クイーンS
レース展望

夏の牝馬限定重賞。過去7年で1番人気は[2-2-0-3]で4連対。当初は堅実だったが、最近3年はオースミコスモ7着、デアリングハート4着、マイネサマンサ8着に敗れている。2番人気は[0-1-2-4]、3番人気は[1-0-3-3]で連対は昨年のみ。馬連は10倍以下はなく30倍前後の中穴決着が多い。脚質別では逃げ馬が4勝と目立つ。開幕週の馬場と直線の短い小回りコースで前に行った馬が残りやすい。年齢別では3歳[1-1-3-12]、4歳[5-2-1-21]、5歳[1-4-3-25]、6歳[0-0-0-10]、7歳以上[0-0-0-1]で4歳馬が毎年連対中。3歳馬は能力があれば通用する。6歳以上は3着以内がなく不振傾向。

アドマイヤキッスは今年マイラーズC4着、ヴィクトリアM7着、安田記念4着と馬券圏内はないが、牡馬を相手に善戦している。一戦毎に馬体が減っているのは気になるが、今回はひと息入れて滞在競馬なら問題なしか。牝馬限定G2、G3ではチューリップ賞1着、ローズS1着、愛知杯1着で3戦3勝と負け知らず。G1ではワンパンチ足りないが、G2、3には滅法強いタイプ。札幌は昨年未勝利の芝1800mで2、1着で勝ったレースは5馬身差の圧勝だった。ローズS、愛知杯の走りからもローカルコースは苦にしない。鞍上はここ2週の小倉で好騎乗が目立った川田騎手。初参戦の札幌でどんな騎乗を見せるか。

アサヒライジングはオークス2着、秋華賞2着、エリザベス女王杯4着、ヴィクトリアM2着と牝馬限定G1で善戦しており、オークス以降はアドマイヤキッスに全て先着している。今年は中山牝馬S13着、阪神牝馬S8着に終わったが、叩き3戦目のヴィクトリアMではきっちり巻き返した。久々で乗り込みは少ないが、柴田善騎手がわざわざ遠征してくる。古賀慎厩舎は仕上げが上手い。フサイチパンドラはマイラーズC9着、ヴィクトリアM12着と不振が続いたが、マイルの高速決着が合わなかった面もある。オークスとエリザベス女王杯でアサヒライジングに先着したように地力はある。絶好調モードに入った福永騎手が持ってくるか。

昨年の勝ち馬デアリングハート、マーメイドSを勝ったディアチャンス、52キロで出走できる3歳馬イクスキューズ、函館記念で穴をあけたロフティーエイム、漁火Sは掛かって自滅したが力はあるシェルズレイ、中山牝馬S&福島牝馬S3着のヤマニンベルメイユ、佐渡特別を圧勝したコスモプラチナと伏兵は多士済々。デアリングハートは昨年と同じステップだが、エプソムCで不利を受けてひと息入れた影響がどうなのか。ディアチャンスは距離は1800mの方が合うが、前走から2キロ増でメンバー強化がどう出るか。イクスキューズは前走56キロで3着は立派。3歳牝馬のレベルの高さを証明するか。札幌は開幕週。馬場の見極めが鍵になる。

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