平安S
レース回顧

ロールオブザダイスは中団の内を進み、直線で内から捌いて抜け出し、最後はダイシンオレンジの追撃を凌ぎ切ってレースを制した。上がり3Fはメンバー最速の36.7秒。トシナギサが前半5F61.1秒で逃げてアドバンスウェイとウォータクティクスが早めに動く差し馬向きの展開で岩田騎手が内をロスなく進めて直線で上手く捌いてきたことが功を奏した。冬場らしく乾いた馬場で時計が掛かったことも良かったのだろう。パドックでは馬体に厚みが出て踏み込みが力強くなり、かなり気配が目立っていた。前走東京大賞典で3着に入ったのはダテではなく、ようやく馬体に実が入って本格化してきた。今回は重賞勝ち馬が1頭しかおらず、メンバーのレベルは高くなかったが、今後に向けて賞金を加算できたのは大きい。砂が深く時計の掛かる地方のダートが合うタイプ。次走は佐賀記念に向かう予定。メンバー次第で重賞連勝がありそうだ。

ダイシンオレンジは好位を進み、直線で外からメンバー2位の37.0秒で伸びて半馬身差の2着。昇級戦だったが、京都巧者らしい走りで2着を確保。これで京都ダ1800mは[3−2−2−0]で複勝率100%をキープ。このメンバーに入っても馬体の造りは見劣らなかったし、前走あたりから揉まれ弱さも解消されている。まだ一線級が相手では足りないが、これから重賞を使われて力をつけていきそうな馬。庄野厩舎にはダート短距離でサマーウインドがいる。今年のダート戦線を盛り上げてくれぞうだ。ダイシンオレンジは次走マーチSに向かう予定。

ネイキッドは4番手からしぶとく伸びて3着。相手なりに走るタイプでしぶとさを発揮したが、もう少し仕掛けを遅らせれば前との差は詰ったかもしれない。これでダ1800mの良馬場では[3−1−2−2]で全て掲示板を確保。この条件では展開に左右されず堅実に走っている。馬体が14キロ増えてこれまでの最高体重を更新していたが太くはなく、むしろ馬体が充実してきた印象。勝ち切れないレースが続いているが、今後も相手なりに走りそうだ。

トーセンアーチャーは出遅れて後方を進み、メンバー3位の37.2秒で上がったが5着が精一杯。ゲート練習を入念にやっていたが、出遅れ癖のある馬には試練となる1枠1番。四位騎手はスタートに集中していたはずだが、それでも出遅れた。さすがにあれだけ出遅れると厳しい。京都ダ1800mは4戦3勝の巧者でここは狙いの一戦だったはずだが、当日は馬体が8キロ増えていた。馬体が絞れ、スタートを決められれば重賞でもやれるはずだ。

アドバンスウェイは出遅れてハナを切れず、2番手から3、4コーナーで先頭に立ったが、直線で一杯になって6着。観月橋Sは35.7秒、トパーズSは35.6秒だったが、トシナギサ(大差のシンガリ負け)が強引にハナを切ったことで前半3F35.5秒の速い流れ。出遅れて逃げれず、勝負どころで早めにウォータクティクスに来られて息が入らなかった。それでも6着に粘ったように力はある。単騎逃げ、軽い馬場など条件が揃えば一変がありそうだ。

[Home]