桜花賞
有力馬診断

[7+]ブエナビスタ
新馬戦は出遅れ、前半5F64.5秒のスローペースが響いて3着に負けたが、上がり3Fはメンバー最速の33.5秒。レースのラップが11.3-11.9-11.0秒で後方から0.3秒差まで詰めたのだから凄い。ブエナビスタのラスト1Fは10秒台の超抜ラップ。その後は芝1600mを3連勝したが、直線で先頭に立つと最後は耳を立てて遊びながら走っていた。全4戦のうち最後までまじめに走ったのは新馬戦だけ。現時点で牡馬の一線級が相手でも通用するパフォーマンスがある。阪神芝1600mは2戦2勝、全4戦とも上がり3Fはメンバー最速、ひと叩きされて調子アップ、最も勝率の高い9番枠、Bコース変更で外差し馬場、チューリップ賞と同じ芝丈設定とこれ以上ない条件が揃っている。競馬に絶対はないが、ここまで条件が揃うと単勝1.2倍もある意味当然か。チューリップ賞を見るとハンドルが利くようになっており、自分から動いてもいい脚を長く使えるため、展開に左右されにくい。

出遅れてスローの前残りの展開になってもチューリップ賞のように動いて行けば問題ないが、馬群に包まれて動けず、直線だけの競馬になったときに差して届かないケースが考えられる。ただし社台の断然人気馬を阻止する騎手はいない。競馬ファンに悪者と思われたくないということもある。ディープインパクト3冠目の菊花賞で外から被せる騎手はいなかった。逆にこれまで経験のないハイペースになったとき追走に苦労して末脚が切れないということは考えられる。ただ流れが速ければ、安藤勝騎手が控えるか。前半ゆっくり進めてブエナビスタを誘き出し、中盤から速いラップで末脚を鈍らせるような展開に持ち込めないか。畠山吉厩舎は2頭出しでサクラミモザは前に行く。母ビワハイジは桜花賞15着。歯替わりで馬体がガレ、フケ(発情)の兆候を見せていた。ブエナビスタの兄姉はなぜか4月は[0-0-2-6]不振。ただ最終調教を見る限り、この点は杞憂に終わる可能性が高い。

[7 ]レッドディザイア
キャリア2戦、重賞初挑戦、初の阪神コース、持ちタイム1分36秒0など、ブエナビスタと比較すると不利な面が多数あるが、相馬眼的にG1級で通用する能力を秘めている。新馬戦、エルフィンSの内容ではブエナビスタに勝てないが、キャリアを積んで馬は成長しているし、実際、最終調教でもこちらの想定以上の馬体、動き、気配を見せた。新馬戦では並みの馬では届かない位置から差し切り、エルフィンSではキャリア1戦の馬とは思えない捌きでゴールした後は突き抜けていた。新馬戦のラスト2Fは10秒台後半から11秒台前半のラップで上がっている。キャリアは少ないが、馬群を捌けるし、末脚の威力はブエナビスタとそんなに変わらない。まだ荒削りな面はあるが、四位騎手が流れに乗ってタイミング良くスパートできれば、ブエナビスタを逆転する可能性はある。ブエナビスタとレッドディザイアの母の父がCaerleon、ブエナビスタの近親にレッドディザイアの父マンハッタンカフェがいるところが面白い。今の阪神の馬場設定は、レッドディザイアにも合っている。

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