マーメイドS
レース展望

06年にハンデ戦に変更された。過去10年で1番人気は[1−2−0−7]で3連対。唯一勝ったアドマイヤグルーヴは単勝1.5倍の断然人気だった。ハンデ戦に変更されてからはヤマニンシュクル8着、コスモマーベラス8着、ベッラレイア5着、ベッラレイア4着。馬券に絡んだ馬はいない。2番人気は[2−3−1−4]で5連対、3番人気は[1−2−0−7]で3連対。別定時代は人気の実績馬が結果を出して堅かったが、ハンデ戦に変更後は9、12、10、9番人気が連対し、馬連は52倍、19倍、740倍、52倍と荒れている。

関西馬は[10−9−8−69]で19連対に対し、関東馬は[0−1−2−19]で1連対のみ。関東馬の連対は昨年4番人気で2着に入ったニシノブルームーンのみ。5番人気以下の関東馬は[0−0−2−17]で3着止まり。基本的に関西馬を重視したい。08年は逃げた10番人気のピースオブラヴが2着に粘り、昨年は9番人気のコスモプラチナが逃げ切った。開幕週で馬場が絶好のため、前が残りやすい。展開にもよるが、人気薄逃げ先行馬の激走に注意。時期的に馬場が渋ることが多い。雨で馬場が渋ったら重の巧拙を重視したい。

トップハンデは57キロのリトルアマポーラ、メイショウベルーガ、56キロはヒカルアマランサス、レジネッタ、ブラボーデイジー。ハンデ戦で行われた過去4年で56キロ以上を背負った馬の頭数は、06年2頭、07年1頭、08年2頭、09年2頭だったが、今年は宝塚記念に向かうメイショウベルーガを除くと4頭。今年は例年より重賞実績馬が揃っている。4歳降級馬を含め、格上挑戦になる馬は、アースシンボル、コロンバスサークル、テイエムオーロラ、マイネトゥインクルの4頭。今年のポイントはハンデか、それとも馬場か。

ヒカルアマランサスは京都牝馬Sで重賞初制覇。休み明けの阪神牝馬Sは中間に体温が安定しなかったこと、芝1400mの流れが合わないことで13着に終わったが、続くヴィクトリアMは好位から抜け出してブエナビスタにハナ差の2着に入った。内田博騎手が馬場と展開にマッチした乗り方で力を引き出した。G1で2着に入った馬がハンデG3で56キロは有利と見るべきか。ヴィクトリアMでは馬体が8キロ減っていたため、馬体が持ち直しているかどうか注目したい。愛知杯で0.1秒差の4着があるように距離2000mは守備範囲。

ニシノブルームーンは中山牝馬Sで重賞初制覇。前走のヴィクトリアMは中団から馬群を割って2位タイの33.5秒で伸びて3着に突っ込んだ。上がりの掛かるレースが得意な地力タイプだったが、ここにきて末脚が切れるようになった。昨年秋に栗東に遠征してから地力が強化されてきている。昨年のマーメイドSは3番手からしぶとく伸びて3着。昨年は52キロだったが、今年は3キロ増の55キロを背負う。芝2000mは[2−2−0−2]で先行したときは[2−2−0−0]で連対率100%。前走から距離延長はプラスに働く。

ブラボーデイジーは牝馬限定重賞[2−3−0−5]の実績馬。芝2000mは[2−2−0−2]で逃げて2着に粘った愛知杯ではヒカルアマランサスに先着している。不良馬場の福島牝馬Sを勝った重巧者。雨で馬場が渋ったら要注意。レジネッタは不振が続いていたが、福島牝馬Sで桜花賞以来2年ぶりに勝利をあげた。2着ブラボーデイジーより2キロ軽い54キロは有利だった。ゲート再審査でヴィクトリアMには出走できなかったが、ここにきて急ピッチに乗り込まれている。芝2000mは[0−0−0−3]。距離を克服できれば。

牝馬限定重賞3勝の実力馬で昨年3着のリトルアマポーラ、3連勝でオープン入りしたテイエムオーロラ、府中牝馬S1着、秋華賞2着があるムードインディゴ、メイSで2着シルポートにハナ差の3着に入ったブライティアパルスあたりが人気になりそう。リトルアマポーラは全5勝は11〜2月の冬場で4〜6月は[0−0−1−6]。冬場に走るタイプがトップハンデ57キロと条件は厳しいが、能力は足りるので侮れない。まずは走れるデキにあるのか見極めたい。穴馬は開幕週、渋った馬場、展開、ハンデなどから総合的に判断したい。

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