金鯱賞
レース展望

宝塚記念のステップレース。昨年同様、中京が改修工事のため、京都で行われる。過去10年で[5−3−0−2]で8連対。単勝1倍台は[1−1−0−0]、2倍台は[3−1−0−0]で連対率100%だが、3倍以上は[1−1−0−2]で連対率50%。単勝が3倍を超えた馬は過信禁物。2番人気は[2−1−3−4]、3番人気は[2−1−0−7]で各3連対。毎年1、2番人気のどちらかが連対している。連対馬20頭のうち15頭が4番人気以内。人気馬が堅実で馬連は8回が20倍台までに収まっている。

関東馬[0−2−0−19]、関西馬[10−8−10−89]で関西馬が断然。牝馬は[0−0−1−10]で3着止まり。関東馬と牝馬は不振。6番人気以下で連対した5頭のうち4頭には芝2000mの重賞で連対があった。最近3年はこのタイプが11、8、6番人気で2着に激走している。今年は京都芝2000mで行われるが、穴で人気の盲点になった芝2000m重賞実績馬に注意。過去10年で佐々木晶厩舎は[4−0−1−4]で1番人気では[3−0−0−0]で勝率100%。今年はアーネストリーが連覇を狙う。

ルーラーシップは鳴尾記念でヒルノダムールを完封し重賞初制覇。日経新春杯では好位からメンバー2位タイの34.4秒で早めに抜け出してヒルノダムール、ローズキングダムに2馬身差をつけて楽勝した。ヒルノダムールはその後産経大阪杯をレコード勝ちし、天皇賞(春)を制している。前走のドバイシーマクラシックは6着に終わったが、折り合いを欠いたもの。陣営は調子が良過ぎて折り合いを欠いたとコメントしている。今回はドバイ遠征明けのため仕上がり面と初めて58キロを背負う点がカギになりそう。デビューから一戦ごとに勝ち負けを繰り返している馬。宝塚記念に向けて復活できるか。テン乗りの福永騎手が騎乗する予定。

アーネストリーは昨年の勝ち馬。2番手から逃げたドリームサンデーを交わして先頭に立ち、そのまま押し切った。芝2000mは[6−1−1−2]で京都芝2000mは[3−1−0−0]で連対率100%。昨年の天皇賞(秋)ではブエナビスタに完敗だったが、G2では[2−1−0−1]で金鯱賞、札幌記念を制している。昨年より1キロ重い58キロを背負うが、G1で58キロを背負っており斤量はこなせるタイプ。昨年の天皇賞(秋)以来となるため、仕上がりがカギになるが、4月から入念に乗り込んでいる。佐々木晶厩舎&佐藤哲騎手は金鯱賞に滅法強い。本番の宝塚記念を前にルーラーシップとの対決が見られるのは楽しみ。

キャプテントゥーレは復帰戦の中山記念で逃げてヴィクトワールピサに0.4秒差の2着。馬体が12キロ減って少し細く映ったが、次走ドバイワールドCを制した馬を相手に善戦した。前走の産経大阪杯はハナを切ってしぶとく伸びたが、最後に力尽きて0.1秒の5着。ラスト6Fから11秒台の流れが続く流れでさすがに厳しかったが、レコードで走って0.1秒差に粘ったことは評価できる。勝ったヒルノダムール、3着エイシンフラッシュは天皇賞(春)でワンツーを決めている。これまで逃げたときは[3−1−0−1]で前走を除き連対している。6歳馬でも力は衰えていない。黄色と黒の縦縞の勝負服が逃げれば競りかける馬はいない。

前走中京記念を制したナリタクリスタル、前走都大路Sを制したネオヴァンドーム、前走福島牝馬Sを制したフミノイマージン、小倉大賞典の勝ち馬サンライズベガ、京都芝2000m[2−1−0−1]のアドマイヤメジャー、09年の皐月賞馬アンライバルドなどが伏兵か。ナリタクリスタルは芝2000m[4−1−2−3]で京都芝2000mは[1−1−0−0]。G3を2勝したが、G2で通用するか試金石の一戦。鞍上は[5−4−1−2]と好相性の武豊騎手。ネオヴァンドームは前走好タイムで勝ち、一気にパフォーマンスを引き上げた。これまで33秒台で上がったことがない馬がメンバー最速の33.8秒で突き抜けている。

フミノイマージンは中山牝馬Sで14番人気で2着に突っ込んだが、それがフロックでなかったことを福島牝馬Sで証明した。中山牝馬Sを勝ったレディアルバローザはヴィクトリアMで0.1秒差の3着に入っている。3歳時の道新スポーツ賞でインパクトのある勝ち方をした馬。金鯱賞で牝馬は不振だが、本格化してきた今なら侮れない。アドマイヤメジャーは休み明けの前走が不甲斐ない負け方。叩き2戦目、得意コースでどこまで巻き返せるか。アンライバルドは09年の有馬記念以来1年半ぶりの出走となる。芝2000mは[2−0−1−0]で得意にしているが、どこまで仕上がってくるか。陣営はピンナ騎手を確保している。

WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM

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