毎日王冠
レース展望

天皇賞(秋)の前哨戦。過去10年で1番人気は[3-0-1-6]で3連対。古馬混合G1で連対のある馬は[3-0-1-1]に対し、連対のない馬は[0-0-0-5]で連対なく不振。2番人気は[1-1-1-7]で2連対、3番人気は[1-3-2-4]で4連対。連対馬20頭のうち16頭が5番人気以内。馬連は10倍以下が4回あるが、最近は56倍、9倍、97倍、15倍、146倍と2年に一度は荒れている。連対馬20頭のうち14頭が2ヶ月以上の休み明け。実績馬は休み明けで結果を出しているが、仕上がり面に注意。穴で休み明けや前走着順などが嫌われて人気の盲点になった春のG1からの直行馬に注意したい。

ウオッカは昨年のダービー馬。春はドバイ遠征明けのヴィクトリアMは2着に敗れたが、安田記念は3馬身半差で圧勝。ヴィクトリアMは馬体が過去最低の478キロまで落ち込んだ影響があったのだろう。それでもメンバー最速の33.2秒で上がり能力は見せた。安田記念は内ラチ沿いの3番手から抜け出して快勝。馬場の内側は荒れていたが、ラチ沿いの1頭分は芝が剥げておらず、そこを通った馬が3着まで占めた。少し有利な面はあったが、前に行ってメンバー最速タイの34.0秒で上がったのだから強い。阪神JF、ダービーなど内枠から道中馬を前に置いて脚をタメたときは、直線で凄い脚を使っている。

今回は休み明けになるが、夏は厩舎で過ごして緩めておらず、昨年の秋華賞より仕上がりは良さそう。東京は全てG1に出走し[2-1-0-1]で全てメンバー最速の末脚を繰り出している。天皇賞(秋)とジャパンCが控えているため、ここが目一杯ではないが、まともに走ればこのメンバーでは負けられない。ただし時計&上がりの早い開幕週でこれまで経験のない57キロ。3歳のエルフィンSで56キロを背負って楽勝したのを見る限り57キロはこなしそうだが・・・。いきなり安田記念に近いパフォーマンスを発揮するようだと日本ではダイワスカーレットくらいしか負かせる馬がいないかもしれない。

スーパーホーネットは京王杯SCを楽勝したが、1番人気に支持された安田記念は8着に終わった。少し出遅れてドラゴンウェルズとぶつかって態勢が崩れ、仕掛けて中団に押し上げたが、直線でブリッシュラックに寄られる不利もあり伸びを欠いた。馬場の悪いところを通ったことも響いた。芝1600mと芝1800mでそれぞれ2勝を挙げているが、最も末脚が切れるのはスワンSと京王杯SCを勝った芝1400m。ごまかしの利かない東京では微妙に距離が長いのか。ただし今回は確たる逃げ馬が不在でスローの上がり勝負になる可能性がある。乗り込みが少ないため、どこまで仕上がってくるかが鍵。

カンパニーは中山記念とマイラーズCを連勝。宝塚記念は目の外傷明け、距離2200mで重馬場なら度外視できる。休み明けは[1-2-1-6]だが、関屋記念圧勝、天皇賞(秋)3着の実績から仕上がっていれば問題ない。芝1800mは[4-3-0-4]の得意距離。横山典騎手が騎乗してからレースぶりが一変している。サンライズマックスはエプソムCの勝ち馬。大阪杯はイレ込んで出遅れ、新潟大賞典は直線で前が詰まる不利が響いたが、叩き3戦目で本来の走りを見せた。休み明けはイレ込む傾向があるため、当日の気配に要注意。エプソムCで重賞100勝を達成した横山典騎手からテン乗りの藤田騎手に乗り替わる。

オースミグラスワンは新潟大賞典の勝ち馬。一時期、不振に陥ったが、荒川厩舎に転厩してから馬が前向きになり末脚の切れが戻った。新潟大賞典は大外からメンバー最速の31.9秒で突き抜ける強い勝ち方。大型馬のため仕上がりと展開が鍵。サクラメガワンダーは環境の変化に弱く関東圏では[0-0-0-6]だが、久々に東京に使ってきた。宝塚記念は外から伸びて0.3秒差の4着。直線でそのまま内を突いていれば馬券圏内があったかもしれない。芝1800mは[3-1-0-1]で鳴尾記念では3番手から33秒台で上がって勝っている。東京が課題だが、開幕週の馬場と展開は合うのではないか。

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