函館2歳S
レース展望

2歳馬最初の重賞レース。過去10年で1番人気は[0-4-1-5]で4連対。最近5年では1連対のみ。単勝1.8倍のナムラビッグタイムは5着、1.9倍のディープサマーは2着、1.3倍のアドマイヤカリブは3着と断然人気馬でも勝っていない。2番人気は[4-0-0-6]、3番人気は[3-1-0-6]で計7勝。最近5年の馬連は134倍、20倍、20倍、44倍、98倍で全て中穴以上。東西別では関東馬[2-1-4-46]で連対率5.7%、関西馬[6-8-5-57]で連対率18.4%。関東馬は不振傾向。地方馬は[2-1-1-2]で連対率50%。5番人気以下で連対して穴をあけた8頭のうち6頭が牝馬で全て初勝利直後だった。穴でこのタイプに注意。

エイブルベガは函館芝1200mの新馬戦で逃げて4馬身差で圧勝。1枠1番から仕掛けてハナに立ったが、その後は終始楽な手応えで最後は抑える余裕があった。手足に神経の行き届いた馬で調教でもキビキビとした走りで楽に好時計が出る。雰囲気は2歳時のアドマイヤドンといったところか。藤田騎手は今年騎乗した2歳馬では最高レベルとコメント。新馬戦の勝ちっぷり、最終調教の動きから競馬新聞各社の本命が並んで断然人気になりそうだ。今年の函館の2歳馬のレベルはそれほど高くないような感もあるだけに余計に輝いて映る面もある。能力は確かだが、死角はないか。

ベストオブミーは函館ダ1000mの新馬戦で逃げて4馬身差で圧勝。レースではこんなに楽でいいのかなといった感じでアンカツが何度も後ろを振り返っていた。少し脚捌きに硬さがあるので、初戦はダートを使ったようだ。問題は芝だが、函館の力のいる芝ならこなすか。イイデケンシンは函館芝1200mの新馬戦で2番手から差し切り勝ち。2着ディープキッス、3着メジロアースラは次走勝ち上がっている。勝ちタイム1分11秒1は前週のエイブルベガと同じ。管理する昆厩舎は昨年ローレルゲレイロが2着に敗れただけに巻き返しを狙っている。今回は藤田騎手がエイブルベガに騎乗するため、横山典騎手に乗り替わる。

ラベンダー賞からはハートオブクイーン、アイリスモレア、ルミナリエ、ホウザン、アポロフェニックスが出走する。勝ったハートオブクイーンはホッカイドウ競馬所属で中央初参戦だったが、シンガリの12番人気で大穴をあけた。ジョリーズヘイロー産駒だが、今年の函館芝1200mでは[2-2-1-0]で複勝率100%。血が騒いだか。今年は函館2歳Sで活躍が目立つサクラバクシンオー産駒はいない。04年は6番人気のアンブロワーズ、06年は7番人気のニシノチャーミーと初勝利直後の牝馬が穴をあけることが多いレースだが、今年の初勝利直後の牝馬はベストオブミー、ジョイフルスマイル、ディープキッスの3頭。馬場状態、枠順に要注意。総合的に判断して最終決断を下したい。

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