函館2歳S
レース回顧

レヴァンテライオンはスタートを決めて3番手につけ、直線で早めに抜け出しメンバー3位タイの35.5秒で後続を完封してレースを制した。勝ちタイム1分9秒2はレコード。ザベストエバーが逃げて前半3F33.5秒のハイペース。最終週でもレコードが出る馬場。ハイペースでも道中5番手以内につけた馬が1〜3着を独占した。レヴァンテライオンは外枠スタートから三浦騎手が積極的なレースをしたことが功を奏した。新馬戦でラスト100mから猛然と伸びて差し切ったのは、やはりダテではなかった。09年の函館2歳Sで2着に入ったキョウエイアシュラ(矢作厩舎)と似たようなタイプ。ひと叩きされて馬体が8キロ絞れていたことも良かったのだろう。函館2歳Sを勝った馬は中央場所では通用しないことが多い。レヴァンテライオンは切れより地力タイプ。中央場所では切れ負けの懸念がある点に注意したい。

モンドキャンノは好位からメンバー2位の35.4秒で伸びて半馬身差の2着。単勝1.8倍の断然人気に支持されたが、4コーナーから直線で外に出したときにレヴァンテライオンに引き離されたことが堪えている。そこがスムーズでもう少し早く追い出していれば、勝っていたのではないか。新馬戦を楽勝し、最終調教はバネの利いたフットワークで動き、気配とも目立った。素質は勝ち馬より高い。重賞実績が評価され、今後も人気を集めそうだが、中央場所では過信禁物。

タイムトリップは内ラチ沿いの3、4番手からしぶとく伸びて0.3秒差の3着。13番人気で穴をあけた。丸山騎手が内枠スタートから内に拘って持ってきた。人気馬の多くが外枠から外を回されただけに内枠からロスなく回ったことがかなり有利に働いている。函館は最終週でも以前のように馬場が荒れておらず、基本的に内をロスなく回れる馬が有利。小回りコースでは内枠からロスなく回った馬が激走することが多い。

ドゥモワゼルは中団からメンバー3位タイの35.5秒で伸びて0.5秒差の5着。外枠スタートから外々を回ったことが堪えた。池添騎手が消極的過ぎた感もある。馬体は12キロ増えていたが、元々細く映ったため、馬体が増えたことでバランスが良くなっていた。

フクノクオリアは後方から伸び切れず1.3秒差の11着。出遅れて後方からのレースになり、道中脚を使って直線で伸び切れなかった。未勝利戦を1分9秒6で勝ったようにまともに走れば上位争いできる馬だが、全く力を出せなかった。重賞では平場以上に騎手レベルが問われる。

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