ラジオNIKKEI賞
レース回顧

ウインマーレライは内ラチ沿いの3番手を進み、メンバー5位の35.2秒で内から抜け出してレースを制した。トシザキミが逃げて前半5F58.2秒。ハイペースで内をロスなく回ってきた馬と大外から捲った馬で決着。ウインマーレライは出遅れたり、掛かったりして自滅することが多かったが、スタート決めて内ラチ沿いをロスなく回ってきたことで4コーナーでは絶好の手応え。松岡騎手がガツンと追って直線で抜け出した。前走青葉賞で好位から直線で抜け出して見せ場を作った馬がハンデ54キロ。距離短縮、斤量2キロ減、未勝利戦を勝ったコースで一変した。マツリダゴッホ産駒で中山、福島の小回りコースが合っている。過去10年で青葉賞組は3勝目。距離&コースは違うが、青葉賞と関連性が強まっているため注意したい。松岡騎手は重賞で不振が続いていたが、昨年の新潟記念以来となる久々の重賞制覇。体力があるため、暑い時期でもがんばれる騎手。今夏は北海道で騎乗する予定。

クラリティシチーは後方から大外を捲ってメンバー最速の34.8秒で伸びて0.2秒差の2着。2枠に入ったため、前に行く手もあったが、内田博騎手は後方から捲るレースを選択。早めに動くと詰めが甘くなるが、内田博騎手がギリギリまで追い出しを待ったことが最後の伸びに繋がっている。重賞では3着が指定席だったが、ウインフェニックスに頭差先着して2着を確保。これまでよりメンバーが弱くなっていたぶんもあるのだろう。近走はパドックで脚捌きに硬さがあり、地味に映ることが多かったが、今回は硬さが取れて気配が良くなっていた。暑い時期の方が合うのだろう。芝1600〜1800mで渋く活躍しそうな馬。かなり使い込んだため、今後はひと息入れる可能性が高そうだが、関屋記念に使ってきたら注意したい。

ウインフェニックスは6番手の内につけ、直線でしぶとく伸びて0.2秒差の3着。外枠では[0−0−0−3]で不振だが、5番枠より内枠では[2−3−2−0]で複勝率100%。データ通り3着以内を確保した。外を回って差し切るほどの力はまだないが、内枠からロスなく立ち回ればしぶとく伸びてくるタイプ。外枠に入った有力馬が外を回して伸び切れなかったことで、より立ち回りの上手さを生かせた。以前は出遅れ癖があったが、今はレースが上手くなっている。今後は自己条件で地力強化を図ることになる。

ピオネロは後方から大外を回って追い込んだが、直線で伸び切れず8着。前走白百合Sは京都外回りで切れる脚を使ったが、飛びが大きいため、小回りコースは合わないようだ。外枠で位置取りが悪くなったことも堪えている。パドックでは雄大な馬体が目立ち、仕上がりは良さそうだった。現時点で重賞では切れ味不足。ダ1400mを使うと一変する可能性があるため注意したい。

ショウナンワダチは中団につけたが、直線で早々と一杯になって11着。トップハンデ56キロも堪えたが、ハイペースでいつもより前につけたことで距離適性の差がモロに出た印象。ラジオNIKKEI賞でトップハンデは不振傾向が続いている。今後は芝1600m以下を使うことになりそう。ショウナンカンプ産駒。ベストは芝1400m以下の可能性がある。

ラリングクライは出遅れて後方のまま12着。直線で内を突いたが、捌き切れず、伸びもひと息だった。まだ馬体の線が細い馬が3番人気。ラジオNIKKEI賞で好成績の堀厩舎、戸崎騎手、ハーツクライ産駒で過剰人気だった。今年の重賞で戸崎騎手は3番人気以下では[0−0−2−23]で連対なし。重賞では駄乗が目立つ。ラリングクライは馬体がパンとすれば走ってくる。

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