根岸S
レース回顧

ゴールスキーは中団からメンバー2位タイの35.3秒で差し切ってレースを制した。スリーボストンが逃げて前半3F35.3秒、5F59.2秒の平均ペース。ゴールスキーは中団の外から豪快に差し切り重賞初制覇。入厩して間もなく急仕上げ気味で池江調教師は弱気なコメントをしていたが、それとは裏腹にパドックでは馬体の張りが良く、仕上がりの良さが目立った。池江厩舎は外で仕上げて入厩後は微調整で結果を出せるのだろう。厩舎の仕事は減る方向か。ベリー騎手は道中なだめて直線でスペースを確保し上手く乗っている。最近は日本の競馬に慣れて好騎乗が目立つため注意。ゴールスキーは前走武蔵野Sで大外枠で位置取りが悪くなり4着に終わったが、浜中騎手は最初から行く気を見せなかった。社台がベルシャザールをJCダートに出走させるために優先したのではないか。ゴールドアリュールの半弟。ダートではまだ底を見せていない。次走のフェブラリーSで真価が問われる。ちなみにドバイには登録していない。

ノーザンリバーは好位から35.8秒で上がって半馬身差の2着。蛯名騎手が好位で脚をタメて直線で外に持ち出し自分のスペースを確保したことが大きかった。直線で前が壁になって脚を余した馬が多い。パドックでは馬体の張りが良く、外めをキビキビと周回していた。過去10年でカペラS(ガーネットS含む)勝ち馬は[3−2−0−2]。人気がなくても連対しているため注意したい。ノーザンリバーは休み明けを除き1〜3月は[3−2−0−0]で連対率100%。冬場は安定して走っている。ダート重賞3勝のランフォルセの半弟。地方交流重賞でも活躍できそうだ。G1で通用するにはもう少しステップアップが必要。

シルクフォーチュンは最後方からメンバー最速の34.9秒で大外から伸びて0.1秒差の3着。東京ダ1400mで追い込むのが得意な横山典騎手が最後方から大外一気で持ってきた。調教では派手は動きは見えないが、8歳になっても末脚の威力は衰えていない。東京ダ1600mは[0−1−1−5]だが、フェブラリーS2着、南部杯3着がある。ハイペースの消耗戦になれば、突っ込みがあってもおかしくない。また横山典騎手の最後方ポツンが見られそうだ。レース後の騎手コメントを参考に予想をしている競馬ファンは多い。騎手コメントは競馬ファンに対するサービスのひとつなのではないか。

ブライトラインは出遅れて仕掛けて先行したが、直線で一杯になって0.2秒差の4着。最後に一杯になったのは、前半に仕掛けて脚を使い、外々を回ったことが堪えたのだろう。着差からみて、スタートを決めていれば、勝ち負けできたのではないか。ダートではスタートを決めていただけに少し解せない出遅れ。重賞で1番人気になった馬はなぜか出遅れや変な騎乗で負けることが多いので注意したい。次のフェブラリーSは本番の仕上げでくるが、賞金は足りるのだろうか。

アドマイヤロイヤルは中団から35.6秒で上がって0.2秒差の5着。直線で前が壁になって捌くまで追い出しを待たされたことが堪えた。直線で上手く外に持ち出したノーザンリバーは2着。枠順と直線の捌きが明暗を分けた。根岸Sは中枠に入った馬が好走することが非常に多い点に注意。今回は休み明けで少し余裕残しの仕上げだった。東京ダ1600mは[3−3−3−1]の巧者。ラインクラフトの半弟。四位騎手の腕が問われる。

ドリームバレンチノはスタートからガツンと仕掛けて2番手につけ、直線で最も伸びない最内を通って一杯になり8着。根岸Sは中団から差した馬が活躍するレース。前2走は中団から上がって行くレースをしていたが、内田博騎手はブライトラインが前にいなかったため色気を出して前に行ったようだ。昨年10月以降の重賞で内田博騎手は[0−0−0−14]。内田博騎手で負けて乗り替わった馬はデニムアンドルビー、サクラアルディートなど、人気薄で激走する馬が多い。ここだけの話、馬券的にかなり妙味がある。ドリームバレンチノは早くも陣営がフェブラリーSでは岩田騎手に乗り替わると発表した。内田博騎手の奮起を期待したい。

競馬アナリストGM

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