ヴィクトリアマイル
レース回顧

ストレイトガールは外枠スタートから中団の馬込みで脚をタメ、メンバー最速タイの33.4秒で抜け出して2馬身半差で圧勝した。レッドリヴェールが逃げて前半3F33.8秒、5F57.2秒の速い流れ。流れが落ち着きかけたときにカフェブリリアントがハナを切って飛ばしたため、前に行った馬に厳しい展開になり、10番手以下につけた芝1600m以上のG1勝ちのある3頭で決着した。ストレイトガールは道中手応え良く進み、直線で前がポッカリ空くツキもあったが、最速上がりで2着に2馬身半差をつけたようにまさに完勝だった。勝ちタイム1分31秒5はレースレコード。昨年は1分31秒9で勝ったが、さらにパフォーマンスを引き上げて2連覇を達成した。昨年の香港スプリント9着を最後に引退する予定を撤回して現役続行。7歳牝馬が中央競馬で初めてG1を制した。前走阪神牝馬Sで不甲斐ない内容で9着に終わったが、13年以降、叩き2戦目はこれで5戦5勝。ひと叩きしてまさに一変の走りだった。藤原英厩舎の管理馬はG1前に惨敗した後に巻き返すことが多く、エイシンフラッシュ(秋天)、ストレイトガール(昨年VM)、ステファノス(秋天)などが激走している。ストレイトガールはこの内容なら安田記念でも勝ち負けできそうだが、レースレコードで走っただけに無理するのもどうか。

ミッキークイーンは中団の後ろを進み、内から捌いてメンバー4位の33.6秒で伸びて0.4秒差の2着。ショウナンパンドラとの2着争いをハナ差で制した。道中はストレイトガールの後ろにいたが、直線ですぐに反応できずストレイトガールに一気に引き離された。このあたりがマイラーと中距離馬の違いなのだろう。それでも最後までしぶとく伸びて2着争いを制したように能力の高さを示した。長距離輸送を克服し、前走から馬体増減なし。ひと叩きされたことで後肢の踏み込みがしっかりし、調子を上げていた。昨年のジャパンCは不利があって8着に終わったが、それを除くと連対を確保している。次走は宝塚記念。芝1600m以下では[1−5−0−0]で2着が多いが、芝2000m以上は[3−0−0−1]で1着が多い。牡馬の一線級相手にどんな走りを見せてくれるか楽しみだ。怪我から復帰した浜中騎手はこれから日本人騎手として競馬界を背負って行く存在。更なる活躍を期待したい。

ショウナンパンドラは後方から大外を回ってメンバー3位の33.5秒で伸びて0.4秒差の2着。スタートが遅く、後方から外々を回る厳しいレースになったが、いい脚を長く使って2着争いに加わった。さすがにジャパンC勝ち馬。昨年のヴィクトリアマイルは1分32秒8で走って0.9秒差の8着に終わったが、今年は1分31秒9で走り、パフォーマンスを引き上げた。途中からカフェブリリアントがハナを切って飛ばしたことで息の入りにくいレースになったことも良かったのだろう。ストレイトガールは別格の強さだったが、ミッキークイーンとはハナ差。通ったコースを考えるとショウナンパンドラの方が強いレースをしている。前走14キロ増えていた馬体が10キロ絞れて仕上げが進んでいた。次走は春の最大目標となる宝塚記念。昨年は0.2秒差の3着に終わったが、今年はジャパンC勝ち馬として堂々と参戦する。ドゥラメンテなど牡馬の一線級を相手に好レースを期待したい。ちなみに叩き3戦目は[2−0−1−0]で秋華賞、ジャパンCを制している。

スマートレイアーは2番手からしぶとく粘って0.6秒差の4着。レッドリヴェールにハナを切られ、途中からカフェブリリアントが飛ばして前に行った馬に厳しい展開になったが、それを考えるとよく粘っている。1分32秒1で走っており、例年なら勝ってもおかしくないが、今年は上位3頭が古馬混合G1で通用するレベルの馬で相手が悪かった。

ルージュバックは7番手からメンバー5位タイの34.1秒で伸びて0.6秒差の5着。直線で外からショウナンパンドラに来られて馬が怯んでいたが、最後にひと伸びして5着まで追い上げた。芝1600mの持ちタイムは1分37秒0、芝1800mは1分48秒6。1分32秒1で走って高速決着に対応できた。ただし距離は2000m前後が合っている。エリザベス女王杯に向けて馬体の成長を促したい。

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