NHKマイルC
レース展望

過去10年で1番人気は[5−1−0−4]で6連対。前走重賞勝ち馬は[4−0−0−1]で休み明けでなければ[4−0−0−0]。昨年はニュージーランドTを勝ったカレンブラックヒルが逃げ切った。2番人気は[1−1−0−8]で2連対、3番人気は[1−2−2−5]で3連対。以前は人気薄が激走して波乱が多かったが、最近3年は5番人気以内で決着し、馬連は20倍、11倍、14倍で20倍台までに収まっている。外国産馬は[0−0−2−30]で3着止まりだが、エーシントップのように重賞を3勝した馬はいなかった。

エーシントップは[5−0−0−1]で京王杯2歳S、シンザン記念、ニュージーランドTを勝っている。唯一負けた朝日杯FSは全6戦で最も速い前半5F57.3秒のハイペースだった。浜中騎手が控えてスムーズさを欠いたことも堪えた。シンザン記念は内が有利な馬場で1枠からマイペースで逃げ切り勝ち。ニュージーランドTはスローペースで先行し、最後は外から地力で捻じ伏せた。前に行ってしぶとい脚を使える馬で東京では京王杯2歳Sを勝っている。実績は断然だが、朝日杯FSのようにハイペースになったときに真価が問われる。

コパノリチャードは芝1600m[2−1−0−0]でアーリントンCを2番手から3位タイの34.0秒でまとめて勝っている。前走皐月賞は前半5F58.0秒で逃げて直線で失速し13着。1600m通過は1分34秒0で前週のニュージーランドT(雨・良)の勝ちタイム1分34秒7(前半5F60.0秒)より0.7秒速かった。ベストの芝1600mに戻れば、前走のようなことはないが、陣営が千両賞を駄乗で負けた福永騎手を乗せてきたのがどう出るか。先週の天皇賞(春)は無難騎乗から脱却を狙って先行し16着に終わっている。

レッドアリオンは[2−3−2−2]で5着以内を確保。重賞ではシンザン記念5着、アーリントンC3着、ニュージーランドT2着に終わったが、シンザン記念とアーリントンCは福永騎手が騎乗していた。前走ニュージーランドTは好位の内からエーシントップと同じ34.5秒で伸びてクビ差の2着。馬場の荒れた内を通ったことが堪えている。半兄クラレントはNHマイルCで3着に入り、その後富士Sと東京新聞杯を制した。川須騎手は東京芝で[1−0−0−14]。コース経験の少なさが気になるが、馬が自在性とキャリアで克服するか。

朝日杯FS3着馬ゴットフリート、ファルコンS勝ち馬インパルスヒーロー、毎日杯2着馬ガイヤースヴェルト、スプリングS3着馬マイネルホウオウ、朝日杯FS4着馬フラムドグロワール、マーガレットS勝ち馬ローガンサファイア、橘S勝ち馬シャイニープリンス、ファルコンS2着馬カシノピカチュウなど伏兵は多士済々。ゴットフリートは前走ニュージーランドTで9着に終わったが、出遅れて流れに乗れず、全く力を出していない。レベルの高い朝日杯FSの3着馬。今年の重賞で[0−2−1−12]の戸崎騎手が持ってくるか。

インパルスヒーローは芝1400mの未勝利、500万条件、ファルコンSを3連勝。ファルコンSは中団の内からメンバー最速タイの34.7秒で差し切った。芝1600mでは新馬戦で2着がある。近親のイブキマイカグラはNHK杯で大外一気を決めている。久々にカッチースマイルが出るか。ガイヤースヴェルトは前走毎日杯でキズナに3馬身差の2着。ダービーを狙うキズナに完敗だったが、3着には3馬身半差をつけており、初芝で重賞にメドを立てた。持ち味は最後まで諦めない勝負根性。鞍上は2年連続連対中のウィリアムズ騎手。

ローガンサファイアは500万条件、マーガレーットSを直線一気で連勝。距離延長と展開が嵌るかが課題。シャイニープリンスは未勝利、500万条件、橘Sを3連勝。前走橘Sは初芝だったが、最後は根性で差し切った。意外性のあるダイタクヘリオスの一族。カシノピカチュウは芝1400m以上では[0−2−1−2]で5着以内を確保。厳しい位置にいても最後は根性で伸びてくるタイプ。今年は5月5日の「子供の日」に行われるだけにカシノ「ピカチュウ」は要注意か。鞍上は今年の重賞で[3−1−3−7]のCデムーロ騎手。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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