七夕賞
レース展望

夏の福島の最後を飾る名物重賞でサマー2000シリーズの第1戦。過去10年で1番人気は[1-3-1-5]で4連対。1番人気は1978年以降26連敗したが、一昨年ダイワレイダースが連敗を止めた。最近5年は[1-2-1-1]で斤量が56キロ以上の3頭は連対を確保している。2番人気は[2-0-1-7]で2連対、3番人気は[3-0-3-4]で3連対と信頼度は低い。馬連は万馬券は2回あるが、最近は穴狙いが定着し、人気薄同士でも中穴程度に収まることが多い。トップハンデは[3-1-0-8]で連対率33%。1、2番人気では[1-1-0-6]で連対率25%。最近4年の連対馬は全て56キロ以上を背負った馬。軽ハンデ馬は不振傾向。

トップハンデは57キロのヴィータローザとサンバレンティン。ヴィータローザは昨年の新潟大賞典から今年の中山金杯までは57.5キロまたは58キロだったが、福島記念と中山金杯で惨敗し、2走前の新潟大賞典から57キロになった。福島記念は58キロ、重馬場で外を回って惨敗したが、57キロで良馬場ならチャンスはありそう。ただし休み明け[1-3-2-1]に対し、叩き3戦目は[1-0-0-5]。当日のテンションが鍵になる。サンバレンティンは昨年の福島記念(重馬場)で重賞初制覇。今回はそのときより2キロ増えるが、福島2戦2勝の巧者で雨で馬場が悪化すれば侮れない。今回はテン乗りの後藤騎手に乗り替わる。

56キロはストロングブラッド、トリリオンカット、ユメノシルシ。ストロングブラッドはダートを使われているが、カブトヤマ記念1着、七夕賞2着と福島芝重賞で実績がある。近走は不振だが、得意の福島で一変するか。北村宏騎手は昨年夏の福島のリーディングジョッキー。トリリオンカットは惨敗が続くが、昨年の朝日CCではコンゴウリキシオーを差し切り重賞を制している。久々で仕上がりが鍵だが、陣営は過去10年の七夕賞で[2-3-0-7]の田中勝騎手を乗せてきた。ユメノシルシは芝に転戦して[3-1-0-1]の好成績。福島テレビオープンは外を回って差し切る強い内容。ハンデは56キロを課せられたが、今の充実ぶりなら通用しそう。

アドマイヤモナークは休養明け3戦G1とG2で1秒以内に善戦。距離と小回りコースが課題だが、前走G2の目黒記念で4着したときと同じ55キロは有利に映る。アンカツは福島初めて。勝てば全場重賞制覇に王手をかける(残りは小倉)。フォルテベリーニはローカルの芝2000mがベストで福島記念2着がある。勝ったサンバレンティンとは斤量2キロ差から3キロ差に広がる。切れないがバテない強みを生かせれば。ニホンピロキースは新潟大賞典6着、金鯱賞5着と重賞に目処を立てた。前走はハイペースで逃げたが、最後までしぶとかった。54キロで小回りコースなら一発ないか。赤木騎手はJRA重賞[0-4-2-58]で連対率6.3%。

福島は先週AコースからBコースに替わったが、内側の荒れた部分を仮柵でカバーしきれていなかった。今週は最終週でさらに馬場は荒れてきそう。内枠の馬はスタートしてから馬場の悪い内を通るため、それを避けるには外に持ち出すなど乗り方が難しい。先週のラジオNIKKEI賞ではハイソサエティー(2枠3番)の蛯名騎手が苦労していた。小回りの福島コースと最終週で荒れた馬場の適性、騎手の展開読みと乗り方などを総合的に判断して最終決断を下したい。七夕賞でトニービン産駒は[2-2-0-1]の好成績。今年はトニービン産駒はいないが、母の父トニービンが3頭出走予定。血が騒ぐか。

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