ローズS
レース展望

秋華賞トライアル。昨年から外回りの1800mに変更された。過去10年で1番人気は[4-2-0-4]で6連対。オークスから直行した馬は[2-1-0-4]に対し、前走オークスでない馬は[2-1-0-0]で連対率100%。2番人気は[3-1-2-4]で4連対、3番人気は[1-2-1-6]で3連対。連対馬20頭のうち18頭が6番人気以内で馬連は万馬券はなく荒れても中穴止まり。最近3年は春の重賞で連対した馬同士で決着している。オークスから直行した馬は[4-4-2-29]で連対した8頭のうち5頭は桜花賞で4着以内に好走していた。オークスから直行した馬は桜花賞の成績を考慮したい。オークス馬は[0-0-0-3]と不振。

レジネッタは桜花賞馬。スタートを決めて流れに乗り、持ち前のスピードの持続力をフルに発揮できた。オークスは中団からメンバー最速タイの35.2秒で上がったが、直線でトールポピーが斜行した煽りをモロに受けて3着。勝ったトールポピーとは0.2秒差。まともなら際どかったか。前走のクイーンSは後方からメンバー2位の35.0秒で追い込んで2着。先行して勝ちに行く手もあったが、小牧騎手は差す競馬に徹した。今回は重賞実績馬がみな休み明けなのに対し、クイーンSを使ったことは大きい。馬体減、イレ込みがなければ好勝負できそうだが、勝つには位置取りと追い出しのタイミングが鍵になる。

トールポピーはオークス馬。中団から直線で内に切れ込んで馬群を割って抜け出すと最後は外から迫ったエフティマイアを完封した。直線では内に斜行してレジネッタ、ソーマジック、オディール、マイネレーツェルの進路を妨害し審議の対象になったが、着順はそのままで池添騎手が2日間騎乗停止。池添騎手の強引なコース取りで後味の悪いレースになっただけに今回は慎重に乗るのだろう。桜花賞は10キロ減で細かったこと、位置取りが後ろ過ぎたことが響いて8着に敗れたが、阪神JF1着、チューリップ賞2着の実績から阪神外回りコースはこなせる。距離1800mはいいが、流れが緩むと切れ負けの懸念がある。

ブラックエンブレムはフラワーCの勝ち馬。桜花賞は中2週を考慮して栗東入りし、強い調教をせずに出走したが、出遅れて位置取りが悪くなかったことが響いて10着に終わった。オークスは好位から直線で外に出してしぶとく粘ったが0.3秒差の4着。トールポピーが斜行した煽りを受けなかっただけに地力負けか。攻めを強化して馬体を16キロ絞ってきたが、オークスでは馬体が10キロ以上減ると不振に終わる傾向がある。フラワーCのときよりも8キロ減っていただけに少し絞り過ぎたか。今回は栗東入りして調整しており、陣営は鞍上に岩田騎手を確保した。夏を越して本格化していれば。

オークス5着のオディール、クイーンS7着のメイショウベルーガ、チューリップ賞の勝ち馬エアパスカル、フィリーズレビューの勝ち馬マイネレーツェル、忘れな草賞の勝ち馬ムードインディゴ、カーネーションCの勝ち馬メイショウアサガオ、大倉山特別の勝ち馬ダイワスピリットあたりが人気面で続きそう。オディールはチューリップ賞で後方からメンバー最速の33.5秒で追い込んで3着がある。イレ込みがなく、レースで折り合えれば。メイショウベルーガは芝で6戦のうち4戦が上がり3Fメンバー最速。クイーンSは7着に終わったが、3、4コーナーでレジネッタに寄られてブレーキをかけて引き離される大きな不利があった。まともなら際どい競馬になっていたかもしれない。

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