中山金杯
レース展望

年明け最初の名物重賞。過去10年で1番人気は[4−0−0−6]で4連対。最近5年で連対は昨年のアクシオンのみ。前走G3出走なら[4−0−0−2]だが、前走重賞以外は[0−0−0−3]で連対なく不振。2番人気は[0−2−1−7]、3番人気は[2−0−1−7]で各2連対。ハンデ戦らしく6〜9番人気と10番人気以下が各4連対で人気薄が目立つが、最近3年は5番人気以内で決着している。馬連は50倍以上が2回、万馬券が3回と荒れている。実力の接近したメンバーによるハンデ戦で波乱傾向が強い。近走不振で人気を落とした中山芝重賞勝ち馬が波乱を演出することが多い。

トップハンデは[2−2−0−11]で4連対。連対した4頭は6、7、10、4番人気で3頭は6番人気以下の人気薄。トップハンデの1、2番人気は[0−0−0−4]。人気になったトップハンデは過信禁物。最近5年の連対馬10頭のうち9頭が56キロ以上を背負った馬。55キロ以下は[1−0−4−35]で1連対のみ。軽量馬は3着が多い。56キロ以上を背負った重賞実績馬を重視したい。東京で行われた02年を除くと1枠は[1−0−0−15]、8枠は[0−1−2−14]で各1連対のみ。1枠は馬場の荒れた内を通り、8枠は外を回るロスがある。1枠と8枠の人気馬は過信禁物。

コスモファントムは前走中日新聞杯で逃げて最後までしぶとく粘り0.3秒差の2着。ラスト3Fを11.5−11.3−11.4秒でまとめており、これを差し切ったトゥザグローリーはかなり強い。実際、トゥザグローリーは次走有馬記念で3着に入っている。ダートでも堅実に走っているが、芝では[1−4−0−2]でG1を除くと[1−4−0−0]で連対率100%。一昨年のラジオNIKKEI杯2歳Sでは2番手からヴィクトワールピサにクビ差の2着に粘っている。前走2着が評価され、ハンデは1キロ増の56キロ。モエレビクトリーを行かせて2番手を進み、直線で粘り込む作戦か。

ゴールデンダリアは前走ディセンバーSで59キロを背負って0.1秒差の3着に突っ込んだ。前残りの展開で後方からメンバー最速の34.0秒で上がって力のあるところを見せた。昨年は産経大阪杯で2着に入り、新潟大賞典で重賞初制覇。近走の走りからG3なら能力上位だが、そのぶんハンデは重く57キロ。昨年の中山金杯(内田博騎手)は3番人気に支持されたが、ハンデが55キロと軽かったのにも関わらず11着に終わっている。敗因は何だったのだろう。二ノ宮厩舎は昨年の勝ち馬アクシオンと2頭出し。今年はゴールデンダリアに柴田善騎手、アクシオンに内田博騎手が騎乗する予定。

ナリタクリスタルは昨年のサマー2000シリーズのチャンピオン。新潟記念では3番手からしぶとく伸びて直線で激しい叩き合いを制した。重賞を勝ったことで今回はハンデが1キロ増えて56キロ。昨年夏以来の出走となるため、どこまで仕上がってくるか。鞍上は昨年JRA年間最多騎乗記録を更新した幸騎手。モエレビクトリーは前走美浦Sを勝ちオープン入り。中山芝では全て逃げで[3−2−1−1]でG3以下なら[3−2−1−0]で複勝率100%。中山芝2000mは[1−2−1−0]で京成杯3着がある。的場勇人騎手は年男。父の厩舎の管理馬で自身の重賞初制覇を飾るか。

昨年の勝ち馬アクシオン、昨年の函館記念の勝ち馬マイネルスターリー、ディセンバーSの勝ち馬ケイアイドウソジン、芝2000mのハンデ重賞[2−2−0−9]のアルコセニョーラ、オープン以上で善戦止まりが続くミステリアスライトなどハンデ戦らしく伏兵が数多い。アクシオンは天皇賞(秋)9着、鳴尾記念10着に終わったが、札幌記念で3着に入ったように能力はある。デキが上向き、かつ乗り替わる内田博騎手が持ち味を引き出せれば。ミステリアスライトは善戦止まりが続いたことによってハンデは55キロ。前走蛯名騎手が差す競馬をしたことがプラスに働かないか。馬主は社台RH。

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