札幌2歳S
レース展望

札幌の2歳王者決定戦。勝ち馬からアドマイヤムーン、ロジユニヴァースなどの活躍馬が出ている。過去10年で1番人気は[4−2−2−2]で6連対。前走札幌を使った牡馬が良馬場なら[3−2−2−0]で複勝率100%。2番人気は[1−1−2−6]で2連対、3番人気は[2−1−1−6]で3連対。1番人気と2、3番人気での決着はない。最近5年の連対馬10頭のうち9頭は5番人気以内、残る1頭は6番人気。馬連は10〜20倍台の決着が7回と多い。万馬券は稍重で行われた03年のみ。良馬場なら中穴までに収まる傾向。

前走札幌は[9−9−8−93]、函館は[0−0−1−8]。前走札幌の芝1500m、1800mを使った馬が活躍している。牡馬は[10−7−7−82]で17連対、牝馬は[0−3−3−19]で3連対。函館2歳Sでは牝馬の活躍が目立つが、芝1800mでタフな戦いになる札幌2歳Sでは牡馬が強い。97年に芝1800mに変更されてからまだ牝馬は勝っていない。1戦1勝で勝ったロジユニヴァースはダービーを制し、サクラプレジデントは皐月賞で2着に入った。翌年のクラシックで活躍するような馬にキャリアは関係ない。

ゴールドシップは新馬、コスモス賞を連勝。函館芝1800mの新馬戦は2番手から抜け出したコスモユッカをメンバー最速の34.9秒でゴール寸前で差し切った。勝ちタイム1分51秒2は2歳レコード。コスモス賞は中団からメンバー2位の36.5秒で楽々と抜け出した。秋山騎手がグランデッツァに騎乗するため、安藤勝騎手に乗り替わる。いい脚を長く使え、しぶとさがある馬だけに安藤勝騎手に合いそうだが、テン乗りで馬のリズムに合わせられるかが課題。馬をより走らせる技術は同じでもデットーリ騎手はテン乗りで合わせられる。この時期の重賞で多いゴール寸前でのチラ見スペシャルだけは勘弁して欲しい。(セントウルS&スプリンターズS・ビリーヴ、天皇賞(秋)・ダイワスカーレット、スプリンターズS・ビービーガルダン)。

グランデッツァは新馬戦で半馬身差の2着に負けたが、出遅れて最後方を進み、勝負どころで動けず、追い出しが遅れたことが応えたもの。メンバー最速タイの34.0秒で末脚の切れ味を見せた。2戦目の未勝利戦は小雨で緩い馬場だったが、2番手からメンバー最速の36.9秒で上がって2着に8馬身差をつけて圧勝。メンバーは弱かったが、スムーズなレースで能力を示した。社台の吉田照氏がアグネスタキオン産駒の最高傑作とコメントした馬。社台RHで6000万円で募集されたが、クランモンタナは1億5000万円、エキストラエンド、ファイナルフォームは8000万円で募集されている。アグネスタキオン産駒の最高傑作といわれる馬がなぜか平田厩舎で鞍上は秋山騎手。桜花賞馬マルセリーナの半弟。走る馬独特の雰囲気がある。

マカハは新馬戦で後方から早めに動いてメンバー最速タイの34.0秒で上がり、グランデッツァを完封した。レースのラスト3Fは11.9−11.4−11.3秒で尻上がり。450キロと小柄でも脚捌きがパワフルでスピードを持続できそうなタイプ。前走は浜中騎手で勝ったが、何と三浦騎手に乗り替わる。広尾レースで2200万円で募集された馬。ベストディールは新馬戦で2番手から抜け出して快勝。少し頭が高く、札幌&中山巧者のマツリダゴッホに似たようなタイプ。レースのラスト3Fはラスト3Fは12.1−11.6−11.2秒で尻上がり。社台RHでグランデッツァと同じ6000万円で募集された馬。前走は蛯名騎手で勝ったが、横山典騎手に乗り替わる。社台RHはグランデッツァが出走するが、ベストディールも出走させる。

新馬、クローバー賞を連勝したマイネルロブスト、前走クローバー賞2着のニシノスタイル、前走コスモス賞2着のニシノカチヅクシの3頭にはオープン実績がある。少々小粒といった印象はあるが、素質馬を相手に馬券圏内に突っ込む方策を陣営が見つけられれば。札幌は最終週で今週もCコースで行われる。札幌2歳Sは荒れ馬場でタフなレースになることが多く、小柄な馬は不振傾向。460〜499キロが9勝、2着8回で17連対。自分から動いて行ける機動力のある460〜499キロの牡馬が活躍している。ただし500キロを超える大型馬は[0−0−0−6]で3着以内がなく不振。今の札幌の馬場にマッチする馬を狙いたい。クラシックを狙えそうな馬がいる。

競馬アナリストGM

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