日経新春杯
レース展望

過去10年で1番人気は[1−3−2−4]で4連対。最近4年は2、3、1、2、2着で3着以内を確保。2番人気は[5−1−0−4]で6連対、3番人気は[1−3−1−5]で4連対。最近8年の連対馬16頭のうち14頭が5番人気以内、残る2頭は10、11番人気。人気馬決着が多いが、時々極端な人気薄が激走して荒れる。最近5年のうち4年は3番人気以内で決着し、馬連は6倍、9倍、5倍、40倍、5倍。ハンデ戦で時々極端な人気薄が激走するが、最近は人気馬が活躍し堅く収まる傾向。

トップハンデは[1−1−2−9]で唯一勝ったのは58.5キロのトゥザグローリー。1番人気なら[1−1−2−3]だが、2番人気以下は[0−0−0−6]で不振。53キロ以下は[2−0−6−36]で軽量馬は3着が多い。54〜56キロは[6−10−2−57]で16連対。前走1600万条件から連対した6頭は54〜56キロ。ハンデ戦で1600万条件組でも通用している。57キロ以上は[1−0−1−11]で1番人気は[1−0−1−3]だが、2番人気以下は[0−0−0−8]で不振。

サトノノブレスは昨年の日経新春杯勝ち馬。前半5F60.2秒で逃げ、ラスト3Fを全て11秒台でまとめて逃げ切った。菊花賞2着馬が55キロでオープン勝ちのないアドマイヤフライトとラブイズブーシェが56キロ。1枠1番、ルメール騎手でまさに勝ってくださいという条件が揃っていた。今年は昨年より3キロ重い58キロを背負う。58キロでは天皇賞(春)と天皇賞(秋)で8着に終わったが、勝ち馬とは0.5秒差、0.3秒差でそれほど負けていない。池江厩舎は12年の日経新春杯を58.5キロのトゥザグローリー(1人気)で制している。直線が平坦なコースでは[4−2−0−2]。オールカマーで16着に惨敗したように弱点が見え隠れするが、池添騎手がどうカバーするか。池江厩舎は1月の芝重賞で1番人気なら[3−1−0−1]、3番人気以内なら[4−3−0−3]。中山金杯連覇に続き、日経新春杯も連覇するか。

タマモベストプレイは丹頂Sを勝ち、京都大賞典で2番手からしぶとく伸びてクビ差の2着に入った。人気の差し馬が追いかけず、展開に恵まれた感はあるが、勝ったラストインパクトはその後金鯱賞を勝ち、有馬記念で0.2秒差の7着に入っている。結果が出なくてもずっと長い距離を使ってきた効果がようやく表れたのだろう。京都芝は[3−1−1−1]で大きな不利があった菊花賞8着を除き3着以内を確保。京都大賞典と同じコースだが、斤量は1キロ増の57キロ。これまで57キロでは3着以内がないのは気になるが、得意の京都なら前に行ってしぶとく粘りそう。京都大賞典のように先手必勝のレースになれば。

フーラブライドは昨年の日経新春杯で4番手からメンバー3位の34.6秒で伸びて0.2秒差の3着。52キロの軽ハンデで牡馬相手に善戦した。京都大賞典は好位から伸び切れず7着に終わったが、休み明けで馬体が10キロ増えていた。2走前のエリザベス女王杯は中団の内から33.4秒で伸びて0.3秒差の4着。前走愛知杯は後方から伸びて0.4秒差の6着。切れより地力タイプだけに2戦とも位置取りが後ろ過ぎた。今春で引退繁殖入りが決まっているため、今回がラストランになる可能性がある。ハンデは昨年の日経新春杯より3キロ、京都大賞典より1キロ重い55キロ。好位から叩き合いに持ち込めれば。

前走アンドロメダSを勝ったダコール、昨年の京都新聞杯勝ち馬ハギノハイブリッド、昨年のダービー7着以来となるアドマイヤデウス、昨年の2着馬アドマイヤフライト、同4着馬コウエイオトメ、前走1600万条件を勝ったトウシンモンステラ、ゼンノルジェロ、ホーカーテンペスト、前走1000万条件を勝ったラングレーなど伏兵は数多い。ダコールは京都芝[4−2−2−1]の巧者。唯一の着外が13年の日経新春杯10着(55キロ)というのが気になるが、距離2400mはこなせる。ハンデG3で56キロだった重賞未勝利馬が前走OP特別を勝ったことで57キロは少し見込まれたか。福永騎手=位置取り負け。月曜の午後はこの方程式が成り立たなかった。ハンデ57キロの補正でJRAが内枠に入れてくるのではないか。雨が降らなければ。

トウシンモンステラは京都芝2400m[1−1−1−0]で前走ディープインパクトCを中団からメンバー2位の34.4秒で差し切った。超高速馬場で勝ちタイムは2分22秒8。2週前の京都大賞典とは流れが違うが、勝ちタイムは1.4秒上回った。昇級戦のため、ハンデは前走より2キロ軽い54キロ。マナクーラ、カフナの弟で長い距離に実績のある一族。武豊騎手とは[3−2−2−0]の好相性。武豊騎手はゴール前で目一杯に追っても非力感が漂うが、先週のシンザン記念のグァンチャーレのようにここというときは読みと技術力できっちり決める。過去10年の日経新春杯で武豊騎手は[0−1−1−6]でダークメッセージで2着、ローズキングダムで3着がある。過去10年の日経新春杯で4歳馬は[4−3−5−19]、5歳馬は[4−6−4−21]で4、5歳馬が活躍するレース。軽ハンデと京都外回りを味方にできる伏兵の突っ込みに注意したい。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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