。福永騎手は重賞で駄乗が目立つ。ルメール、Mデムーロ騎手が騎乗停止になって勝てる馬が回ってきたときは注意したい。

ロフティフレーズは後方からメンバー3位タイの35.2秒で伸びて0.7秒差の9着。直線で寄れていたが、最後までしぶとく伸びていた。馬体の造りが目立つ馬でこれから走ってきそう。ロゴタイプのようなイメージで芝2000mくらいが合うのではないか。

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