京成杯
レース回顧

プロフェットは好位につけたメンバー3位タイの34.6秒で抜け出してレースを制した。オンザロックスが逃げて前半5F61.8秒のスローペースで前残りになった。1〜3着は内枠に入ったキャロットファーム(社台)の所有馬。昨年は大外枠のベルーフ(社台)が勝ったが、今年は1〜4番枠まで全て社台の馬が入り、怪しさ満点の枠順だった。JRAから社台へのお年玉か。プロフェットは好位から抜け出してケルフロイデを振り切って重賞初制覇。前走萩Sでシンガリ負けを喫したが、ハービンジャー産駒で切れより地力タイプだけに京都の高速馬場は合わない。しかも馬体が12キロ減って調子を落としていた。今回は中山に輸送してプラス4キロで馬体が少し回復。パドックでは活気があり、前走とは違っていた。今後は皐月賞に向けて一度使うか、そのまま直行するか検討される模様。有力馬を多く抱える社台だけに使い分けもある。フォーリー騎手は前につけて粘らせるのが上手い。距離、コース、馬場、騎手などを総合的に判断して穴馬で狙って正解だった。池江厩舎の管理馬は重賞で好走することが多い月があり、特に1月は稼働期。今年はサトノダイヤモンドでクラシックを賑わすことになりそうだ。

ケルフロイデは好位からメンバー7位タイの34.9秒でしぶとく伸びて0.2秒差の2着。切れより地力タイプで前に行っていい脚を長く使うタイプ。プロフェットには地力負けしたが、石橋脩騎手が前に行って持ち味を引き出している。ビービーバーレルでフェアリーSを勝ったことでリズムが良くなっている。ケルフロイデは前走京都2歳Sで5着に終わったが、京都の高速馬場の上がり勝負は合わないだけに仕方ない。前残りの展開、内枠など恵まれた部分はあるが、少し時計の掛かる小回りコースを選んで使えば面白そうだ。

メートルダールは後方からメンバー2位の33.9秒で追い込んで0.2秒差の3着。スタートが遅い馬が1枠1番に入ったため、仕方ない面もあるが、誰もが想定した通りの負け方だった。最近の重賞は流れが緩むことが多く、基本的にある程度前につけられる馬が有利。スタートが遅い点は今後にリスクになる。左回り巧者のアールブリュットの半弟。現時点では直線の長い左回りの方が合っている。

ウムブルフは7番手につけたが、直線で伸び切れず0.5秒差の5着。上がりは7位タイの34.9秒。ディープインパクト産駒で末脚の持続力がある馬だが、内で揉まれたことで少し力みながら走っていた。これまで外々を回るレースしかしていないため、結果的に内枠に入ったことがアダになった。まだ馬体の完成度が低いため、春に向けて堀厩舎がどこまで仕上げてくるか。現時点で持ち味を生かすにはダートという選択もある。

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