マイルCS
レース展望

秋のマイル王決定戦。過去10年で1番人気は[4−2−0−4]で6連対。G1馬は[4−0−0−2]で1着が多く、G1勝ちのない馬は[0−2−0−2]で2着が多い。1番人気は前走天皇賞(秋)を使った馬なら[3−0−0−0]で勝率100%。今年は天皇賞(秋)4着オウケンサクラ、8着スマイルジャック、16着ショウワモダン(致命的な不利あり)が出走するが、1番人気にはならない。2番人気は[0−2−2−6]で2連対、3番人気は[1−2−0−7]で3連対。連対馬20頭のうち18頭が5番人気以内。03年から6年連続で5番人気以内の決着が続いたが、昨年は14番人気のマイネルファルケが2着に粘り波乱になった。

馬連は10番人気以下が連対した3年は180倍、155倍、69倍と荒れたが、それ以外は5番人気以内の決着で30倍台までに収まっている。連対馬20頭のうち18頭にマイルで勝ち星があり、そのうち11頭はマイル重賞勝ち馬。マイル戦で勝ち星がなかった2頭にはマイルG1で3着以内があった。マイル重賞で実績のある馬を重視。1枠[0−0−3−17]、2枠[1−0−1−19]で内枠は不振傾向。今年も昨年と同様に今週から芝コースはB→Cコースに変更される。昨年は2枠4番のカンパニーが内から抜け出して制している。

今年のメンバーで古馬G1、G2を勝った日本馬は、キンシャサノキセキ(高松宮記念、スワンS、阪神C)、ショウワモダン(安田記念)、ファイングレイン(高松宮記念)、ジョーカプチーノ(NHKマイルC)、スマイルジャック(スプリングS)の5頭。昨年は3頭しかいなかった。今年の方が実績馬が多いが、近走不振馬が多い。ショウワモダンとジョーカプチーノはマイルG1馬。どこまで復調してくるか。外国馬は昨年のマイルCSで3着に入ったサプレザ(ルメール騎手)が参戦してきた。先週のエリザベス女王杯は外国馬スノーフェアリーが圧勝したこともあり、サプレザは人気を集めそうだ。今週も外国人騎手が騎乗する馬に要注意。

キンシャサノキセキは重賞4連勝で高松宮記念を制覇。2走前のセントウルSは疝痛で出走を取り消したが、前走のスプリンターズSでは中団の外から伸びて0.2秒差の2着(3位繰り上がり)。直前でアクシデントがあった社台の馬は馬券に絡むことが多い。今回は08年の京都金杯以来となる芝1600m。距離を短くしてレースぶりが安定しただけに芝1600mで掛からずに進められるかがカギ。馬の性格的にテン乗りのムーア騎手はプラスに出そう。1週間調教は絶好の動き。ひと叩きされて調子を上げている。馬主の吉田和美氏(社台)は今年のG1で5番人気以内なら[2−2−0−2]。勝ってフジキセキの後継種牡馬としての地位を固めるか。

ダノンヨーヨーは4連勝で富士Sを制覇。ポートアイランドSは格上挑戦だったが、後方から2位を0.8秒上回るメンバー最速の33.5秒で上がって2馬身半差で圧勝した。前走の富士Sは前に行った馬が残る展開だったが、メンバー2位の33.5秒で大外から一気に差し切った。勝ちタイムは1分32秒8。抜け出してから遊んでいたように最後はまだ余裕があった。相馬眼的に評価してきた馬が一戦ごとに力をつけて本格化。マイルCSと安田記念を制したトロットサンダーのような雰囲気がある。芝1600mは[6−2−1−1]で現在4連勝中。陣営はスミヨン騎手を乗せてきた。持ちタイムがあり、切れる脚もある。足りないものは何か。

サプレザは昨年のマイルCS3着。外枠から終始外を回っており、勝ったカンパニーとは通ったコースに差があった。レッドディザイアを小柄にしたような馬で機敏さがある。直線でスパッと切れなかったのは、雨で馬場が緩んでいたことが影響しているのではないか。芝1600mは[5−2−1−2]で英G1を2勝。昨年より馬体が成長し、パワーアップしている。ゴールスキーは芝1600mを3連勝でオープン入り。2走前の豊栄特別は関屋記念を0.8秒上回る1分32秒1で4馬身差の圧勝だった。。ゴールドアリュールの半弟。夏を境に急激に力をつけてきた。重賞初挑戦が古馬G1とになるが、福永騎手は勝つつもりで乗るのだろう。

アイルランドT2着、カシオペアS1着と力をつけてきたトゥザグローリー、安田記念で3着に突っ込んだスマイルジャック、府中牝馬Sを勝ったテイエムオーロラ、天皇賞(秋)で4着に粘ったオウケンサクラ、安田記念を8番人気で制したショウワモダン、昨年のマイルCS2着馬マイネルファルケ、阪急杯を勝つなど今年前半活躍したエーシンフォワード、ローズS2着、秋華賞4着馬ワイルドラズベリー、京都金杯1着、富士S2着のライブコンサート、休み明けのスワンSで逃げて3着に粘ったジョーカプチーノなど伏兵は多士済々。トゥザグローリーは本格化気配。今回はマイルの速い流れに対応できるかがカギ。陣営はデムーロ騎手を乗せてきた。

スマイルジャックは安田記念では3、4コーナーでスムーズさを欠いて後方まで下がり、毎日王冠では外枠スタートから掛かり、天皇賞(秋)では直線で前が詰って追い出しが遅れた。スムーズなレースができていない。今回も三浦騎手次第。テイエムオーロラは前6走[5−0−1−0]で充実一途。スローの上がり勝負になるかがカギ。オウケンサクラは桜花賞2着馬で距離は守備範囲。武豊騎手がどう考えてどう乗るか。ショウワモダンはどこまで復調してくるか。マイネルファルケはジョーカプチーノが滑り込んで出走に漕ぎ着けたのがどう出るか。エーシンフォワードは前走ベストの芝1400mで不甲斐ない負け方。叩き2戦目で春のデキに戻れば。

ワイルドラズベリーは体型的に距離が短くなるのはプラス。京都芝[2−1−0−1]で前走の秋華賞は0.3秒差の4着。池添騎手は今週は内を狙うのではないか。展開が嵌るかがカギ。ライブコンサートは外枠から外を回ると直線で止まるが、内枠からロスなく進めて脚をタメられるとしぶとい脚を使う。内枠に入り、かつ勝ちタイムが極端に早くならなければ。ジョーカプチーノはアリゼオが回避し、繰り上がったサンカルロも回避したことで出走に漕ぎ着けた。回避した2頭の馬主は社台RH。社台がこの2頭を引っ込めた意図は何か。ジョーカプチーノはNHKマイルCの勝ち馬。ひと叩きされて3歳春のデキに戻るかがカギ。速い流れで逃げる馬。

★重賞レース展望には基本事項を掲載しています。狙い馬の相馬眼的評価、本質&死角などの詳細は「有力馬診断」、馬場傾向、穴馬などを含めた最終決断は「相馬眼予想」でお届けしています。なお携帯版HPはPCからもご覧いただけます。

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