共同通信杯
レース回顧

オウケンムーンは内ラチ沿いの5番手につけ、メンバー4位の33.5秒で差し切って1分47秒4で優勝。コスモイグナーツが逃げて前半5F60.2秒の緩い流れ。中盤に12.3−12.2−12.4秒とラップが緩んでラスト3Fは11.7−11.5−11.6秒。北村宏騎手が内ラチ沿いで上手くタメ、直線で外に持ち出していい脚を長く使える持ち味を引き出した。これで未勝利から3連勝で重賞初制覇。オウケンブルースリ産駒はまだ3頭しか勝ち上がっておらず、今年は種付けが1頭だった。福井氏はオウケンブルースリの馬主。馬体が10キロ絞れていたように仕上げて勝ちに来たのだろう。次走は皐月賞に直行する予定。芝2000mは2戦2勝で新潟でレコード勝ちしている。

サトノソルタスは中団からメンバー2位の33.3秒で伸びて0.1秒差の2着。ムーア騎手がガツンと追って持ってきたが、最後は前にいたオウケンムーンと同じ脚色になった。キャリア1戦でこれだけ走れば上々。パドックでは馬体がかなり幼く映った。それだけに今後の上積みは大きそうだ。きさらぎ賞→共同通信杯→クイーンCとキャリア1戦の馬が連対した。今回は京都2歳S勝ち馬グレイルが7着、ホープフルS3着のステイフーリッシュが10着。朝日杯FSを勝ったタイムフライヤーと勝ち負けした馬が崩れたことは考慮しておきたい。

エイムアンドエンドは2番手からメンバー9位の34.7秒で上がって0.3秒差の3着。上がりは遅かったが、道中のアドバンテージを生かし切った。今の硬い東京の馬場も合っているようだ。これで過去10年で二ノ宮厩舎は[3−0−1−1]。エイムアンドエンドは馬体が8キロ絞れていた。二ノ宮調教師の引退ということもあって勝負モードだったのだろう。

ゴーフォザサミットは出遅れて最後方を進み、メンバー最速の33.2秒で内から追い込んで0.3秒差の4着。百日草特別は3番手からメンバー最速の33.6秒で上がって勝ったようにある程度前につけられる馬だが、出遅れて位置取りが悪くなったことが堪えた。中団あたりにつれば勝ち負けできたのではないか。山本氏の所有馬は出遅れや不利があって負けることが非常に多い。

グレイルは中団の後ろからメンバー5位の33.9秒で伸びて0.7秒差の7着。上がりの速いレースになり、外を回って高速ラップを繰り出せなかった。奥手のハーツクライ産駒で見た目より馬体がしっかりしていない面があるのかもしれない。賞金は足りているため、皐月賞直行することになりそうだ。

ステイフーリッシュは後方から伸び切れず1.1秒差の10着。ホープフルS3着馬が惨敗。グレイルも負けてタイムフライヤーの評価が微妙になった。ステイフーリッシュは馬体が10キロ減っていた。中1週でホープフルSを使った影響が出たのではないか。ひと息入れて立て直すことになる。

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