函館スプリントS
レース展望

サマースプリントシリーズの第1戦。過去10年で1番人気は[3−2−0−5]で5連対。前走芝1200Mで連対した馬は[1−2−0−1]で連対率75%。前走芝1200mで連対した先行タイプは信頼度高い。2番人気は[3−2−0−5]で5連対、3番人気は[2−0−1−7]で2連対。3歳馬が1番人気だった07年以外は1、2番人気のどちらかが連対している。人気馬の相手に5〜8番人気が来て小波乱になることが多い。馬連は10年のうち7年が20〜50倍台の中穴決着。10倍以下は1回のみ。堅く収まることは稀。

性別では牡馬[3−9−9−98]で12連対、牝馬[7−1−1−15]で8連対。牡馬が優勢だが、連対率は牡馬が10.1%に対し、牝馬は33.3%と高い。3連単では牝馬は1着が多く、牡馬は2、3着が多い点を考慮したい。牝馬は5番人気以内[6−1−0−5]で7連対に対し、6番人気以下[1−0−1−10]で1連対のみ。牝馬は5番人気以内に支持された馬に注目。例年の傾向から北海道の洋芝で実績のある馬、サクラバクシンオー産駒、池添&横山典騎乗馬に注意したい。人気馬に5〜8番人気を上手く絡めるのがコツ。

ビービーガルダンは前走高松宮記念2着。阪急杯7着と実績のない左回りで6番人気の低評価になったが、それを嘲笑うかのように激走した。スプリンターズSで2、3着に好走したのはダテではなく、上がりが掛かる馬場で地力を発揮。前年の高松宮記念は16着に惨敗したが、テン乗りの武幸騎手と乗り慣れた安藤勝騎手の差もあるのだろう。函館芝1200mは[2−1−1−0]の巧者。札幌芝1200mは[3−1−0−0]で北海道の芝1200mでは馬券圏内を外したことがない。今回は久々と59キロがカギ。地力で克服できるか。

ヘッドライナーは前走のCBC賞で重賞初制覇。稍重の馬場で押してハナを切り前半3F34.3秒で進め、直線入り口で後続を引き離しそのまま逃げ切った。内枠スタートから内をロスなく回ったこと、セブンシークィーンが競りかけてこなかったこと、雨で馬場が悪化して差し馬の切れ味が削がれたことが味方した印象。黄色と黒の縦縞の勝負服が逃げると他の騎手は動きにくい面もあるか。今回は若干のメンバー強化、斤量1キロ増が課題になるが、サクラバクシンオー産駒で洋芝をこなす下地はありそう。単騎で行けるかどうかがカギ。

アーバニティは善戦止まりが続いているが、前走の京王杯SCでは逃げて0.1秒差の3着に粘った。芝1400mは守備範囲だが、ラスト100mで脚色が鈍ってサンクスノートに差されたところを見るとベストは芝1200mか。芝1200mで勝った2戦の勝ちタイムは1分8秒7と1分9秒2でどちらも稍重だった。芝1200mで1分7秒台の決着になったときは最後に止まっている。ちなみに地方時代のダートでは[4−1−1−0]。過去10年の函館スプリントSで横山典騎手は[1−4−0−3]で連対率62.5%。

CBC賞で3着に入ったワンカラット、バーデンバーデンCを好タイムで勝ったウエスタンビーナス、尾張Sでヘッドライナーにクビ差の2着があるアポロフェニックス、北海道スプリントCで逃げて3着に粘ったラブミーチャン、昨年の函館2歳Sの2着馬キョウエイアシュラ、札幌芝1200m[2−1−0−0]のケイアイアストンなど伏兵は数多い。昨年は穴馬と推奨した51キロの3歳牝馬グランプリエンゼルが1番人気で勝ち、9歳牡馬タニノマティーニが8番人気で2着。毎年一筋縄では収まらないレース。予想はひと捻り必要か。

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