阪神カップ
レース展望

06年に創設されたG2競走。過去4年で1番人気は[2−1−0−1]で3連対。出遅れが響いた外国馬コートマスターピース以外は連対を確保。2〜5番人気は[0−0−2−14]で連対なく不振。1番人気以外で連対した6頭は8、6、10、8、7、11番人気。過去4年は1番人気と6番人気以下しか連対していない。馬連は53倍、60倍、30倍、29倍、46倍(昨年2着同着)で全て中穴決着。G2でメンバーのレベルは高いが、まだ人気馬同士で堅く収まったことはない。データ的には1番人気と人気薄で中穴を狙うのが妙味。前走G1で惨敗して人気の盲点になった実績馬の激走に注意。

過去4年の1〜3着馬12頭のうち10頭に芝1600mで連対があった。阪神芝1400mは流れが速くなり、1200mを走った後にもう1F踏ん張る底力が要求される。メンバーが揃いタフなレースになるため、1600mをこなすスタミナが問われる。1〜3着馬12頭のうち6頭がマイルCS組。連対した4頭はマイルCSで6、10、3、12着に敗れ、阪神カップで6、10、1、11番人気だった。マイルCS組は着順、人気に関係なく要注意。東西別では関東馬[1−4−2−19]、関西馬[3−1−1−39]。連対した関東馬は6、10、1、7、11番人気。穴で人気薄関東馬に要注意。

ゴールスキーは500万条件から3連勝で臨んだマイルCSは中団からしぶとく伸びて2着にハナ差の3着。道中少し掛かり気味だったが、しぶとく伸びて能力を示した。オープン入り直後の重賞初挑戦でレコードと同タイムで走ったのだから大したもの。鳴尾記念と中日新聞杯は3歳馬が1〜3着を独占。今年の3歳馬はレベルが高い。池江郎厩舎の管理馬は心肺機能が急激に強化されて強くなる馬が多い。半兄ゴールドアリュールも心肺機能が高い馬だった。今回は初の芝1400mと前走好走したことで人気になることが課題。鞍上は先週の阪神JFを勝ち、今後の競馬界を背負っていくとコメントした福永騎手。

キンシャサノキセキは昨年の勝ち馬。出遅れて最後方を進み、外から徐々に進出して4コーナーで先団に取りつくと直線で外から一気に差し切った。芝1400mで出遅れは致命的になりえるが、前半3F33.7秒のハイペースで前崩れの展開になったことで出遅れを相殺できた。前走のマイルCSは8枠17番スタートで前に壁を作れず、道中掛かって13着に終わった。マイルの流れだとまだ折り合いを欠く面が残っているようだ。芝1400mは[4−0−0−3]で前走から1Fでも距離が短くなるのはプラス。鞍上はテン乗りでスワンSを制したスミヨン騎手。ジャパンCの騎乗停止から今週復帰する。

リーチザクラウンはマイラーズCの勝ち馬。前走の安田記念は14着に終わったが、レース後に右中間手根骨の骨折が判明。今回は骨折明けで初の芝1400mが課題だが、阪神芝[2−2−0−0]で連対率100%。武豊騎手は先週の阪神JFでダンスファンタジアに騎乗し掛かって自滅。今週は「武豊騎手」というファクターで人気を落としそう。レッドスパーダはフェブラリーS12着以来の出走となるが、美浦&栗東で乗り込んでいる。今年のニューイヤーSと東京新聞杯を連勝したが、そこで負けしたエーシンフォワードはマイルCSを制している。ダンスファンタジアの藤沢和厩舎は横山典騎手で反撃か。

昨年の阪急杯の勝ち馬ビービーガルダン、阪神芝1400m[2−1−0−1]のファリダット、昨年の2着馬サンカルロ、富士Sで3着に激走したガルボ、阪神芝1400m[2−2−1−0]のオセアニアボスなど伏兵は多士済々。ビービーガルダンは内枠に入った前2走はまともに走っていないが巻き返せるか。ファリダットは色気を出して勝ちに行くと終いが甘くなるため、今回も追い込む競馬で展開待ちか。サンカルロは阪急杯でも3着に入っており、阪神芝1400mは合う。前走はマイルCSを回避してダートを使い惨敗している。今週も社台の馬が多く出走する。JRAは同一馬主の出走制限を設けるべきなのではないか。

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競馬アナリストGM

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