富士S
レース展望

00年に時期と距離が変更され、マイルCSの前哨戦的な位置づけになった。過去8年で1番人気は[2-0-2-4]で2連対。東京で行われた7年では1連対のみ。06年はスズカフェニックスが3着、昨年はエアシェイディが4着に終わった。2番人気は[1-3-1-3]で4連対、3番人気は[2-0-0-6]で2連対。6番人気以下の人気薄が6連対と多い。馬連は10倍以下は1回しかなく、80〜90倍台が2回、万馬券が1回と荒れている。連対馬16頭のうち12頭が前走3着以内、残る4頭は重賞またはオープン特別で5着以内に好走していた。3歳馬は3着止まりが続いていたが、昨年マイネルシーガルが勝ち、初めて連対を果たした。

エイシンドーバーは中山記念2着、マイラーズC3着、安田記念3着とG1、G2で善戦してきた。安田記念は内ラチ沿いを進み、直線でしぶとく伸びてきた。内を通った馬が有利な馬場で福永騎手が上手く内枠を生かした。今回は安田記念よりメンバーはかなり楽になる。芝1400〜1800mのG3では[1-3-0-2]で京都金杯4着(重賞初挑戦、4→12位降着)、7着(トップハンデ58キロ)以外は連対している。休み明けは[2-0-1-1]でG1のマイルCS7着以外は3着以内を確保。暑さに弱いため、涼しくなるここまで待ち、内田博騎手を乗せてきた。ガツンと切れないため、位置取り、仕掛けのタイミングが鍵になる。

マルカシェンクは関屋記念で重賞2勝目を挙げた。道中は後方で脚をタメ、直線で大外からメンバー最速の32.3秒で一気に差し切った。2着のリザーブカードは次走京成杯AHで6着。夏場の重賞でメンバーが楽だったか。芝1600mは[3-0-0-3]で出遅れて位置取りが悪くなったレース以外は勝っている。6戦のうち4戦が上がり3Fメンバー最速。この距離が最も切れる。ニューイヤーS、関屋記念を勝ったように久々は苦にしないタイプ。G1で勝ち負けするには、もっとパフォーマンスをアップさせる必要があるが、G3なら通用する。福永騎手は最近の重賞でシンボリグラン、ムードインディゴなど人気薄で激走が目立つ。

サイレントプライドはダービー卿CTを勝って以来の出走。休み明けは[2-0-1-0]、芝1600mは[5-0-0-2]なら久々でも動けそう。それほど切れる脚はないが、フレンチデピュティ産駒だけに馬場が渋ったときは要注意。バトルバニヤンはポートアイランドSで2着を確保。重賞では6、8、6着に終わっているが、左回りの芝1600mは新潟日報賞でトップハンデ58キロを背負って1分32秒8の好タイムで勝っている。陣営は岩田騎手を乗せてきた。リザーブカードは関屋記念2着の後、京成杯AHで1番人気に支持され、6着に終わった。速い流れで外を回ったことが応えたか。関屋記念と同じ左回りで巻き返せるか。

3歳馬は共同通信杯勝ち馬ショウナンアルバ、京成杯AH2着馬レッツゴーキリシマ、ニュージーランドT勝ち馬サトノプログレス、シンザン記念勝ち馬ドリームシグナル、東スポ杯2歳S勝ち馬フサイチアソート、ラジオNIKKEI賞レオマイスター、ラジオNIKKEI杯2歳S勝ち馬サブジェクトと重賞実績馬が揃った。ショウナンアルバは皐月賞14着、ダービー12着に終わったが、芝1600〜1800mでは[3-1-1-0]。距離短縮で変わる可能性がある。半姉ショウナンタレントが3歳秋から大不振に陥ったのは気になるが、ここでいい競馬ができれば、香港遠征が見えてくる。手ごわい古馬が揃ったが、現時点で3歳馬がどこまでやれるのか注目してみたい。

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