札幌記念
レース展望

夏場唯一のG2競走。馬インフルエンザの影響で2週スライドした。状態面の把握が鍵になりそうだ。過去10年で1番人気は[5-1-2-2]で6連対、2番人気は[3-4-1-2]で7連対。大波乱になった05年を除くと1、2番人気のどちらかが必ず連対している。3番人気は[0-0-3-7]と不振。最近5年の連対馬は1番人気と2番人気が各3頭、9〜12番人気4頭で1、2番人気と9番人気以下しか連対していない。最近5年の馬連は159.8倍、1.8倍、3.6倍、310.7倍、35.5倍と本命、波乱の両極端。人気薄の激走に要注意。過去10年で横山典騎手は[1-0-4-2]で複勝率71.4%と堅実だが3着が多い。

キーンランドCをクーヴェルチュールで制した国枝厩舎はマツリダゴッホとサイレントプライドの2頭出し。マツリダゴッホはAJCC1着、日経賞3着とG2で結果を残してきた。天皇賞(春)は11着に敗れたが、距離が長かったのだろう。今回は天皇賞(春)以来の出走になるが、休み明け[2-1-0-0]、札幌芝[2-0-0-1]、芝2000m[1-1-0-0]と条件は揃っている。札幌芝1800mの新馬戦では直線だけで後続を引き離し7馬身差で圧勝。インパクトのある勝ち方をだった。順延前の最終調教は軽過ぎたので、2週スライドしたことでさらに仕上がっていれば。今回は横山典騎手からアンカツに乗り替わる。

サイレントプライドは函館記念を回避し確勝を期して自己条件の漁火Sに回り見事に快勝。条件戦では力が違うといった勝ち方だった。新潟大賞典2着、エプソムC3着と勝ち切れないが、自在性があるレース巧者。G2でメンバーは強くなるが、堅実に走るタイプで大崩れはなさそうだ。横山典騎手が詰めの甘さをいかにカバーできるかが鍵。フレンチデピュティ産駒だけに雨が降って馬場が渋るとプラスに働く。サクラメガワンダーは函館記念3着。メンバー最速の35.1秒で上がったが、勝負どころでモタついたのが響いた。滞在で落ち着きがありパドック気配は良かったが、馬体は12キロ増えていた。

函館記念の追い切りは凄い動きだったし、2戦目で馬体が絞れれば上積みが期待できる。ただし順延前に函館から札幌に輸送して一旦函館に戻り、さらに札幌に輸送したので最終調教の動き、当日の馬体重、気配に注意を払いたい。関東で好走がないように輸送に弱いタイプ。阪神芝1800〜2000mは3戦3勝。札幌芝2000mをこなす下地はある。あとは函館記念で4着に敗れたアドマイヤフジ、函館記念3連覇を達成したエリモハリアー、七夕賞を勝ったサンバレンティン、クイーンS5着のフサイチパンドラあたりが人気面で続きそう。順延前との比較では新たにアドマイヤモナークとメジロコルセアが出走予定。

アドマイヤフジは前3走3、4、4着とメンバー、条件に関係なく善戦止まり。骨折後にガツンとした感じがなくなったが、順延前の調教の動きは良かった。前走は8キロ増の526キロで太め残り。510キロ台になると激走する傾向がある。エリモハリアーは札幌芝[2-0-2-2]で札幌記念6、5着以外は3着以内を確保。函館適性の方が高いのは確かだが、今年は叩き3戦目で馬はフレッシュな状態。雨が降って馬場が渋るようなら侮れない。サンバレンティンは函館に輸送した後に一旦栗東に戻って再輸送になるので状態面に注意。フサイチパンドラは中間熱発した模様。こちらも状態面に注意したい。

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