函館スプリントS
レース展望

サマースプリントシリーズの第1戦。過去10年で1番人気は[3-3-0-4]で6連対。連対した6頭のうち4頭は先行馬で逃げや追い込みなど極端な脚質の馬は不振傾向。2番人気は[3-3-0-3]で7連対、3番人気は[2-0-1-7]で2連対。毎年1、2番人気のどちらかが必ず連対している。1、2番人気が堅実なため、馬連は10倍以下が3回、20倍台が4回と波乱は少ない。牡馬は[5-7-8-85]で連対率11.4%に対し、牝馬は[5-3-2-21]で連対率25.8%と高確率。現在ビリーヴ、シーイズトウショウ(2勝)、ビーナスラインと牝馬が4連勝中。夏に強い牝馬、前年好走馬、函館芝1200mで好走経験のある馬の活躍が目立つ。

ビーナスラインは昨年の勝ち馬。3連覇が懸かったシーイズトウショウを並ぶ間もなく差し切った。その後はキーンランドC3着、シルクロードS3着、高松宮記念4着に善戦し、函館スプリントSがフロックでなかったことを証明。函館芝1200mは[4-0-1-0]の巧者で昨年と同じ54キロなら再度激走がありそうだ。函館スプリントSを勝った後、JRAはキーンランドC2番枠、スプリンターズS1番枠、オーシャンS1番枠、高松宮記念4番枠と徹底して内枠に入れてきている。脚質的に多頭数の内枠は競馬がしにくい。JRAがこのガードを今回外すかどうか注目したい。秋山騎手はある理由で闘志満々。空回りしなければいいのだが・・・。

ブラックバースピンはCBC賞で重賞初制覇。出遅れて内ラチ沿いを進み、各馬が外を回る展開で内をロスなく回ってきたことで直線入り口では楽に先頭に立てた。四位騎手のコース取りが見事に嵌った印象。右回り[0-0-0-1]、左回り[5-2-1-4]の左回り巧者。今回は右回りで函館は初めて。このあたりがどう出るか。アドマイヤホクトは前走CBC賞10着。馬場の悪いところを通ってきたこと、ずっと横に馬がいて息の入るところがなかったのが応えたようだ。今回は叩き2戦目で前走より1キロ軽い52キロ。サクラバクシンオー産駒は函館芝1200mで大活躍。叩き2戦目&横山典騎手で一変するか。

あとはCBC賞3着のアグネスラズベリ、藤田騎手が騎乗するアンバージャックが人気面で続きそう。アグネスラズベリは函館芝は初めてだが、札幌芝は[1-1-0-0]と実績がある。滞在競馬は合うが、輸送して間もないので状態面に注意。本質的に1200mは少し忙しいが、外差しが決まる馬場、展開なら。アンバージャックはムラな面があるが、昨年4連勝で京阪杯を制したように力はある。藤田騎手は今開催の函館で[12-12-4-17]で連対率53.3%。芝1200mに限定すると[4-3-0-3]で連対率70%。アンバージャックは右回りの芝1200mは[4-0-0-2]。函館の洋芝をこなして、かつムラな面を出さなければ。

昨年はシンガリ人気のビーナスラインが激走したが、今年も人気薄の激走はないものか。最近の函館スプリントSで人気薄が激走したのは、ゴールデンロドリゴ、ビーナスラインのような大外一気か、ボールドブライアンのように内から捌いてくるパターン。大外一気ではコスモシンドラー、タマモホットプレイ、内から捌く方はアズマサンダースあたりどうだろう。枠順、展開、馬場状態を加味する必要があるが、馬券には穴目を加えておきたい。コスモシンドラーは過去10年の函館スプリントSで[2-1-1-2]のGreen Desert産駒(シンボリスウォードシンコウフォレスト、メジロダーリング)。コスモシンドラーとは[1-1-0-0]と相性のいいアンカツが持ってくるか。

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