阪神牝馬S
レース回顧

スマートレイアーはハナを切ってマイペースで進め、メンバー8位の34.2秒でまとめて最後はミッキークイーンの追撃をクビ差凌ぎ切った。前半3F35.2秒、5F58.9秒の平均ペース。前走東京新聞杯は前半3F36.0秒、5F60.6秒のスローペースで楽逃げだったが、今回は得意の阪神で平均ペースで逃げ切った。以前は追い込むレースをしていた馬が逃げて重賞2連勝。今年6歳になったが、自在性、スピードの持続力が増している。これで阪神芝は[6−0−0−2]で芝1600mは3戦3勝。デビュー戦の未勝利戦を1分35秒3(稍重)で勝ったが、同日の桜花賞は1分35秒0(良)で3着に相当するタイムだった。2着ミッキークイーンより2キロ軽い54キロも良かったのだろう。この時期走るタイプでパドックでは休み明けでも馬体の張りが良く、馬もやる気になっていた。Mデムーロ騎手に依頼したため、本番前にかなり仕上げたのだろう。次走はヴィクトリアマイル。過去2年は8、10着に終わったが、今年は前に行くレースで勝ち負けに加わってきそうだ。

ミッキークイーンは中団の後ろからメンバー最速の33.3秒で伸びてクビ差の2着。直線で外に出さず馬群を捌いて伸びてきたが、そのぶん追い出しを待たされるロスがあった。勝ったスマートレイアーより2キロ重い56キロを背負って上がりは0.9秒上回っており、負けて強しの内容。直線でもう少しスムーズなら差し切っていたのではないか。直線で少し反応が鈍かったが、昨秋に2着に負けたローズSと同じ。休み明けのぶんなのだろう。馬体は4キロしか増えていなかったが、昨年といい意味で変わっていなかった。次走はヴィクトリアマイル。高速馬場で昨年のように前残りになると楽ではないが、差しが決まるようなレースになれば勝ち負けできる。昨年のジャパンCを勝った牝馬ショウナンパンドラに対抗できる馬。

ウインプリメーラは好位から直線でしぶとく伸びて0.1秒差の3着。京都金杯1着、京都牝馬S3着、阪神牝馬S3着と重賞で堅実に走っている。直線が平坦なコースが得意な馬で坂のある阪神では詰めが甘くなるが、33秒台でまとめたように力をつけている。これで阪神芝1600mは[0−2−4−5]で3着が多い。6歳牝馬でも衰えはなく、少しずつ地力が強化されている。

カフェブリリアントは6番手からしぶとく伸びて0.2秒差の4着。直線で一旦2番手に上がったが、最後にウインプリメーラに差し返された。能力的にもう少し走れそうだが、休み明けということもあるのだろう。これまで右回りで最速上がりを繰り出したことがない。次走は左回りのヴィクトリアマイル。昨年は0.5秒差の5着に終わったが、展開、位置取りがマッチすれば昨年以上があってもおかしくない。

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