ジャパンC
レース展望

過去10年で1番人気は[3−3−2−2]で6連対。日本馬は[3−3−2−1]で昨年のジェンティルドンナ4着を除き3着以内を確保。前走天皇賞(秋)勝ち馬はメイショウサムソン3着、ブエナビスタ2着(1位降着)。2番人気は[1−2−2−5]、3番人気は[2−1−1−6]で各3連対。連対馬17頭が5番人気以内、残る3頭は6、7、9番人気。10番人気以下は[0−0−2−76]。最近5年の馬連は7倍、23倍、7倍、25倍、41倍で中穴までに収まっている。11年はトーセンジョーダン(6人気)、13年はデニムアンドルビー(7人気)が穴をあけた。穴で人気の盲点になった東京芝重賞で実績のある馬に注意。

関東馬は[1−0−3−24]、関西馬は[8−10−6−68]、外国馬は[1−0−1−41]で関西馬が活躍。5番人気以内の関西馬が16連対。G1実績のある人気の関西馬を重視したい。関東馬の連対は08年に勝ったスクリーンヒーローのみ。外国馬は07年以降[0−0−0−35]で不振が続いている。外国馬は凱旋門賞馬デインドリームが1番人気で6着、ソレミアが7番人気で13着に終わったように日本の高速馬場に対応できるかがポイント。今年海外遠征した日本馬はワンアンドオンリー(ドバイシーマクラシック3着)しかいない。今年は凱旋門賞に日本馬が出走しなかった。スーパーホース・ドゥラメンテは骨折休養中。

ラブリーデイは今年芝2400m以下の重賞で6戦6勝。前走天皇賞(秋)は内ラチ沿いの4番手からメンバー6位タイの33.7秒で後続を突き放し、最後はステファノスの追撃を完封。直線で手応えが良く、浜中騎手は後ろを振り返る余裕があった。2走前の京都大賞典ではメンバー最速の32.3秒で差し切り、距離2400m、高速上がりにメドを立てた。レースを使いながら一戦ごとにパフォーマンスを引き上げている。ゼンノロブロイが達成した天皇賞(秋)、ジャパンC、有馬記念制覇が見えてきたか。東京芝2400mではメトロポリタンS1着、ダービー7着(0.4秒差)がある。死角はありそうだが、今のところ顕在化していない。

ミッキークイーンは[4−3−0−0]でオークスと秋華賞を優勝。前走秋華賞は大外枠からスタートを決めて8番手につけ、直線で馬群を捌いてメンバー4位タイの34.6秒で差し切った。前半5F57.4秒のハイペースで1着ミッキークイーン、3着マキシマムドパリを除くと9着まで追い込み馬が占めている。小柄な3歳牝馬だが、かなりの底力があることが証明された。エリザベス女王杯ではなく、敢えて同厩のラブリーデイがいるジャパンCに参戦してきたのは、陣営の手応えの表れか。過去10年で3歳牝馬は[1−1−1−5]でジェンティルドンナが勝ち、デニムアンドルビーが2着、レッドディザイアが3着に入っている。

ショウナンパンドラは前3走宝塚記念3着、オールカマー1着、天皇賞(秋)4着と牡馬相手に堅実に走っている。2走前のオールカマーは中団の後ろから直線で外に持ち出すとメンバー最速の34.1秒で先に抜け出したヌーヴォレコルトを差し切った。レースのラスト5F58.5秒でラップは全て11秒台。末脚の持続力が増している。前走天皇賞(秋)は後方からメンバー最速タイの33.4秒で追い込んで0.2秒差の4着。外枠スタートで位置取りが悪くなったことが堪えたが、最速上がりを繰り出して東京コースにメドを立てた。一戦ごとに馬体が減っているが、ボリューム感は薄れていない。本来は器用さと末脚の威力が持ち味の馬。

G1−6勝の実力馬ゴールドシップ、前走京都大賞典2着のサウンズオブアース、日経新春杯&日経賞勝ち馬アドマイヤデウス、前走札幌記念2着のヒットザターゲット、昨年の京都大賞典&金鯱賞勝ち馬ラストインパクト、昨年のダービー馬ワンアンドオンリー、宝塚記念2着、天皇賞(春)3着があるカレンミロティックなど。ゴールドシップは阪神大賞典、天皇賞(春)を連勝したが、単勝1.9倍の断然人気に支持された宝塚記念で大きく出遅れて15着。ゲート再審査はパスしたが、今回はスタンド前発走がどう出るか。東京芝2400mではダービー5着、ジャパンC15着。次走有馬記念に出走するためにもゲート再審査だけは避けたい。

外国馬はイトウ(独、牡4)、ナイトフラワー(独、牝3)、イラプト(仏、牡3)、トリップトゥパリス(英、セ4)、が出走予定。イトウは芝2400mのG1[1−1−0−1]で前走バイエルン大賞を勝っている。ナイトフラワーは芝2400mのG1[1−1−0−0]で前走オイロパ賞を勝っている。イラプトは芝2400mのG1[1−0−0−1]でパリ大賞を勝ち、凱旋門賞5着がある。トリップトゥパリスは芝2400mのG1[0−1−0−0]でコーフィールドC2着(豪)がある。過去10年で外国馬は3歳[0−0−0−5]、4歳[0−0−0−15]。今年はスタミナが問われるレースになると何かが起こるかもしれない。

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