東海S
レース展望

中京で行われるダート長距離の名物重賞。過去10年で1番人気は[3-3-1-3]で6連対。昨年は単勝1.8倍のヴァーミリアンがが13着に敗れたが、心房細動と思われるアクシデント。これを除くとダート重賞勝ち馬で単勝2.7倍以下なら[3-3-0-0]と信頼度高い。2番人気は[3-1-1-5]、3番人気は[0-4-2-4]で各4連対。馬連は10倍台までが6回と堅く収まることが多いが、最近は人気薄が目立ちやや波乱傾向。ダート重賞実績馬がスタミナにモノをいわせて前に行き、そのまま押し切るケースが目立つ。穴は人気の盲点になったダート長距離実績馬。人気に惑わされず能力を見抜きたい。

キクノアローは昨年10月から[4-3-0-1]で馬体増&スムーズさを欠いた名古屋大賞典以外は連対を確保。前走のアンタレスSはワイルドワンダーに負けたが、斤量2キロ差があった。着実に力をつけており、ダイオライト記念勝ちから距離、左回りとも問題ない。58キロは不利だが、前走のアンタレスSで克服している。今回はアンカツからアンミツに乗り替わるが、これがどう出るか。このパターンでアンミツは5月1週目にシンゲン、トップウィーク、ゴールドアグリに騎乗したが、6、9、14着と散々な結果だった。アンミツは中京ダート[2-1-4-59]で連対率4.5%、中京ダ2300m[0-0-0-5]。ただキクノアローは乗り難しい馬ではない。

メイショウトウコンは平安Sを勝った後、フェブラリーSは後方のまま11着に敗れ、アンタレスSは追い込んで届かず3着。阪神芝2200mの未勝利戦2着、半兄に障害重賞実績のあるローレルロイスから距離はこなしそうだが、問題は左回り。ダートは東京のフェブラリーSだけだが、芝では中京で[0-0-1-6]と3着が最高。中京で騎乗した騎手は右回りより行きっぷりが良くないとコメント。フェブラリーSではいつものような捲くりができず見せ場すらなかった。ただしこれまでと違う流れに戸惑った可能性もある。今回は長丁場で流れは落ち着く。武幸騎手は先週カワカミプリンセスで10着。巻き返せるか。

タガノサイクロンはアンタレスSで最後方からメンバー2位の36.0秒で追い込んで4着。1枠1番スタートから泥を被って後方に下がったことが応えたが、最後の伸びは目立った。パドックでは馬体、気配が目立ち、復調気配を感じさせた。長丁場で流れに乗って進められれば。池添厩舎の管理馬だが、今回は池添騎手から岩田騎手に乗り替わる。アルドラゴンは名古屋大賞典でブルーコンコルドとキクノアローを負かして重賞初制覇。最近は1400mを中心に使われていたが、経験のない距離、しかも重賞で結果を出した。今回はさらに距離が400m長くなる。母の父はDanzig。距離の克服が鍵。

500万条件から3連勝でオープン入りしたオリンピアンナイト、平安S3着、川崎記念4着が光るシャーベットトーン、一昨年7馬身差で圧勝したサカラートあたりが人気面で続きそう。オリンピアンナイトは仁川Sで後方からいい脚を長く使ってオープンに目処を立てた。感冒でマーチSを取り消したが、乗り込んでいる。長距離は望むところ。鞍上は5戦4勝と相性のいい横山典騎手。シャーベットトーンは派手さはないが、前に行ってしぶとい馬。左回りでは[1-2-1-1]で複勝率80%と堅実。ひと息入れたのでどこまで仕上がってくるか。サカラートは近走不振だが、中京ダート2戦2勝。一昨年圧勝から侮れない。

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