中山記念
レース展望

実力馬に有利な別定G2で堅く収まることが多いが、最近3年は6、6、7番人気が連対して中穴決着。人気の盲点になった馬の激走に注意。東京新聞杯3着のスマイルジャックが回避して10頭立てになった。エアシェイディは有馬記念3着、AJCC2着と堅実に走っている。AJCCは0.4秒差の2着に終わったが、中山では機動力と末脚の威力で勝負するタイプだけに緩い馬場と他馬より1キロ重い58キロが応えたのだろう。中山記念は05年中団から差して4着、07年最後方から追い込んで2着、08年後方から捲くって3着。07、08年は58キロを背負ったが、今年は57キロで出走できる。連戦の疲れがなく、スムーズなレースができれば。中山で後藤騎手が騎乗したときは[1-3-2-4]で2、3着が多い。

カンパニーは昨年の勝ち馬。これまでのイメージを一新する2番手からの早め抜け出しでの勝利。テン乗りの横山典騎手が仕掛けて前につけたように武士沢騎手のヨイチサウスが逃げずに流れが緩むことを読んでいたようだ。情報収集能力。競馬はレースの前から始まっている。最近はまた追い込む競馬をしているが、開幕週の馬場、当日の馬場傾向などから前に行くかもしれない。中山記念は05年後方から追い込んで2着、06年(重馬場)中団から伸び切れず4着、昨年1着でエアシェイディと同様に4回目の出走になるが、今年は06、08年より1キロ重い58キロを背負う。58キロでは[1-0-1-9]だが、昨年のマイラーズCを勝っている。馬主絡みでアドマイヤフジの動きに注意。

アドマイヤフジは中山金杯を連覇。昨年より0.5キロ重い58キロを課せられたが、スローペースで時計の遅かった昨年より強い内容だった。7歳馬でも衰えはない。2着ヤマニンキングリー、3着ミヤビランベリは小倉大賞典でも2、3着に善戦している。寒い時期に走るデカ馬で冬場は安定して走るタイプ。厳寒期の方が走るが、ギリギリ許容範囲か。芝1800mは[0-0-3-0]で勝ち切れないが、距離は守備範囲。メンバーは強くなるが、57キロで出走できるし、前走くらい走れれば勝ち負けになりそう。07年9月以降の中山芝重賞で川田騎手は[3-2-2-4]で連対率45.5%、複勝率63.6%。昨年は皐月賞をキャプテントゥーレで逃げ切り、有馬記念ではシンガリ人気のアドマイヤモナークを持ってきた。

ドリームジャーニーは有馬記念で3着エアシェイディにハナ差の4着に善戦したが、AJCCは最後方からの追い込みが不発で11着に終わった。前に行った馬が有利な展開、切れ味を削がれる荒れた緩い馬場が応えたのだろう。今回は4つのコーナーがある小回りコース、開幕週の馬場なら変わり身が見込める。朝日杯FSの勝ち馬だが、8〜9月は[5-0-0-0]で勝率100%。陣営の本気度は如何に。あとはディセンバーSの勝ち馬で中山の重賞で[0-2-2-4]の実績があるトウショウシロッコ、東京新聞杯で15番人気で2着に激走したキャプテンベガ、善戦止まりが続いているキングストレイルあたり。キングストレイルは500キロ以下は[3-5-2-5]で連対率53.3%に対し、500キロ以上は[1-0-1-12]で連対率7.1%。中山は得意だが、内回りコースが鍵になる。

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