菊花賞
レース展望

クラシック最終戦。過去10年で1番人気は[1-1-1-7]で2連対。連対したスペシャルウィークとディープインパクトはダービーを5馬身差で圧勝した馬。昨年のメイショウサムソンは菊花賞4着に敗れたが、ダービーはクビ差の勝利だった。今年はダービー馬の出走はない。2番人気は[2-2-1-5]で4連対、3番人気は[2-1-4-3]で3連対。最近5年の連対馬10頭のうち5頭は6番人気以下の人気薄で馬連は960倍、55倍、112倍、12倍、64倍と大荒れ。連対馬20頭のうち19頭が前走6着以内。最近の連対馬は前2走とも重賞が多いが、以前は2走前に1000万条件を勝ち、前走トライアルで6着以内に入った馬が穴をあけていた。

ロックドゥカンブは4戦4勝。セントライト記念は直線でゴールデンダリアが来てからひと伸びして抜かせなかった。ゴールデンダリアはダービー6着馬。レースのラスト3Fは11.8-11.9-11.9秒でこの持続ラップは評価できる。9月生まれの南半球産馬で今回は最小キャリア&無敗での菊花賞V、外国産馬による牡馬クラシック初Vが懸かる。これまでは前に行って良し、差して良し、馬込み良し、並んで良しと死角らしい死角は見当たらない。ただし「死角がないのが死角」ともいえる。馬の本質を見抜く必要がある。柴山騎手は京都芝は未勝利で京都芝1800m以上は[0-0-0-14]。3000m以上の長丁場は今回が初めて。

ドリームジャーニーは皐月賞8着、ダービー5着に終わったが、それなりに敗因はあった。ただし展開に左右される点はウィークポイントで今もそれは残っている。神戸新聞杯は最後方からメンバー最速の34.5秒で差し切り勝ち。前半5F58.8秒の速い流れが向いたのは事実だが、後方から伸びてきたのはこの馬だけ。スムーズに折り合って4コーナーで馬群が圧縮される形になれば末脚を生かせる。父ステイゴールド、母の父メジロマックイーンだが、ピッチ走法だけに距離延長は課題。武豊騎手は秋華賞のベッラレイアで新人以下のレースをしたように2戦目だからといってさらに上手く乗るという保障はない。

アサクサキングスは皐月賞7着、NHKマイルC11着、ダービー2着、宝塚記念15着と春はG1を4戦した。神戸新聞杯は直線で先頭に立ちドリームジャーニーが来るともうひと伸びしてダービー2着馬の意地を見せた。四位騎手は手応えを掴んだようだ。父ホワイトマズルだが、母クルーピアスターはジャニュインの全妹。春に使い込んだので上積みと距離が鍵になる。ヴィクトリーは神戸新聞杯3着。折り合いをつける稽古をしてきたが、道中は折り合いを欠き気味で岩田騎手は必死に抑えていた。それで3着したようにこの世代では絶対能力が高いのだろう。半兄リンカーンは菊花賞2着馬。神戸新聞杯で課題は洗い出せた。

1000万条件1着&神戸新聞杯4着のホクトスルタン、京都大賞典で3着に好走したアルナスライン、条件戦連勝でギリギリ間に合ったデュオトーン、ダービーと神戸新聞杯で1番人気に支持されたフサイチホウオーが人気面で続きそう。他にも皐月賞2着馬サンツェペリン、京都芝2戦2勝のタスカータソルテ、青葉賞の勝ち馬ヒラボクロイヤル、京都芝4戦4連対のローズプレステージなど伏兵は多い。ホクトスルタンはメジロマックーン産駒。メジロアサマ→メジロティターン→メジロマックイーンは親子3代天皇賞制覇。ホクトスルタンは来年の天皇賞(春)に期待が懸かる。母系に流れるリアルシャダイの血が騒ぐか。横山典騎手は菊花賞で騎乗機会5回連続連対中。絶対能力が足りれば。

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